時のつれづれ(北多摩の爺さん)

下り坂を歩き始めたら
上り坂では見えなかったものが見えてきた。
焦らず、慌てず、少し我儘に人生は後半戦が面白い。

孫の成長に気づけた喜び。

2024年12月22日 | 時のつれづれ・師走 

多摩爺の「時のつれづれ(師走の61)」
孫の成長に気づけた喜び。

5歳になった孫の行動が面白いというか、
できれば・・・ 頭のなかが、どうなってるのか見てみたい。
ここ最近、そんなことが幾つかあったので記録に残しておきたい。

それは、保育園にお迎えに行った帰り道だった。
風に吹かれて飛んできた、ほとんど枯れていた紅葉の葉っぱを二つ拾い上げると、
大事に大事に持っていたので・・・ 「どうするの?」って聞いたら、「ないしょ。」と返してきた。
内緒とは・・・ いつから、そんな言葉を覚えたんだろう、なんて思いながら帰宅した。

孫は洗面所に行って手を洗うと、つかつかとリビングにやって来て、
いつも自分が座ってるテーブルに着くと、透明のテーブルクロスを捲って紅葉の葉っぱを挟んでいた。
「おじいちゃん、おばあちゃん、これきれいでしょ。」と言うから・・・ びっくりしてしまった。

「すごいね。だれに教えてもらったの?」と女房が聞くと、
「昨日、オネエ(小一の上の孫)が、紅葉の葉っぱを拾ってきて、おうちのテーブルに挟んだら、
 パパとママからほめられてたんで、◯◯ちゃんもまねしたんだよ。」と返してきた。

「◯◯ちゃん、すごいね。芸術家だよ。」と返した女房に、
ニタァ・・・ と笑って、親指を立て「グー」と言うので、またまたビックリ

ところが、驚きはそれだけではなかった。
「今日は、◯◯ちゃんが大好きなお刺身だからね。」と、女房がお刺身をテーブルに運んでくると、
「◯◯ちゃん、すきやきがたべたい。」と言いだした。

「ごめん、ごめん、今日はお肉買ってないので、お刺身食べてくれる?」と女房が言うと。
「ちがうよ。これだよ。」と言って、
テーブルの隅っこに置いてあった、「すきやき」と書かれたふりかけを指さし、
「すきやきで、おにぎりつくってほしいんだよ。」と返してきた。

「◯◯ちゃん、これっ、すきやきって書いてあるのが読めたの?」と私
ちょうどその時、息子が帰ってきたんで・・・ そのことを尋ねたら、
「うん、まだ書けないけど、ひらがなと数字を読むだけなら、看板も絵本も読めるよ。」と息子

知らなかった。
字が読めるようになってたなんて・・・ 知らなかった。
もう5歳だから、読めても別に不思議じゃないが、
年が明けたら、読み書きの勉強するのかな・・・ って思ってたので、なんだか楽しくなった。

それにつけても、5歳児の頭のなかの思考回路はどうなってるんだろうか?
吸収し習得していく回路は、どんな仕組みになっているのだろうか?
想像し表現していく回路は、どんな仕組みになっているのだろうか?

彼が得た知識は、これからどういったタイミングで、どういった形で発揮されるのだろうか?
彼の記憶の引き出しは、いま何パーセント蓄積され、何パーセント使用されているのだろうか?
いまは幼児なんだが、もうじき小児になろうとしているのは、なんとなく分かるが、
親とは別の意味で、彼の成長に関わりたくて・・・ うずうずしてきた。

まだちょっと早いと思うが・・・ 孫が出来たとき、孫との接し方を考えて、
7年前に購入して3回ぐらい読み直したが、いまは書棚の肥やしになったままになってる、
瀧本哲史さんの「ミライの授業」という、お気に入りの一冊があるんだが、
そろそろ読み直してみようかな・・・ なんて、思ったりしている。

さらにもう一つ、5歳男児の・・・ 気づきと反省も紹介しておこう。
先々週の週末、遅くなったが七五三の写真を撮りに、
孫娘(7歳女児)と一緒に着物を着せてもらい、
電車に乗って、近くの日本庭園まで出かけたときのことである。

