独孤伽羅(どっこから)…胡冰卿(フー・ビンチン) 独孤家の末娘
楊堅(ようけん)…張丹峰(チャン・ダンフォン)
宇文護(うぶんご)/太師…徐正溪(シュー・ジェンシー)
宇文邕(うぶんよう)/輔城(ほじょう)王…イン・ハオミン
楊家の屋敷。麗華を寝かしつけた伽羅に「そなたも休め」と言う楊堅。楊堅が手をとって連れて行こうとし、伽羅は戸惑って手を放す。楊堅は「もしや私が共寝する気だと?考えすぎだ。先帝の崩御から、まだ27日だぞ。部屋まで送るだけだ」と言う。そして随州に着いたあとなら気にせずむつみ合えると、伽羅の額に口づけを。
「やめてよ。明日も早いの」と言う伽羅。伽羅が行く所は済慈院だった。
独孤家の庇護がなくなったあとの済慈院を伽羅は気にする。楊堅は明日、随州へ同行したい者を募り、従者を残してあとから連れてこさせようと話す。気づかなかった伽羅は「何事もあなたと相談できてとても嬉しく思う」と言う。
般若の葬礼の期間、宇文護は一度も姿を現さなかった。先帝を納棺し埋葬する時にも来なかった。心配する伽羅に「安心しろ。今、陛下に危害を加えることはない。都を発つ前に、一度、探ってみよう」と言う楊堅。何か不審な点があれば、すぐ陛下に報告すると。
昼間・楊家の屋敷。荷造りしていた楊堅に、鄭栄が耳打ちをする。驚いた楊堅は、夜、様子を見に行くことに。
棺桶に入っている般若に触れた宇文護は「すまない。長らく1人にさせた」と謝る。
宇文護が般若を輿に入れたあと、楊堅と鄭栄が来る。「これは天下を欺く大罪です。皇后の遺言に背くおつもりで?」と言う楊堅。宇文護は「いまだ埋葬されない般若を、早く成仏させるためだ」と言う。そして「宇文毓の魂胆は見通しだ。そなたを随州へ送り、宇文邕と共に私に対抗させようとした。この件を他言せぬと誓えば、10年、随州に手は出さぬ。お前の父の目には忠誠心しかなかったが、お前の目には野心が見える」と言う。
秘密を守るなら随州での自治を許す、従うより支配するほうがいい、と言われ「その話は哥舒に」と返す楊堅。宇文護は「余計なお世話だ。般若を殺した者は誰ひとり許さぬ。私自身も含めてな」と言う。愛する者の死後も生き続けるのは、この世の地獄よりもさらに苦しい、と。楊堅はそれ以上何も言わず、宇文護を行かせる。
伽羅には知らせないことにする楊堅。鄭栄は「やつに惑わされたので?」と聞く。楊堅は「違う、哀れに思っただけだ。悪人ではあるが皇后への思いに嘘はない」と言う。そんな楊堅の頭に「お前の父の目には忠誠心しかないが、お前の目には野心が見える」と宇文護から言われた言葉がよぎる。頭をふり、鄭栄にこの件を他言しないよう口止めする。
楊家の屋敷前。発つ前に楊堅は「宇文護は高湛が危篤だと聞き、斉を攻める気だ。陛下に手出しをする余裕はない」と伽羅に話す。
随州へ行く途中、伽羅を見送るため宇文邕が待っていた。楊堅は伽羅に「行ってこい」と言う。
久しぶりに会った宇文邕に元気だったか伽羅が聞く。「大人しく傀儡を演じていれば宇文護は私に危害を加えぬ」と言う宇文邕。それに、じきに母上が都に来て皇太后になる、周で最も高貴な女子にな、もう誰にも出自を蔑まれぬ、と。安心させようとする宇文邕に「用心して。宇文護は油断ならない毒蛇よ」と話す伽羅。
宇文邕は随州には蛇が多いと、薬を伽羅に渡す。
