小野寺史宜(著)〖まち〗あらすじ・ネタバレ感想。
高校卒業後、祖父の言葉に従い東京に出た青年。
進学もせず将来の目標もないアルバイト生活の中で……。
高校卒業後、祖父の言葉に従い東京に出た青年。
進学もせず将来の目標もないアルバイト生活の中で……。
〖まち〗
![小野寺史宜(著)『まち』あらすじ・ネタバレ感想 tataraworks](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/31/15/845de0a9963260d93612f6d5b8b555b8.jpg)
■著者:小野寺史宜
■カバーイラスト:田中海帆
■カバーデザイン:
多田和博+フィールドワーク
■発行:祥伝社
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〖まち〗あらすじ・ネタバレ感想
★あらすじ
〖まち〗あらすじ
【そのまえに】下町荒川青春譚第1弾 ひと あらすじ
江藤瞬一は、たった一人の肉親である祖父を残して上京し、アルバイトで生計を立てている。
両親は瞬一が小学生の頃に亡くなった。
瞬一を育ててくれたのは、尾瀬の荷運び・歩荷を営む祖父・紀介だ。
両親は瞬一が小学生の頃に亡くなった。
瞬一を育ててくれたのは、尾瀬の荷運び・歩荷を営む祖父・紀介だ。
高校三年生の春、瞬一は歩荷を継ぎたいと紀介に相談した。
紀介は瞬一に
紀介は瞬一に
「東京に出ろ。人を守れる人間になれ――」
と言い、よその世界を知って人と交わるように諭した。
就職もしなければ進学もしない。
だけれど瞬一は紀介の言葉に従って高校卒業後、東京へ向かった。
それから4年、瞬一は引っ越しのアルバイトをして生活している。
川の近くのアパートの住人は良い人ばかりで、とても住みやすい。
そんなある日、祖父が突然東京へやって来て……。
だけれど瞬一は紀介の言葉に従って高校卒業後、東京へ向かった。
それから4年、瞬一は引っ越しのアルバイトをして生活している。
川の近くのアパートの住人は良い人ばかりで、とても住みやすい。
そんなある日、祖父が突然東京へやって来て……。
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〖まち〗ネタバレ感想
主人公の江藤瞬一はとにかく好青年。
親代わりのじいちゃん・紀介がきちんと育てたことがよく分かる。
瞬一は、生活の基礎となる部分がちゃんとしている。
必要以上に愛想をふりまくわけでもないが人に好かれる。
若い人特有の考えなしな部分やいきがったり悪ぶったりする部分もない。
人に何か頼まれたら、面倒くさそうにしないで体がすっと動く。
そして素直ときている。
だから人として信用できるし、特に年配者に可愛がられる。
親代わりのじいちゃん・紀介がきちんと育てたことがよく分かる。
瞬一は、生活の基礎となる部分がちゃんとしている。
必要以上に愛想をふりまくわけでもないが人に好かれる。
若い人特有の考えなしな部分やいきがったり悪ぶったりする部分もない。
人に何か頼まれたら、面倒くさそうにしないで体がすっと動く。
そして素直ときている。
だから人として信用できるし、特に年配者に可愛がられる。
そんな青年も闇が一つくらいはある。
瞬一は両親の死の原因が自分にあるのではないかと想いながら生きている。
親は死んでしまったので真相は不明だ。
「ひょっとしたら」と想像するだけだ。
仮に、瞬一が思った通りの行動を両親がとっていたのだとしても、はっきりしているのは彼らが息子をとても大切に思っていたことだと思う。
助からなかったのは残念だが間違いなく瞬一は両親に愛されていたと思う。
瞬一は両親の死の原因が自分にあるのではないかと想いながら生きている。
親は死んでしまったので真相は不明だ。
「ひょっとしたら」と想像するだけだ。
仮に、瞬一が思った通りの行動を両親がとっていたのだとしても、はっきりしているのは彼らが息子をとても大切に思っていたことだと思う。
助からなかったのは残念だが間違いなく瞬一は両親に愛されていたと思う。
瞬一はじいちゃんのことが大好きだ。
瞬一のじいちゃんはとても真っ直ぐな人で、立派な人だ。
このじいちゃんに育てられたから瞬一も道をあやまることなく他人を尊重することを当たり前にできるのだと思う。
じいちゃんを尊敬している瞬一が歩荷の仕事をを継ぎたいと言うのは当然だ。
多分、じいちゃんが喜ぶと少し期待していたのだろう。
