喜多喜久著『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』あらすじ・ネタバレ感想!
桜庭潤平と風間由人、初めての対立。
バイト生活を続ける潤平は27歳を目前に自分の将来と真剣に向き合い始め……。
桜庭潤平と風間由人、初めての対立。
バイト生活を続ける潤平は27歳を目前に自分の将来と真剣に向き合い始め……。
『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』
DETECTIVE OF DEATH FRAGRANCE
著者:喜多喜久
著者:喜多喜久
カバーイラスト:ミキワカコ
カバーデザイン:西村弘美
発行:中央公論新社(中公文庫)
発売日:2022年2月22日発売
カバーデザイン:西村弘美
発行:中央公論新社(中公文庫)
発売日:2022年2月22日発売
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『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』あらすじ・ネタバレ感想
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『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』登場人物
●桜庭潤平(さくらば・じゅんぺい)
[まごころクリーニングサービス]特殊清掃のアルバイト
風間由人の秘書のアルバイト
あとひと月で27歳→将来に悩む
[まごころクリーニングサービス]特殊清掃のアルバイト
風間由人の秘書のアルバイト
あとひと月で27歳→将来に悩む
●風間由人(かざま・よしひと)
東京科学大学薬学部の准教授
分析科学が専門(死香の分析)
今回、殺人犯に腕を刺される
東京科学大学薬学部の准教授
分析科学が専門(死香の分析)
今回、殺人犯に腕を刺される
<風間家>
●風間道久(かざま・みちひさ)
由人の父親
●風間 倫(かざま・りん)
由人の姉で絵のモデルをしている美人
自由すぎる性格で危険な人物でもある
由人の父親
●風間 倫(かざま・りん)
由人の姉で絵のモデルをしている美人
自由すぎる性格で危険な人物でもある
●風間の運転手
ちょび髭で寡黙
風間が刺されたことで謹慎
●砥羽(とばね)
風間家の使用人で相当な手練れ
ちょび髭で寡黙
風間が刺されたことで謹慎
●砥羽(とばね)
風間家の使用人で相当な手練れ
<警察>
●曽根(そね)
警視庁刑事部分析研究係の刑事
見た目はパグっぽい
風間と警察の間に入る役回り
●新見 梓(にいみ・あずさ)
警視庁捜査一課の20代の刑事
以前から風間と潤平に同行
今回姉の楓が行方不明になり……
警視庁刑事部分析研究係の刑事
見た目はパグっぽい
風間と警察の間に入る役回り
●新見 梓(にいみ・あずさ)
警視庁捜査一課の20代の刑事
以前から風間と潤平に同行
今回姉の楓が行方不明になり……
<まごころクリーニングサービス>
●羽賀 樹(はが・いつき)
特殊清掃のアルバイトで潤平の先輩
結婚を機に他社で正社員になる
●野々口(ののぐち)
特殊清掃のアルバイト
樹の披露宴に招待される
特殊清掃のアルバイトで潤平の先輩
結婚を機に他社で正社員になる
●野々口(ののぐち)
特殊清掃のアルバイト
樹の披露宴に招待される
<東京科学大学>
●丸岡萌奈美(まるおか・もなみ)
4月から博士課程に進学
風間に心酔している
木下の教育係
●木下(きのした)
分析科学研究室に加わった4年生
ゲノム研究室希望だったがくじに外れた
4月から博士課程に進学
風間に心酔している
木下の教育係
●木下(きのした)
分析科学研究室に加わった4年生
ゲノム研究室希望だったがくじに外れた
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●海老原佳音(えびはら・かのん)
被害者 23歳
西葛飾中学で教員実習の経験あり
●関本恭也(せきもと・きょうや)
海老原の彼氏で27歳
●森内昴流(もりうち・すばる)
西葛飾中学の3年生で不登校
被害者 23歳
西葛飾中学で教員実習の経験あり