宇文邕は楊堅のもとまで歩いて行く。「子宝に恵まれるよう願う。いずれ互いの子を夫婦にさせ姻戚に」と言う宇文邕。楊堅は「私の息子はきっと面食いだぞ」と返す。宇文邕も「私だってそなた似の娘ならお断りだ」と言う。「縁談を実現させるには、宇文護より長生きしてもらわねばならぬ」と言う楊堅。ふっと笑った宇文邕は、楊堅の耳元で「私の命は30歳まで持たぬ」と打ち明ける。独孤丞相から伽羅を奪い去らなかったのは伽羅を愛してはならぬ身だからだと。
再び伽羅たちを乗せた馬車が動き出す。「今後は幸せな日々を約束する」と伽羅に言う楊堅。伽羅は楊堅に口づけする。
10年後・随州。伽羅たちのおかげで随州の道は平らになり、建物も立派になっていた。身銭を切り、田畑の開墾や水利の整備、学堂の開設までした伽羅。民たちは暮らしも豊かに。
帰って来た楊堅を麗華と息子・勇(ゆう)と一緒に迎えに来た伽羅。鄭栄は妻となった冬曲と抱き合う。
楊家の屋敷。伽羅は工房の閉鎖で失職した斉の職人を雇い、良質の織物を作っていた。「絹織物はいい値で売れるから、多くの民が“秋は養蚕にいそしむ”と」と楊堅に話す伽羅。楊堅は「やはり、そなたは賢妻だ」と言う。
伽羅は陸貞の工房が閉じたことを残念に思っていた。陸貞が国を出て行方知れずになっていることを楊堅に話す。
楊堅と伽羅が口づけしているところに冬曲が来る。「旧友がお越しに」と伝える冬曲。
旧友とは陸貞のことだった。会えて嬉しい伽羅は、陸貞に子供たちを紹介する。
伽羅は「せっかくだから、しばらく随州に滞在しては?」と言う。陸貞の表情が少し変わり「無理にとは言わないわ。ここ数年、周と斉は交戦状態にあるものね」と言う伽羅。陸貞は「戦ごときで友情は壊れないわ。ぜひ滞在させてちょうだい」と言う。長旅に疲れて、どこかで休みたかったと。
随州を伽羅と歩きながら、磁器や織物の工場で生き生きと働く民を見た陸貞。陸さんには及ばないわ、と伽羅が言うと「いずれ私をしのぐはず」と陸貞は返す。
伽羅は「斉に陸という侍中が現れた時、あなただと思ったわ。でも隊商の者が陸さんはとっくに斉を出たと」と言う伽羅。陸貞は「その陸侍中は高緯の乳母の陸令萱よ。湛は遺詔で私に政を託した。でも成人した緯は親政を望んだうえ、あの女子にそそのかされ私を排除しようとしたの。緯は私が育て上げた子ゆえ争うのは嫌だった。だから宮廷を離れ旅に出たの」と話す。私は民から慕われ大臣からの信頼も厚かった、そこであの女子は反対派の粛清のため官位を買収し、一味をけしかけ、周との利権争いまで、やがて自分こそが陸貞で令萱は字だと嘘を流した、以来、陸令萱は私だという噂が流れてしまった、と。そんな話をしている2人を、通りかかった楊堅が気づく。
慕容氏の一件では助かりました、と陸貞に礼を言う楊堅。調練の場を見て楊堅に兵を統率する才能を感じた陸貞は「楊大将軍が治める随州は、太祖・宇文泰が治めた長安のよう」と話す。伽羅は「宇文護はますます横暴に。調練は自衛のためよ。随州は海が近く肥沃な土地ゆえ、平時なら豊かに暮らせる所なの。刺史として銭と食糧、兵を備えておかねば、民の安寧など守れないわ」と言う。「賢妻の心得は多いわ。今は暇な身ゆえ教えてあげる」と言う陸貞。
楊堅は鄭栄に柱国よりさらに上を目指すという、かすかな願望があることを話す。そして「宇文護は皇后の亡骸の隠し場所で、私に野心があると。確かに、そのとおりだ。司馬遷は陳勝と呉広について史書にこう記した“王侯将相は血統によらず”。斉を治めているのは高氏、我が周は宇文氏、陳は陳氏、皆、元は家臣だった。確かに宇文泰様は英傑であったが3人の息子は私より劣る」と言う楊堅。
