沖縄の歌人、當間實光(とうまじっこう)氏から、第一歌集『大嶺崎』が届きました。「うふんみざち」と発音します。
タイトルの大嶺崎とは作者の生まれ育った場所で、第二次大戦時に日本軍によって強制的に接収され、日本軍の飛行場と化した。戦後は米軍が占領し那覇空軍基地となり、現在は自衛隊と民間の共有する空港となっている。當間氏の奪われた故郷、それが大嶺崎である。
みなさんも、沖縄に行く事がありましたら空港内に自衛隊基地がありますのでぜひ注目して下さい。沖縄に行った事がある方も、意外と知らないかもしれません。
私を含めて、沖縄で生まれ育った者は「本土返還」など沖縄をテーマとする社会的視点を持つ歌から、故郷の海や自然に思いを託した歌が多いです。
「ふるさとは基地となりにし大嶺崎フェンスが分かつ海と陸とに」 當間實光
そう言えば、少年時代の同級生もこんな風に生誕地(本籍地)が米軍基地の中という子もざらにいました。私も少し歩いた所に米軍基地がありました。
…ですので、この一首の持つ意味というのが、分かりすぎるほどよく分かります。
先週、このブログで紹介した「河野裕子」をテーマにした2首も印象的です。
「河野裕子 死ぬなと言えば桜の一枝ささげて空を仰ぎ居たらむ」
「詠い切りこの世の時間に別れ告げ河野裕子はもう歌を生まない」
本日も沖縄の現地特派員からキレイなお花が届きました。
沖縄づくしの記事となりました。
あと一週間でGWですね…
大阪ではGW恒例の中之島まつりが3日間あるので楽しみです。