●関本恭也(せきもと・きょうや)
海老原の彼氏で27歳
●森内昴流(もりうち・すばる)
西葛飾中学の3年生で不登校
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●寺前恭輔(てらまえ・きょうすけ)
森歩きをしてあるものを探している
自然科学研究室
●長井(ながい)
元山梨県警捜査一課の刑事
退職後はNPO法人の職員
潤平に青木ヶ原を案内する
●樹海をうろつくYouTuber
森歩きをしてあるものを探している
自然科学研究室
●長井(ながい)
元山梨県警捜査一課の刑事
退職後はNPO法人の職員
潤平に青木ヶ原を案内する
●樹海をうろつくYouTuber
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●新見 楓(にいみ・かえで)
刑事・新見梓の姉
アウラに“旅立ち”を依頼
●アウラ=福原紀子(ふくはら・のりこ)
“旅立ち”の報酬500万円を楓に要求
正体は42歳の介護施設の職員
刑事・新見梓の姉
アウラに“旅立ち”を依頼
●アウラ=福原紀子(ふくはら・のりこ)
“旅立ち”の報酬500万円を楓に要求
正体は42歳の介護施設の職員
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●根岸孝臣(ねぎし・たかおみ)
[城花痔学付属病院]の医師
栗沢真那に臭覚について風間に相談
●栗沢真那(くりさわ・まな)
8歳の時に脳腫瘍の手術を受ける
麻酔から目覚めず現在16歳
母親・芙美は不整脈の持病があり既に死亡
●蓮城駆留(れんじょう・かける)
風間の大学時代の同級生
[城花痔学付属病院]の医師
栗沢真那に臭覚について風間に相談
●栗沢真那(くりさわ・まな)
8歳の時に脳腫瘍の手術を受ける
麻酔から目覚めず現在16歳
母親・芙美は不整脈の持病があり既に死亡
●蓮城駆留(れんじょう・かける)
風間の大学時代の同級生
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●月森征司(つきもり・せいじ)
今回は名前だけ登場
今回は名前だけ登場
●秋川美波(あきかわ・みなみ)
今回は名前だけ登場
今回は名前だけ登場
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『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』あらすじ
【第一話 運命が招く死は、安らぎの香を歪める】
桜庭潤平は、[まごころクリーニングサービス]の特殊清掃の先輩アルバイト・羽賀樹の披露宴に招待される。
羽賀は妻がおめでたでもあり、これを機にアルバイトを辞め他社で正社員として働くことになっていた。
樹から退職話を聞いた潤平はあとひと月で27歳になることもあり、自分の将来に向きあおうと考える。
羽賀は妻がおめでたでもあり、これを機にアルバイトを辞め他社で正社員として働くことになっていた。
樹から退職話を聞いた潤平はあとひと月で27歳になることもあり、自分の将来に向きあおうと考える。
式の後、潤平はもう一つのアルバイト先・東京科学大学薬学部の准教授で分析科学が専門の風間由人の元へ向かう。
特殊清掃のアルバイトで死臭を食べ物の匂いに変換する特殊能力を身につけてしまった潤平は、風間の研究を手伝っている。
風間は人が亡くなった場所で死臭を採取し、犯罪捜査に活かす研究をしている。
特殊清掃のアルバイトで死臭を食べ物の匂いに変換する特殊能力を身につけてしまった潤平は、風間の研究を手伝っている。
風間は人が亡くなった場所で死臭を採取し、犯罪捜査に活かす研究をしている。
被害者の恋人宅を訪れた風間と潤平だったが、あろうことか風間が刺され……。
【第二話 深き森に眠る死と、乱れた香り】
東京科学大学薬学部の准教授・風間由人とそのアルバイト秘書の桜庭潤平の元に、警視庁刑事部分析研究係の刑事である曽根からある依頼が舞い込む。
曽根は、身元不明相談室の職員から分析科学を使って身元を調べることができないか相談されたと言う。
風間は協力を断るが、潤平は何とか協力したいと主張する。
