多摩爺の「時のつれづれ(師走の64)」
来年度の当初予算案に注目
官公庁では御用納めだが、一般的には仕事納めとなった昨日、
2025年度の当初予算案が閣議決定された。
一般会計の総額は115兆5,415億円となり、今年度を約3兆円上回り過去最高額になるらしい。
いつも引き合いに出され、なにかとやり玉にあげられている国債に注目すると、
借入れ額が28兆6,490億円で、償還額並びに利払い額は28兆2,179億円だから、
約4,000億円の借入れ超は、大きいと言えば大きいと思うものの、
金額があまり大きすぎて、突出しているように見えないから・・・ 錯覚に陥ってしまう。
国債の償還期間は60年と途方もなく長いので・・・ 今年償還を終えた国債は、
昭和39年の東京オリンピックがあった年に、国債の借り入れがあったかどうかは知らないが、
あったとすれば、60年かけてやっと償還し終えたことになるから驚きを隠せない。
なお、国債の償還期間は一般的には10年だが・・・ なぜ60年なのかというと、
公共事業で建設した建物等の耐用年数が60年だったことに由来しているらしく、
当該年度の借入額を6で割って、元本を返済し利息を支払って最初の10年分を償還すると、
残りは10年ごとに借換債を繰り返して発行し、60年を経て償還し終えるというからややこしい。
仕組みそのものが良く分かってないのに、当てずっぽうで物申すのも無責任だが、
借入額と償還及び利払い額が、ほぼトントンになっているのは、
たぶん・・・ 借入額は膨らんでるものの、ゼロ金利政策が10年毎の借換債に良い方向で影響し、
金利の支払いが小さくなっているからではないだろうか? (知らんけど・・・。)
もし、当てずっぽうの推論が、そのとおりだとしたら、
アベノミクスの低金利政策は、円安に影響が大きいと・・・ 非難囂々の声も多いが、
中小零細企業の資金繰りを含めて、国の財政(国債の償還)に与える影響は極めて大きく、
なにごとも程々が肝要だが・・・ 計算どおりかは別にして、結果オーライなのかもしれない。
そういった視点で、来年度の当初予算案(新聞に掲載の図表)を眺めてみたら、
財源の1/4を借金(国債)に頼り、次世代にツケを回す厳しい予算案だとの批判もあるが、
プライマリーバランス(国債を除く基礎的財政収支)は黒字ではないものの、
社会保障や防衛費などの歳出が、辛うじて税金で賄われていることにも注目せねばならない。
数字の上では、確かに次世代にツケを回してはいるが、
新たな借入れ国債と、借換債と金利の合計が均衡してるということは、
プライマリーバランスの安定を意味しており、ツケが安定期に入ってると云ったら語弊があるが、
新規国債の発行は、すでに歳入として扱われていると言っても過言ではないだろう。
今後の課題は予算案の中身であって、政治とカネしか眼中にない野党と違って、
政策毎に是々非々で臨む野党の・・・ 「看板政策」とどう向き合うのか、
103万円の壁についてどこまで譲歩するのか、教育の無償化についてどこまで踏み込むのか、
熟議の国会が、国民生活に直結した熟議となるよう願ってやまない。
もの凄い金額の予算案なんだが・・・ なに気に思ってしまうのは、
御上の財布に頼らず、民間に任せることができる仕事が、
まだまだ、たくさんあると思ってしまうのはなぜだろうか?
規制緩和が遅れたり、デジタル化が遅れていることから、御上の財布に頼ってないだろうか?
また、仕組みの盲点を突かれて、保険料などの公金が、悪い奴らにかすめ取られてないだろうか?
一例を挙げれば・・・ ドライバー不足であったり、マイナ保険証であろう。
来年は戦後から80年であり、
昭和から通算すれば100年の節目の年にあたる。
だから・・・ どうって言うんじゃないが、
昭和生まれが率先して、習うより慣れろで頭のなかを切り替え、嫌がらずに動かなきゃ、
もっともっと長生きしたいのに、取り残されてしまいそうで不安になってくる。
頑張りたいね、ホントに、ホントに頑張らなきゃと思う。
最後の〆は、少し愚痴っぽくなってしまったが、
本文はあくまでも個人的な思いであって、
コメントを頂戴しても、議論するつもりはないので、ご理解をいただければありがたい。
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