中国ドラマ「岳飛伝 THE LAST HERO」 第28話 あらすじ

【登場人物】
岳飛(がくひ)　…文武両道に秀で、忠義に厚い勇士。主人公。
王貴(おうき)　…岳飛の仲間。義兄弟。
杜充(とじゅう)　…宗沢の部下。金と結託している。
王燮(おうしょう)　…杜充の部下。
牛皐(ぎょうこう)　…岳飛の仲間。義兄弟。
張用(ちょうよう)　…岳飛の仲間。義兄弟。
傅慶(ふけい)　…蜈蚣山の山賊討伐のために選ばれた100人の兵の1人。
梁興(りょうこう)　…忠義社の指導者。
素素(そそ)　…忠義社の二堂主。
兀朮(ウジュ)　…太宗の4男。

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「黄河決壊を阻止せよ」


酔った高宗は自分が“逃走した皇帝”と言われていると呉夫人に話す。しかし臨案へ退いたら、次に逃げる場所は海しかないと。そして「皆、朕のことを、無能、愚昧で恥知らずと言っておる。だが朕とてよい皇帝になりたかった。朕は即位した時、誓いを立てたのだ。太宗帝のように信念を貫こうと思った。宋の人々に一歩一歩前へ進み、繁栄していく世の中を見せようと誓ったのだ。だが結局、行き詰まってしまった。どうすればよい皇帝になれたのか」と言う。


呉夫人は、寝台で眠る高宗に布団をかけ直す。そんな呉夫人の手を突然つかみ、目を覚ました高宗は、呉夫人の顔を見て「秉懿、そなたの死に朕は関係ない。見殺しにする気などなかった」と脅え、部屋から追い出してしまう。


今後どうするか話し合う大脚丫と独眼竜たち。大脚丫は、それぞれ故郷の母親に会いに行こうと言う。李孝娥と安娘の2人をどうするかも話すが、ここで殺せば生かしておいた分だけ損になり、逃がせば岳飛を敵にして危険だと決まらない。その間に孝娥と安娘は逃げ出す。


黄河を決壊すると知り、岳飛は王貴や牛皐たちと留守府へ向かう。しかし杜充は不在だと中にも入れてもらえない。岳飛たちは門前で待つ事にする。
それを知った王燮は、杜充に帰りを遅らせるよう伝えに行かせる。


岳飛は一晩中、立ったまま杜充を待ち続ける。
会うまで帰る気がないと分かり、仕方なく杜充は中で待たせるよう王燮に言う。


留守府へ入ることを許されたのは岳飛だけだった。牛皐たちは怒るが、岳飛は待つように言う。

中に入った岳飛は、宗沢を思い出し、熱いものが込み上げてくる。そこに、ようやく杜充が。
岳飛は黄河を決壊させ鉄浮屠を沈めることが事実が聞く。「これは聖旨だ」と言う杜充。岳飛は家を浸水させ、家族離散に追い込めば、今後戦で元帥に従い戦う者はいなくなると訴える。そんな岳飛の首元に抜いた剣を向け「これは私の好機だ。口を出すな」と杜充は言う。動じる事なく、一介の武人である私は命を惜しみません、ですが冷酷な元帥では兵たちの心が離れます、黄河を決壊させたら多くの家屋が泥水に沈み、犠牲者は噴出、元帥は支持を失います、どうかご再考を、と言う岳飛。

杜充は剣を鞘に戻し「詔が届けばお前たちが砲口を塞ごうと、黄河は私が爆破する」と言う。私は元帥を助けに来たのです、黄河を決壊させれば元帥は災いと見なされ、人々から恨まれるだけでなく、後世まで悪名を残します、と岳飛は言い返す。そして「兀朮との再戦にお許しを」と頼む岳飛。黄河を決壊させるくらいなら、死を覚悟で戦いたいと。杜充が「よかろう。鉄浮屠を退けたら黄河は決壊させぬ」と言い「二言なきよう」と岳飛は念を押す。


岳飛は義兄弟たちを連れ、梁興に会いに行く。江北は忠義社の命綱となる場所で、家族や同胞も大勢いた。岳飛が“鉄浮屠を退ければ命令を撤回する”と杜元帥が約束してくれたと話すと「杜には別の目論見があるぞ」と言う王貴。傅慶も鉄浮屠の手ごわさを知る俺たちを困らせる気だと。

