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学びのためのスピーカー「treVolo U」は会議で役立ちそう。

〇 ベンキュージャパン(BenQ)から「学びのため」を標榜する面白いBluetoothスピーカーが登場した。

「treVolo U(トレボロユー)」は語学学習などの際に聞く音声をクリアに聞きやすくすることを主目的とした「学びのために生まれた声用スピーカー」だという。もちろんBluetoothスピーカーなので音楽再生にも使える。

考えてみれば、我々は声をよく聞いている。例えばテレビから流れるニュースは音声が主役だ。YouTubeでも番組によっては説明内容、すなわち声が主役になる場面は少なくない。音楽が脇役のラジオやポッドキャストを聞くこともあるだろう。語学学習やオンライン学習では声が聞きやすいのはとても大事だ。

声が聞きやすいということは、Web会議にも適しているはずだ。自宅の自室からWeb会議に参加する際、僕はヘッドセットよりスピーカーを利用することが多い。長時間ヘッドセットを装着していると、耳への負担も大きくなるからだ。周囲に影響しないなら、スピーカーのほうが間違いなく楽だ。

そんな用途にも向きそうなスピーカーをレビューしよう。

クリアな音声の再生に特化したBluetoothスピーカー「treVolo U(トレボロユー)」。色はブルー1色だ。
画1、クリアな音声の再生に特化したBluetoothスピーカー「treVolo U(トレボロユー)」。色はブルー1色だ。

使い方自体はごく普通のBluetoothスピーカー。

本体サイズは174×95.34×81.36mmで重量は約760g。机の上に置いても邪魔にならないコンパクトな大きさだ。バッテリーを内蔵しているので、リビングなど好きな場所で利用できる。電池駆動は約12時間という。

スマホやパソコンとの接続は、一般的なBluetoothスピーカーと同じだ。最初に電源を入れると自動でペアリングモードになる。ここで普通にペアリングをすればよい。再度ペアリングする場合は、Bluetoothボタンを2秒押すとペアリングモードになる。このあたりは一般的なBluetoothスピーカーと変わらないので迷わずに使える。

本体上部にボタンが並んでいて、LEDが光って利用状況を知らせてくれる。ボリュームボタンなども付いているが、音声でも調整できるようになっている。音声コントロールボタンを1秒押すとLEDが緑色に光る。その状態で「音符ちゃん」と話しかけると、各種の設定が可能になる。音量調節や後述するモードの切り替えが可能だ。

安心モードボタンがとても面白い。このボタンを押すと、人の位置を把握して音量を最適化してくれる。聞いてみて自分で音量を調節するより手っ取り早く、しかも適切な音量にしてくれる。

充電器とUSBケーブル、オーディオケーブルが付属する。
画2、充電器とUSBケーブル、オーディオケーブルが付属する。
 
背面は白で質感は高い。
画3、背面は白で質感は高い。
 
背面右下のカバー下にUSB Type-C端子とオーディオ端子がある。充電はUSB Type-C端子を利用する。
画4、背面右下のカバー下にUSB Type-C端子とオーディオ端子がある。充電はUSB Type-C端子を利用する。

モードを切り替えて使う。

モードは、「音楽モード」「動画学習モード」「ライブ学習モード」の3種類がある。

音楽モードでは普通のスピーカーと同じように音楽を楽しめる。音質はなかなか良いが、音楽のために利用するなら別の製品を使うほうがよいだろう。動画学習モードでは、人の声を強化してはっきり聞こえるようにチューニングしている。ノイズを除去しクリアな声を届けるのが特徴だ。ライブ学習モードではエコーを消す機能を持っている。

実際にモードを切り替えてみると、聞こえ方が大きく変わる。例えば動画学習モードにして車を運転しながら話している動画を見ると、声以外の音が大幅に抑えられていることが分かる。車の騒音は聞こえるが、ぐっと低くなっている印象だ。低音が強調されないので声が際立つ感じがする。ドラマなどを見たりBGMを楽しんだりするコンテンツなら、音楽モードに切り替えればよい。

ライブ学習モードではマイクが利用可能になる。つまり、スピーカーフォンとして利用できるわけだ。こちらも試してみたが、パソコン内蔵のスピーカーより格段に聞きやすかった。そもそもスピーカーを好きな場所にセットできるし、正面を向けられるのが大きい。またスピーカーフォンとして使うため、エコーキャンセリング機能も備えている。

各種ボタンは上に並んでいる。左からモード切り替えボタン、安心モードボタン、音量ボタン、Bluetoothボタン、電源ボタンだ。
画5、各種ボタンは上に並んでいる。左からモード切り替えボタン、安心モードボタン、音量ボタン、Bluetoothボタン、電源ボタンだ。
 
正面左上に、マイクと利用者との距離を計測するセンサーを備えている。
画6、正面左上に、マイクと利用者との距離を計測するセンサーを備えている。

アプリで聞こえ方に合わせて最適化できる。

treVolo Uには、専用のスマホアプリがある。これを利用してバッテリー残量の確認やモードの切り替えができる。さらに、周囲の音を検知してtreVolo Uとの距離から最適な音量が表示される。アプリと本体を最初に接続したときに、周波数ごとの音が聞こえるかどうかをチェックして最適なチューニングが行われる。

声に特化するスピーカーはオンライン会議にも向いている。最近はパソコンもノイズを消す機能などを搭載しているが、やはり音質は数段上だ。価格は税込みで2万9900円と決して安くはないが、オンライン会議やセミナー動画の視聴、学習などの機会が多いなら使う価値はあるだろう。

treVolo U専用のスマホアプリ。モードの切り替えや充電量の確認ができる(左)。周囲の環境を検知したカスタマイズも可能だ(中)。音の聞こえ方を把握して最適化する機能もある(右)。
画7、treVolo U専用のスマホアプリ。モードの切り替えや充電量の確認ができる(左)。周囲の環境を検知したカスタマイズも可能だ(中)。音の聞こえ方を把握して最適化する機能もある(右)。

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