私の前の席に座ってた孫は、背中に背負っていた刀が入った袋が邪魔になったのだろう。
背中から前に持ってくると、袋から取り出し、鞘から抜いたのである。

もちろん、だれが見ても子供用のオモチャだと分かる物だったが、
私の横に座っていた、私と同年配の男性が・・・ 突然声をかけてきたのである。

「ぼく、かっこいいね。」
「でもね、電車の中で刀を出すと、お巡りさんに捕まるよ。」と、
ニコニコしながら・・・ 孫に声をかけてきたもんだから、びっくりしてしまった。

私も息子も咄嗟に「すみません。」と謝ったんだが、
孫は男性の方を数秒見た後、
「ごめんなさい。」と言って、刀を鞘に戻し袋に入れたのである。

注意してくれた男性は「ぼく、えらいね。」と言って、その場は和やかな笑いの場になったんだが、
親や爺さん、婆さんが注意しても、なかなか言うことを聞いてくれない、やんちゃな孫が、
事の善悪というほど大袈裟ではないものの、たぶん始めて知らない人から注意されたんだろう。

でも・・・ それを理解して、反応してくれたことが、
爺バカと云われようが、なんと云われようが、メッチャ嬉しかった。

見逃しても、どうってことないと思うものの、
注意してくれた男性に感謝するとともに、孫の反応というか成長にも拍手を送りたい。

七五三おめでとう。
毎週のように孫に会っていて、
その仕草も言動も、つぶさに見ているつもりだったが、
私が見過ごしていた成長に気づけたことが・・・ なんだかとっても嬉しかった。

孫たち(7歳女児、5歳男児)が私の相手をしてくれるのは、きっとあと数年だと思う。
孫たちからしたら、面倒くさい爺さんかもしれないが、
一期一会を大切に、いろんなことに気づいてあげて・・・ 「凄いね。」、「頑張ってるね。」と、
褒めてあげることができる喜びを、来年もまた感謝できればと願ってやまない。


紅葉は枯れちゃってて、茎のところが折れてるんだけど、
まさか透明のテーブルクロスの下に敷くとは・・・ こいつ、なかなか良いセンスしてるよ。

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4 コメント

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Unknown (1kamakura)
2024-12-22 07:41:47
江戸の秋

心がほんわかと暖まる、いいお話しでした。
お孫さんたち、可愛いですね。
おねえちゃんも、もみじをテーブルに挟むなんて、素敵な感性をしていて可愛らしい🥰
それをぼくちゃんが真似して、お祖父様たちに褒められたい!なんて可愛らしいのでしょう。
すきやきの字、読めるのかーって、多摩爺さんが感心している姿も微笑ましくて😊

私も早く孫ちゃんが欲しくなりました。
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Unknown (多摩爺)
2024-12-22 09:35:44
江戸の秋さん、こんにちは

孫の成長に気がつかないなんて、
私の老化のスピードが早いのかもしれませんね。
いつまで相手をしてくれるのか分かりませんが、もう少し頑張れればと思います。
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Unknown (なおとも)
2024-12-22 10:42:34
こんにちは!

お孫さんの成長楽しみですね。これからどんどんバージョンアップしてきて、負けそーと思われる時が来ますね。それはそれで楽しみです。負けない様に元気でいなければ!

電車の紳士の神対応素晴らしいです。ひょっとしたら、小さなお子様と接するお仕事をされていたのかもと思いました。
紅葉のアクセント本当にセンス抜群ですね。素敵な青年になられる事でしょう。なおとも
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Unknown (多摩爺)
2024-12-22 11:04:43
なおともさん、こんにちは

まだまだ暴れん坊ですが、なかなかのセンスの片鱗に、ちょっと期待しても良いかなと思っています。
見知らぬ子どもに声をかけづらい世の中で、適切な注意をしてくださった方に私も大感謝です。
孫も良い経験をしたと思っています。
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