曽根は、身元不明相談室の職員から分析科学を使って身元を調べることができないか相談されたと言う。
風間は協力を断るが、潤平は何とか協力したいと主張する。
警察から送られてきたサンプルを調べていた潤平は奇妙なことに気づく。
関係ないはずのサンプルに別のサンプルの死香が感じられたのだ。
潤平は、サンプルのご遺体が発見された青木ヶ原で現場を確認したいと言うが、反対する風間と衝突してしまい……。
関係ないはずのサンプルに別のサンプルの死香が感じられたのだ。
潤平は、サンプルのご遺体が発見された青木ヶ原で現場を確認したいと言うが、反対する風間と衝突してしまい……。
【第三話 絶望の果ての死は、すべての香を封じる】
新見楓は、あることで大きな失望を抱え、SNSでやり取りをしていた「アウラ」と名乗る人物に“旅立ち”の手伝いを頼む。
青木ヶ原の事件にかたがつき、熱海で途中下車して温泉でゆっくりすることにした風間と潤平は宿泊中のホテルで見知った刑事・新見梓に出会う。
梓は行方が分からなくなった姉の楓を探していると言う。
潤平は彼女に協力を申し出る。
梓は行方が分からなくなった姉の楓を探していると言う。
潤平は彼女に協力を申し出る。
【第四話 決断の死は、微笑ましく香る】
風間は、今後の潤平との距離、研究について悩んでいた。
一方の潤平も、死香を嗅ぎ分けられるという自分だけの特殊能力をどうにか役立たせることはできないかと考え、できればアルバイトの掛け持ちをやめたいと考える。
潤平は風間に、特殊清掃の仕事を辞めることを話す。
だが、風間からは治療を重視すべきではないかと言われてしまう。
お互い冷静になる為、2人は少しの間、距離を置くことにする。
一方の潤平も、死香を嗅ぎ分けられるという自分だけの特殊能力をどうにか役立たせることはできないかと考え、できればアルバイトの掛け持ちをやめたいと考える。
潤平は風間に、特殊清掃の仕事を辞めることを話す。
だが、風間からは治療を重視すべきではないかと言われてしまう。
お互い冷静になる為、2人は少しの間、距離を置くことにする。
そんな中、風間の元に[城花大学付属病院]の医師・根岸孝臣からある患者の症状について相談が舞い込む。
今回風間は潤平にそのことは話さず、一人で対応するのだが……。
今回風間は潤平にそのことは話さず、一人で対応するのだが……。
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『死香探偵 真心は捧げられた死と香る』ネタバレ感想
風間由人と桜庭潤平の関係が大きな転換を迎える第5巻。
東京科学大学薬学部の准教授で分析科学が専門(死香の分析)の風間由人と、彼のアルバイト秘書で研究対象でもある桜庭潤平。
2人の関係は良好に思えた。
だが、風間は姉の倫の一言で潤平に対する根本的な接し方に悩み始める。
潤平は、先輩アルバイトの樹が結婚を機に正社員として働くことを選択したことで、もうじき27歳になる自分もいつまでもバイトでいいのかと将来について考え始める。
2人の関係は良好に思えた。
だが、風間は姉の倫の一言で潤平に対する根本的な接し方に悩み始める。
潤平は、先輩アルバイトの樹が結婚を機に正社員として働くことを選択したことで、もうじき27歳になる自分もいつまでもバイトでいいのかと将来について考え始める。
風間は元々研究第一主義だった。
死香を嗅ぎ分けられる潤平は、風間の研究には不可欠な存在で、風間は潤平の能力が低下しないよう彼の健康にも注意を払い気遣ってきた。
しかし、倫に
「由人は潤平を研究の材料だと考えているのね。だから大切にしたいと感じるのよ」
(83ページ)
と言われたことで、本当に人間扱いしていないのではないかと悩み始める。
死香を嗅ぎ分けられる潤平は、風間の研究には不可欠な存在で、風間は潤平の能力が低下しないよう彼の健康にも注意を払い気遣ってきた。
しかし、倫に
「由人は潤平を研究の材料だと考えているのね。だから大切にしたいと感じるのよ」
(83ページ)
と言われたことで、本当に人間扱いしていないのではないかと悩み始める。
そもそも、潤平は死香を嗅ぎ分けられるようになってから食べ物が食べられなくなり困っていた。
潤平は、嗅覚の治療を期待して風間と契約を交わした。