俺たちはただ本営を猛攻するのみ、本営と動揺させれば何とかなる、ただ我が部隊は汜水を討ち取った後、胙城、澶州と何度も激戦を連ね、兵士は満身創痍なのに援軍も来ない、と岳飛は話す。それを聞き「大丈夫だ。忠義社が大きくなりつつあり、黄河の東西ですでに37万以上の仲間がいる。だが私に軍を率いる才はない。宗元帥がご存命の頃、忠義社は元帥に従っていた。私としては、やはり社稷を重んじる岳兄貴に忠義社の盟主になっていただきたい」と言う梁興。岳飛は梁興たちの厚意に感謝するが、黄河の東西と燕雲十六州、加えて太行の山々、この広大な土地を俺一人では担い切れない、盟主の任には堪えられないだろう、と言う。そして「我々で同じ敵に立ち向かう“軍民大同名”を作らないか?」と提案する岳飛。梁興は「すばらしい。だが、やはり忠義社は今日より岳殿に従う」と告げ、皆で乾杯する。


張憲は王貴が部隊を召還し、戦ができると岳飛に話す。岳飛が「俺の家族は?」と聞くと「おばさんと子供は落ち着いた。だがお義姉さんたちが…」と言う張憲。張憲は「文を置いてきたので家に戻れば読むはずだ」と言う。


逃げる事ができた孝娥と安娘は家へ帰る。卓の上にあった文を読む孝娥。安娘が「父上から捨てられたの?」と聞くと、孝娥は「汴京へ来いって」と答える。


張用が堤防破壊に使う大砲で利益を得たことを知り、岳飛は激怒する。張用を殴り飛ばすと「毒蛇に噛まれた時、死ねばよかったんだ」と言う岳飛。「俺だって上からの命令に従うしかないんだ。俺がやめても他の奴が儲ける」と言い返す張用に「お前は故郷に大砲を向けるのか」と岳飛は指を指す。そして、職位は関係なく同郷の者として警告する、攻撃命令があるまで大砲を撃つな、と岳飛は告げる。


張用は母親と面会している兵に声をかける。その母親が北岸から来たことを知る張用。決壊のことを考え張用は今晩はここへ泊るように話すが、母親は孫の看病があると言う。張用は孫の薬代にと母親に銀子を渡す。


兀朮は岳飛が兵を集め、大戦の準備をしているという報告を受ける。「卑怯者たちに正面から鉄浮屠と戦う勇気はありません。ですから岸に砲陣を敷き、鉄浮屠の渡河を防ぐのでしょう。このままですと我々に不利な戦となります」と言う哈迷蚩。兀朮は「大砲を放たれる前に不意打ちで渡河すれば、汴京は早晩、私のものだ」と言う。


王燮は岳飛が忠義社の兵馬数万を集め、決戦に備えていることを杜充に伝える。「今回は援護するべきでは?」と王燮が言うと「自信家の岳飛がどんな手腕を見せるか、監察してやろう」と答える杜充。王燮は忠義社が岳飛の指揮下にあるようだと話す。そして岳飛が万が一勝つことがあれば我々の立場がないと心配する王燮は、本当に黄河を決壊させないつもりか聞く。杜充は「岳飛がこの一戦に勝てると思うか」と笑う。


張用が大砲を撤収させていると王燮が来る。杜元帥は大砲を撃てと命令しただろう、と張用に言う王燮。王燮は「準備をせよ。発砲する」と兵に言うが、張用は「いや、撤収せよ」と命じる。兵たちは張用の命令に従い、王燮は「今に見てろ」と言うと去って行く。


荷物をまとめた張用は、烏詩瑪と落ち合い、馬に乗って逃げる。


夜。岳飛の軍営に杜充と王燮が来る。「張用はどこだ?」と言う杜充。奴は現在の責任を放棄して、命令に背き、戦目前にして逃亡したと。岳飛が「私は知りません」と返すと「今回は信じよう。だがお前も責任から逃れられんぞ。すぐに捜し出し、連れ戻すよう命じる」と杜充は言う。岳飛は出兵を間近に控えた緊迫した戦況の中、今ここを離れれば金に勝機を与えると話す。それでも奴の逃亡はまずい、奴とは仲間だろう、お前が捜すのが妥当だと杜充は譲らない。「拝命しました。明朝までに必ず戻ります」と言う岳飛。

杜充たちが帰り「張用の部下から聞いたが、張用は黄河の件で王燮に逆らったそうだ。それが理由で追われているのかも」と張憲が岳飛に話す。さらに兄貴に張用を捜させ、出兵させない気では?と言う張憲。「杜元帥が約束を破り民の命を軽んじれば、ただでは済まさない」と岳飛は言う。


ーつづくー


孝娥と安娘が逃げることができてよかったー!!
このまま何事も起きず、岳飛と会えますように(祈)

岳飛が宗沢を思い出した時は切なくて(；д；)
岳飛は民のことだけじゃなく、杜充のためにも決壊を止めるよう訴えたのに、杜充はまったく分かってないし(o´д`o)=３

ずっと烏詩瑪が出て来なかったから、汴京にいると張用は言ってたけど、本当?と思っていたの。
2人が仲よさそうで、それは良かった。
だけど岳飛は張用を捜せたらどうするんだろう…ヾ(・ω・`;)ノ
そっちが心配。



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