田丸久深著『僕は奇跡しか起こせない』あらすじと感想。
雨が降ると会える幼馴染み。
15年前に死んだ彼は「キセキ」になった。
決して結ばれることがない2人だけど、想いはずっと続いていく。
雨が降ると会える幼馴染み。
15年前に死んだ彼は「キセキ」になった。
決して結ばれることがない2人だけど、想いはずっと続いていく。
『僕は奇跡しか起こせない』
著者:田丸久深
発行:株式会社宝島社
日本ラブストーリー大賞シリーズ
発行:株式会社宝島社
日本ラブストーリー大賞シリーズ
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/12/d3/d6712680979c72021811965900eabd2e.jpg)
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『僕は奇跡しか起こせない』あらすじ・ネタバレ感想
『僕は奇跡しか起こせない』登場人物
●美上紗絵(みかみ・さえ)
25歳・母校の公立高校で産休代理養護教諭
真広をずっと想い続けている
25歳・母校の公立高校で産休代理養護教諭
真広をずっと想い続けている
●逢田真広(あいだ・まひろ)
小学4年生で亡くなる
「キセキ」として存在する
姿は紗絵にしか見えない
小学4年生で亡くなる
「キセキ」として存在する
姿は紗絵にしか見えない
●村中綾音(むらなか・あやね)
雨の日は頭痛がおきる1年A組の生徒
義母との関係で悩んでいる
小説を書いている
雨の日は頭痛がおきる1年A組の生徒
義母との関係で悩んでいる
小説を書いている
●仙場悠介(せんば・ゆうすけ)
紗絵と真広の同級生
数学教師で村中綾音の担任
紗絵と真広の同級生
数学教師で村中綾音の担任
●村中塔子(むらなか・とうこ)
産休中の養護教諭で紗絵の憧れの先生
綾音の義母
産休中の養護教諭で紗絵の憧れの先生
綾音の義母
●逢田真幸(あいだ・まさゆき)
真広の死後に生まれた真広の弟
雨の日には真広の墓参りをする
真広の死後に生まれた真広の弟
雨の日には真広の墓参りをする
●藤先生
学年主任の体育教師
学年主任の体育教師
●『リトル・グリーン』のマスター
紗絵が仕事帰りに寄る喫茶店のマスター
永遠の30代の見た目
綾音のバイト先で綾音はマスターを…
紗絵が仕事帰りに寄る喫茶店のマスター
永遠の30代の見た目
綾音のバイト先で綾音はマスターを…
『僕は奇跡しか起こせない』あらすじ
15年前-
楽しみにしていた花火大会は雨で延期。
紗絵と真広は、階下で大人達が飲んで語らう声を聞きながら紗絵の部屋のベッドに仲良く一緒に潜り込んだ。
真広はしきりに翌日に延期になった花火を紗絵と一緒に見たかったと名残惜しそうに言い、紗絵は明日は一緒に見られると答えた。
2人は手をつないで眠りについた。
翌朝、真広の体は冷たくなっていた。
楽しみにしていた花火大会は雨で延期。
紗絵と真広は、階下で大人達が飲んで語らう声を聞きながら紗絵の部屋のベッドに仲良く一緒に潜り込んだ。
真広はしきりに翌日に延期になった花火を紗絵と一緒に見たかったと名残惜しそうに言い、紗絵は明日は一緒に見られると答えた。
2人は手をつないで眠りについた。
翌朝、真広の体は冷たくなっていた。
15年後-
紗絵は、母校の高校で産休代理の養護教諭をしている。
保健室には、雨が降ると頭痛がおきる村中綾音がよくやって来る。
紗絵は綾音がやって来るのを少し楽しみにしている。
なぜなら、綾音の頭痛は確実に雨が降る知らせであり、雨が降ると紗絵の前に彼が姿を現すことができるから。
紗絵は、母校の高校で産休代理の養護教諭をしている。
保健室には、雨が降ると頭痛がおきる村中綾音がよくやって来る。
紗絵は綾音がやって来るのを少し楽しみにしている。
なぜなら、綾音の頭痛は確実に雨が降る知らせであり、雨が降ると紗絵の前に彼が姿を現すことができるから。
15年前に死んだ幼馴染みの真広。
真広は、雨が降ると紗絵の前に現れる。
紗絵にしかその姿は見えない。
幽霊のようだが幽霊ではない。
真広は奇跡を起こせる「キセキ」として存在し、紗絵とともに成長もしていた。
真広は、雨が降ると紗絵の前に現れる。
紗絵にしかその姿は見えない。
幽霊のようだが幽霊ではない。
真広は奇跡を起こせる「キセキ」として存在し、紗絵とともに成長もしていた。
『僕は奇跡しか起こせない』ネタバレ感想
最初に読んだ時、私にとっての真広は可愛い少年だった。
大人になった姿があんなとは……。
金髪に無精髭、耳はピアスだらけ。
うーん、随分ストーリーにミスマッチな風貌だなぁと思ったわ。
大人になった姿があんなとは……。
金髪に無精髭、耳はピアスだらけ。
うーん、随分ストーリーにミスマッチな風貌だなぁと思ったわ。
そして、タイトルが『僕は奇跡しか起こせない』なんだけど真広はちびっ子時代から“おれ”と言っているんだよなぁ。
だからと言って『おれは奇跡しか起こせない』じゃタイトルとしてイマイチよね?
