ベ ンチャーズコピーバンドを始めてから、あっという間に25年が経ってしまいました。昨今、世間では「断捨離」という言葉をよく耳にします。いい歳して、いつまでも趣味にうつつを抜かしていてはいけない、買い集めたものを処分し、そろそろ手を切りなさいという意味でしょう。私も本気でそれを考えなければならない歳になりました。
ところが、ところがです、それは嫌というほど分かっているのに、また1本買ってしまいました。今回はそのギターを紹介しましょう。
🌟Nashguitars T57 Telecaster タイプ
プロギタリスト古川忠義さん(ベンチャーズの曲をエレガット一本で聴かせることで有名)が自身のYOUTUBEで紹介しているの見て、このメーカーを知りました(※1)。別のYOUTUBEでは、このギターでベンチャーズを弾いています(※2)。その音に感激!※2で一度聴いてみてください。試しにeBayでツラツラ検索してたらドンピシャ!赤のテレが出てきたのです。残り1台の表示に、もう半分衝動的に購入してしまいました。いかん・・・
※1【古川忠義】ギター紹介(後編):
https://www.youtube.com/watch?v=J0Xs8lxOndg&t=471s
※2 古川忠義のぽよよんサタデー:
https://www.youtube.com/watch?v=4jgkGRELk1k&t=827s
【写真3】ヘッドには"Nashguitars USA"と入っています。Bill Nashという人が2001年に設立したブランドとのこと。
【写真4】ヘッドの頭にはシリアル番号が何と油性マジックで手書きされています。裏にもマジックでサインが、検品OKの意味なのでしょうか。大胆というか雑というか、これもこのギターの味の一つとしているのでしょう。
【写真5】(左)弾き込まれて指板がえぐれているように加工されています。実際にはえぐれておらず、ほぼ平ら。演奏上全く問題ありません。そりゃあそうですよね、深くえぐれていたら怒ります。(右)ネックの裏は木の地肌を出す加工がなされています。ラッカー塗装は非常に薄く施されている感じで、何十年も時を経たように枯れた感じに仕上げられています。好き嫌いは分かれると思いますが、私は好みです。
【写真6】緑丸印の部分はわざと木の地肌を出しています。光っているのではありません。塗装もツヤは失われ、何十年も時を経た雰囲気を醸し出しています。金属部品もくすみ加工がなされており、非常に手間がかかっていることが分かります。抱えた時にピカピカテカテカ感がないだけで、いい気分になれます。
【写真7】付属の鰐皮柄のケース、必要最小限の大きさです。コンパクトでいい。
【写真8】ギターを入れるとこんな感じ。
【写真9】ギターに付いていたタグ。記述を見ていきましょう。Bodyはアルダー材/色はダコタ・レッド。NeckはMC(Medium C)太さは普通でかまぼこ型といったところでしょうか。Large V(太めでVシェイプ)というのもあるそうです。PUはネック側もブリッジ側もLollar製、Order#には何て書いてあるのでしょうね?型番&製造番号と思いますが、”NG 5326"それとも”N6 5326"、もう少しわかるように書いてほしい。どうも前らしい。Dateは8月20日とありますが、年は2020年あるいは2021年でしょうか?年も書いてほしいです。ModelはT57。
✨レリック加工について
レリック加工を見直しました。これはこれでありだ!今まで食わず嫌いでした。
ビンテージと言われるギターを高い金を出して買って、その枯れた感じを楽しんでもきました。今回のNashguitarsは、新品でありながらビンテージの持つ雰囲気を味合わせてくれる一品です。
それが何ともいい感じなのです。艶のない塗装、くすみ切った金属パーツ、弾き込まれた指板、今まではこんな加工は邪道だと嫌っていましたが、いざ手にしてみるととっても感じがいいのです。自分の感覚に合うのです。ビンテージものを弾いてる感覚、世界に誘ってくれます。
レリック加工が上手だからでしょうね。しかし、新品の弾きやすさと安定性はしっかりと確保してくれています。
まだ大音量で鳴らしてないので、このギターの最終評価は下せませんが、レリック加工、これは正直、見直しました。今回のギターはレリック度「小」のようですが、この位でいいですね。あまりにも大きなダメージバージョンはやはり躊躇します。
今回は期待度◎のNashguitars T57 ダコタ•レッドを紹介しました。
【写真9】ビンテージ風の佇まいもさることながら、弾いた時の"肌触り"も格別です。