僕は「福岡の日本史」というものをライフワークにしてて、 本も共作で出したし、自治体や企業の広報誌に福岡の史跡や名所についてのコラムなんかも書いていた。特に、世話になってる人が長崎県松浦市の福岡事務所の仕事をしてる関係もあって、福岡だけじゃないけど、元寇には福岡市も松浦市(特に鷹島)も深く関わってるので、元寇関連の仕事もよくやった。
そこでKindle UnlimitedでDLして読んでみた『井沢元彦の激闘の日本史〜北条執権と元寇の危機』。元寇のことはあらかた知ってるので、ほとんど斜め読み。だけど、井沢が元寇の資料として使ってる本が僕と同じ服部英雄氏の著作なので、元寇の実戦についての見解は、自分で言うのもおこがましいけどほぼ同じ。しかし、井沢の手にかかれば元寇も言霊信仰やケガレが絡んでくるのがいかにも井沢らしい(筥崎宮の「敵国降伏」の扁額も言霊信仰の好例に挙げている)。また、日本史だけでなく世界史との比較の重要性を説いてるところも井沢ならではだろう。