うん、ごめん、余計なお世話だよね。
ちなみに【第10回日本ラブストーリー&エンターテインメント大賞】応募時のタイトルは『奇跡33756』だった。
だからと言って『おれは奇跡しか起こせない』じゃタイトルとしてイマイチよね?
うん、ごめん、余計なお世話だよね。
ちなみに【第10回日本ラブストーリー&エンターテインメント大賞】応募時のタイトルは『奇跡33756』だった。
家族関係に悩む綾音はノートに自作の小説を書いて、それを紗絵に読ませてくれる。
小説家になりたいけれど、その為に進学や就職を考えることはなく、夢と生活をキッチリ切り分けて考えているのが現実的だ。
小説家になりたいけれど、その為に進学や就職を考えることはなく、夢と生活をキッチリ切り分けて考えているのが現実的だ。
67ページで綾音の話を聞きながら紗絵はこう思う。
自分たちの力で切り開いたからこそ開けた未来を、ただ奇跡と勘違いしているだけ。その正体は、努力だ。
確かに教師の採用試験や大学受験に合格することは、合格できるに足る努力の結果だ。
好きなことだけやって簡単でお気楽そうに見えるYouTuberにしても、お金を稼ごうと思ったら簡単でお気楽なわけがない。
影で必要な勉強はしているだろう。
自分たちの力で切り開いたからこそ開けた未来を、ただ奇跡と勘違いしているだけ。その正体は、努力だ。
確かに教師の採用試験や大学受験に合格することは、合格できるに足る努力の結果だ。
好きなことだけやって簡単でお気楽そうに見えるYouTuberにしても、お金を稼ごうと思ったら簡単でお気楽なわけがない。
影で必要な勉強はしているだろう。
それでは、「キセキ」になった真広は一体何をしているのか。
真広が起こせる奇跡は、失せ物探しのようなちょっとした事なのだ。
人生に大きく影響するような事や生死に関わる事には手出しできない。
だが、真広が「キセキ」になった最終目的は実は人の生死に関することだった。
その目的を遂げる為、触れることもできない紗絵の前に姿を現し、紗絵が歳をとるのに合わせて成長もした。
真広が起こせる奇跡は、失せ物探しのようなちょっとした事なのだ。
人生に大きく影響するような事や生死に関わる事には手出しできない。
だが、真広が「キセキ」になった最終目的は実は人の生死に関することだった。
その目的を遂げる為、触れることもできない紗絵の前に姿を現し、紗絵が歳をとるのに合わせて成長もした。
死んだ人を想い続けるというのはやっぱり辛いなぁと思う。
今、ここに居てほしい時にいない絶望感。
それは強烈な淋しさにも連れてくる。
今、ここに居てほしい時にいない絶望感。
それは強烈な淋しさにも連れてくる。
突然、家族がこの世から旅立ってしまうことは、いつまでも家族の心に不安の種を植え付けることなのかもしれない。
どんな形にしたって最終的に人は死ぬ。
分かっちゃいるけど、例え病気で死ぬにしても残された人達が心の準備ができる時間があった方が良い。
生きている人の残り時間が長いほど、別れ方は大事だと思う。
どんな形にしたって最終的に人は死ぬ。
分かっちゃいるけど、例え病気で死ぬにしても残された人達が心の準備ができる時間があった方が良い。
生きている人の残り時間が長いほど、別れ方は大事だと思う。
だから絶対自ら終わらせちゃ駄目だ。
10歳で突然真広が亡くなったことで、紗絵も不登校になったりした。
真広が紗絵の前に現れるようになったのは、死んでから1年程してのことだ。
12ページ、ベッドの中で真広はこう言った。
約束する。紗絵のことは、おれが守るから
真広は目的を達する為に紗絵の前に存在し続けた。
そのおかげで、25歳になった紗絵は真広との別れに心を整えることができた。
15年もかかったけれど。
真広が紗絵の前に現れるようになったのは、死んでから1年程してのことだ。
12ページ、ベッドの中で真広はこう言った。
約束する。紗絵のことは、おれが守るから
真広は目的を達する為に紗絵の前に存在し続けた。
そのおかげで、25歳になった紗絵は真広との別れに心を整えることができた。
15年もかかったけれど。
☆…☆…☆…☆…☆…☆…☆
ありがとうございました(人´∀`*)
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