宇文護と同じ野心を楊堅が持っていることを知り、鄭栄は「いつ動くつもりですか?」と聞く。楊堅は「まだ先だ。かすかな野望だと言っただろう?陸侍中に指摘されて気づいたくらいだ」と返す。気を抜けば建国の前に殺されるかもしれないほどの険しい道のりになるが、宇文護に許された10年の間に随州を不落の地にしてみせると考えている楊堅。鄭栄は「お供します」と言う。
鄭栄が「若奥様はご存知で?」と尋ねる。楊堅は「伽羅は心が優しい。戦の話をするだけで死者を哀れみ眉をひそめる」と話す。だから今は黙っておくと。
楊堅は周と斉は敵国なのに随州にとどまり、伽羅に心得まで伝授すると言った陸貞を妙な人だと言う。そこに「秦州、臨州、信州で、豪雨のため川が氾濫しました」と知らせが。上流が氾濫したなら下流も危ないと、楊堅は「直ちに沿岸の地域に堤防を築け。絶対に決壊させるな」と命じる。
宇文護は「陛下は壮年だが、まだ世継ぎがおらぬゆえ皇后となる公主を見つけました。突厥の大王の愛娘です」と宇文邕に話す。宇文邕は笑い「その公主なら斉の王に嫁いだはず」と言う。「大王は陛下に縁談を申し込んだのに斉が横やりを。周も斉も突厥の助力なくば優位に立てませぬ。周のため私が全力を尽くし、公主を陛下の皇后に迎えます」と言う宇文護。宇文邕は太師に任せると言う。
宇文護は水害に関する奏状を宇文邕に見せる。目を通していた宇文邕は、随州からの奏状がなく激しく動揺する。しかし楊刺史が堤防を補強し民を避難させ、楊夫人が粥店を構え民に仕事を与えたと分かり、胸をなでおろす。
太師の屋敷。随州を調べさせた宇文護は、楊堅の持つ兵が3万余で私兵を合わせるとさらに増えると分かる。宇文邕を取り巻く旧臣の排除ばかりを考え楊堅を忘れていた宇文護。
宇文護は「楊堅を突厥に送り、アシナ公主を連れて参れ」と哥舒に言う。「斉は公主を妃に迎えたい。公主を連れ帰るには戦は不可避です。連れ帰ることができねば楊堅は罰せられる。どう処罰するかは旦那様次第です。ですが楊夫人の処分は?先の皇后は妹を案じていました」と言う哥舒。宇文護は「殺すとは言っておらぬ。それに私は随州にとどめるという約束を確かに守っている」と言う。
ーつづくー
般若を宇文護がさらった!!!
これだと般若が子と離れ離れになってかわいそう…(;д;)
子も母と引き裂かれた感じになるよね。
それにしても、般若って亡くなってから随分経つのに綺麗すぎる( ̄▼ ̄|||)
10年経っても楊堅と伽羅は変わらない。
でも宇文邕と宇文護はお髭姿に(*´艸`*)
似合っているような似合っていないような…。(笑)
そしてそしてそして、いつの間にか鄭栄と冬曲が夫婦に!!!
お似合いだと思っていたから夫婦になったのは嬉しいけど、経緯を知りたかったなぁ。
あの冬曲が「会いたかった」と甘えていたのも新鮮。
どちらかというと、この言葉は鄭栄の方が言いそう(≧▽≦)
伽羅にも息子が生まれてて。
こちらもいつの間に!!な展開に。
危険な任務をしなくてはいけなくなった楊堅。
皇后となる?アシナ公主。
楊堅のかすかな野望。
気になることが多すぎるぅぅぅぅぅぅ。
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宇文護の影は薄くなってきたというか
宇文護的には般若との時間を大切にしているような気桃しますが、
キーとなる発言はしますね!
こちらの楊堅は、お茶会でもお話が出たように
しっかりしていない雰囲気が主なのですが、
大志は抱いていた。。。
それを太師は見抜いていました。
そして、陸貞がいろいろな傷を負っていながら
爽やかな感じでホッとできます。
また、政治に巻き込まれそうなので、これからの展開が気になります。