でも、じいちゃんは東京へ出ろと言う。
「人を守れる人間になれ」と言い、よその世界を知れと諭した。
じいちゃんは、高い学歴やたくさんお金を稼ぐことよりも瞬一が人を助けられる人間になることを望んだ。
瞬一のじいちゃんはとても真っ直ぐな人で、立派な人だ。
このじいちゃんに育てられたから瞬一も道をあやまることなく他人を尊重することを当たり前にできるのだと思う。
じいちゃんを尊敬している瞬一が歩荷の仕事をを継ぎたいと言うのは当然だ。
多分、じいちゃんが喜ぶと少し期待していたのだろう。
でも、じいちゃんは東京へ出ろと言う。
「人を守れる人間になれ」と言い、よその世界を知れと諭した。
じいちゃんは、高い学歴やたくさんお金を稼ぐことよりも瞬一が人を助けられる人間になることを望んだ。
瞬一の身内はじいちゃんだけ。
東京には知人もいないし、突然東京を指定されても特に何かやりたいことも思い浮かばない。
それでも、瞬一は就職するでもなく進学するでもなく上京した。
目的も無しに知らない土地に出るのは不安が大きく私には出来そうにない。
東京には知人もいないし、突然東京を指定されても特に何かやりたいことも思い浮かばない。
それでも、瞬一は就職するでもなく進学するでもなく上京した。
目的も無しに知らない土地に出るのは不安が大きく私には出来そうにない。
瞬一は、最初はコンビニ、その後は引っ越しのアルバイトをしている。
一度も正社員としての就職をせず、高校卒業から4年が経過、さすがに将来が心配になる年数だと思うのだが、なかなかやりたい事が見つからない。
じいちゃんはそんな瞬一を急かしたりしないで田舎で一人暮らしをしている。
歩荷をやっていたくらいだから体は丈夫なじいちゃんだが、瞬一も心配しないわけはない。
それでも一旦田舎から出てしまうと帰れないものなんだと思う。
一度も正社員としての就職をせず、高校卒業から4年が経過、さすがに将来が心配になる年数だと思うのだが、なかなかやりたい事が見つからない。
じいちゃんはそんな瞬一を急かしたりしないで田舎で一人暮らしをしている。
歩荷をやっていたくらいだから体は丈夫なじいちゃんだが、瞬一も心配しないわけはない。
それでも一旦田舎から出てしまうと帰れないものなんだと思う。
じいちゃんが突然上京した時、瞬一はとても喜んでいた。
東京でアルバイト生活の一人暮らしなのに2部屋の賃貸契約をしているのは、じいちゃんのことを思ってのことだ。
東京でアルバイト生活の一人暮らしなのに2部屋の賃貸契約をしているのは、じいちゃんのことを思ってのことだ。
「瞬一は頼る側じゃなく、頼られる側でいろ。いつも頼ってたおれみたいな人間じゃなく、おれに頼られてた摂司みたいな人間になれ。お前を頼った人は、お前をたすけてもくれるから。たすけてはくれなくても、お前を貶めはしないから」
(183ページから引用)
じいちゃんが瞬一に他人との関わりを望んでいることはよく分かった。
突然孫に会いに来てこんなふうに言われると、じいちゃんにはもう時間がないのかなと思って悲しくもなった。
突然孫に会いに来てこんなふうに言われると、じいちゃんにはもう時間がないのかなと思って悲しくもなった。
瞬一はアパートの隣に住む母娘のおかげで目標を持つようになる。
それは絶対に瞬一が目指さないはずの事だったので意外だった。
なかなか就職に前向きになれない中であえて選んだ道。
両親の死や自分のトラウマを乗り越えられたという事なのだろうか。
あの母と娘と関わらなければ選ばなかったかもしれない人を守る職業だ。
瞬一が決断した頃、既にじいちゃんは亡くなっていたが、聞けばきっと驚いただろうと思う。
じいちゃんが彼の決断にどんな言葉をかけるのか聞いてみたかった。
それは絶対に瞬一が目指さないはずの事だったので意外だった。
なかなか就職に前向きになれない中であえて選んだ道。
両親の死や自分のトラウマを乗り越えられたという事なのだろうか。
あの母と娘と関わらなければ選ばなかったかもしれない人を守る職業だ。
瞬一が決断した頃、既にじいちゃんは亡くなっていたが、聞けばきっと驚いただろうと思う。
じいちゃんが彼の決断にどんな言葉をかけるのか聞いてみたかった。
『ひと』で登場した総菜店[おかずの田野倉]がチラッと出てくる。 コロッケが美味しそうでやはり50円で提供されていた。
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