風間が潤平のことを第一に考えるなら優先すべきは治療なのだ。
風間も忘れていたわけではないだろうが、倫に言われて今までやってきたことが治療ではなくあくまで研究だったと気づく。
そうなると潤平に対して罪悪感しかない。
潤平が治療をしてもらっていないとは思っていないだけに余計に後ろめたい。
潤平は、嗅覚の治療を期待して風間と契約を交わした。
風間が潤平のことを第一に考えるなら優先すべきは治療なのだ。
風間も忘れていたわけではないだろうが、倫に言われて今までやってきたことが治療ではなくあくまで研究だったと気づく。
そうなると潤平に対して罪悪感しかない。
潤平が治療をしてもらっていないとは思っていないだけに余計に後ろめたい。
潤平も27歳を目前にして、さすがに将来を考え始める。
潤平は相変わらず自分の死香認識能力を他者の為に使おうと懸命だ。
その能力を警察の捜査協力に活かしたいと考えているが、そうなると風間のそばにずっといたい。
できれば特殊清掃のアルバイトは辞め、風間の秘書1本にしぼりたいと考える。
最初は流されていた潤平だが、風間のそばにいて仕事をしたり学生の話を聞いたりしているうちに、大学の仕事が楽しくなってしまったのだ。
1日のうち、ほとんどの時間を仕事に割かれる以上、楽しいとかやり甲斐があると思える職に就けたら幸せだ。
潤平は相変わらず自分の死香認識能力を他者の為に使おうと懸命だ。
その能力を警察の捜査協力に活かしたいと考えているが、そうなると風間のそばにずっといたい。
できれば特殊清掃のアルバイトは辞め、風間の秘書1本にしぼりたいと考える。
最初は流されていた潤平だが、風間のそばにいて仕事をしたり学生の話を聞いたりしているうちに、大学の仕事が楽しくなってしまったのだ。
1日のうち、ほとんどの時間を仕事に割かれる以上、楽しいとかやり甲斐があると思える職に就けたら幸せだ。
潤平はひたむきな青年だが、人の役に立ちたいから風間の秘書を続けたいという結論は果たして正しいのだろうかと思う。
潤平が捜査協力に前のめりになりすぎて、今回、風間は大事な右腕を殺人犯に刺されてしまう。
後遺症も残り実験を行うのに支障が無いと言えない。
潤平が捜査協力に前のめりになりすぎて、今回、風間は大事な右腕を殺人犯に刺されてしまう。
後遺症も残り実験を行うのに支障が無いと言えない。
人の役に立ちたい、は単なる自己満足だ。
承認欲求に近いと思う。
風間は研究を優先してしまっていたが、潤平も自分の自己満足にこだわりすぎていたと思うので、風間がそんなに悩む必要もない気がする。
実際、捜査に協力することに突っ走る潤平に何かある度に助けるのは風間だ。
挙句、今回は刺されている。
潤平も風間のそばにいるなら、もうちょっと冷静さがほしいと思う。
承認欲求に近いと思う。
風間は研究を優先してしまっていたが、潤平も自分の自己満足にこだわりすぎていたと思うので、風間がそんなに悩む必要もない気がする。
実際、捜査に協力することに突っ走る潤平に何かある度に助けるのは風間だ。
挙句、今回は刺されている。
潤平も風間のそばにいるなら、もうちょっと冷静さがほしいと思う。
さて、好き勝手に生きている風間倫だが、彼女は潤平と弟・由人をどうしたいのだ、BLに持っていきたいのか。
風間が若干距離感バカなのでBLっぽいけれど、潤平は元々彼女がいたし、風間と組んでからもちょっと好きになった女性がいるのでノンケだと思う。
やたらと「愛」を強調する倫。
今回、風間と潤平は対等なパートナーとなり新たな方向へ進むことになったけれど、おそらく倫が強調していたパートナーは別の意味だったんだろうな。
風間が若干距離感バカなのでBLっぽいけれど、潤平は元々彼女がいたし、風間と組んでからもちょっと好きになった女性がいるのでノンケだと思う。
やたらと「愛」を強調する倫。
今回、風間と潤平は対等なパートナーとなり新たな方向へ進むことになったけれど、おそらく倫が強調していたパートナーは別の意味だったんだろうな。
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ご訪問ありがとうございました(人´∀`*)
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