タクシーの基本要素としての3つ目は迅速性です。お客様の2~3割は急ぎだと思われ、迅速対応も求められているわけです。急げばそれだけスピード増や割り込み等のリスクが増え、安全性を損なうことになり、迅速性と安全性は二律背反の問題になり、タクシードライバーは、この二律背反を常に意識した運転を心がけるべきなのです。安全にいかに効率よく程よく急ぐか?!これが求められるわけです。
●迅速性
急ぎのお客様には、運転のまごつきやノロノロ運転は不満の元となります。急ぎ運転は、目に余る乱暴な急発進、急停車は論外ですが、スピードアップ、黄信号での交差点進入、割り込み等が必然的に増え、事故に繋がりやすい運転がリスクとして発生しまいます。事故を起こしお客様に怪我でも負わすようなことが起きたら、元も子もありません。やはり、安全性は全てに優先される要素なのです。
タクシードライバーは、急ぎ運転を上手く演じることが求められると思います。まず、動作は機敏であること。モッタリ、ユッタリしすぎない。発進時はノロっとしたスタートでなく少し加速気味にする。直線は少し速度を上げて加速し、強弱をつけながら走行する、黄色信号は上手くすり抜けて極力信号にかからないように運転する。裏道による時短はお客様から喜ばれますから、日頃から裏道事情に精通しておくことも重要です。
【モヤモヤ①??】
全てのお客様が迅速性を求めるとは限らず、飛ばしすぎるのを嫌う人も居ますので、まずは安全運転を基本にすべきなのですが、極端に滑らかな運転を求めるお客様もおられたりして、タクシードライバーは何種類かの運転の仕方が必要だと思われます。特に加速して減速、停止する時の反動を極端に嫌う神経質な人を乗せたことがあります。
しかも2回も、、、。なんとしても滑らかな運転を求める変客。まるでロールスロイスを運転するかのように、王様のお抱え運転手になれとでも言わんばかり。ブレーキの踏み方までご指導いただきました。
2回目の時、この人の顔と癖覚えてましたので、わざと反動をつけてアッごめんなさい!お嫌いでしたね、スミマセンと嫌味言っちゃいました。
【モヤモヤ②??】
急ぎでお願い!って言う客の中に、急ぐくせに目的地の手前で降りて、料金を安くあげようとしたり、支払いの時、到着してからモタモタと財布取り出して、万札を出してお釣りの手間時間を増やす無神経客等、、、。運転手に急がせるなら自分も急いで最短効率にして欲しいと思います。
僕は、急ぐお客様は大体時間にルーズな人が多いと思っています。
乗ったらすぐに、若い年端もいかない女子客が、足組んで偉そうに「急ぎ目で!」とノタマワります。そして車の中で化粧をしだします。大体急ぐと言っても、短縮できても2~3分ぐらいの人が急ぎ目と言ってることが多いです。要は、こういう人はいつも急ぎなんです。