「無念の復讐」
旦那様の恩情に感謝し乾杯します、と言う小満。なかなか酒を飲もうとしなかった秦檜がようやく口をつけようとするが、京劇の音が聞こえ手が止ってしまう。
素素、大脚丫、独眼竜は京劇の役者となり舞台に立つ。舟から京劇を見る秦檜は、小満に「この京劇の由来を知っているか?」と聞く。「私は字すら書けない娘です。劇の背景など分かりません。でも雰囲気からすると、来俊臣は悪人に思えます」と小満は答える。来俊臣は楽しげに酒を酌み交わしていた相手を急に襲い、きっと信用の置けない人物だと。それを聞いた秦檜は「この劇は来俊臣が主を陥れる場面を描く。多くの者が来俊臣は奸臣だと言う。だが私はそうは思わない。来俊臣は陛下のために尽力した。口先だけの忠臣とは違う。例えば先の丞相・趙鼎だ。奴は陛下の御心を理解せず、和議を拒み、金との戦を主張した。小満よ、お前はどう思う?」と言う。
父のことを言われた小満は、動揺を隠し「気晴らしに来たのですよ。堅苦しいお話はおやめください。飲みましょう」とごまかす。秦檜は笑い「乾杯したものの、まだ飲んでいなかった」と言う。「そうですよ。今日は除夜です。年末なので私も旦那様と一緒に飲みますわ」と言う小満。
袖で隠しながら飲んだ秦檜が、空の器を小満に見せる。それを見てから小満も飲み干す。
秦檜が茶摘み歌を歌ってほしいと言い、小満は歌い始める。
張用たちの舟が近づいたのを舞台の上から見た素素たちは、いよいよ行動に移そうとしていた。
歌っていた小満が吐血をし、苦しみだす。それを見ながら「もう終りか、趙さん」と言う秦檜。小満は目を見開く。
舟の外では、素素や張用たちが剣を持ち、秦檜の配下たちと戦いを始める。
苦しみながら「とっくに私の正体を見破っていたのね」と小満は秦檜に言う。秦檜は「なぜ私がずっとお前を泳がせていたと思う?こうすればお前ら逆賊を一網打尽にできるからだ」と返す。秦檜が小満に教えたのは特殊な字体だったが、小満はその字体を忘れてしまい隷書などを書いてごまかしていた。書物を整理させた時、字が分かると確信した秦檜。さらに小満の肩には、単なる町娘ではあるはずのない刀傷もあった。
素素たちは現れた兵たちに囲まれてしまう。
首に縄をかけられ吊るされた大脚丫と独眼竜は、矢を放たれ死んでしまう。
小満の素性に疑問を抱き、真相を探らせた秦檜は「私に調べ出せぬことはない」と言いながら小満の前まで歩いていく。そして「お前は趙鼎の娘で復讐のために来た」と言い放つ秦檜。食事に毒を盛った料理人の男とも共謀していたなと。
小満は秦檜も毒の入った酒を飲んだと思っていたが、秦檜は飲んだふりをして酒を捨てていた。無念の小満は、泣きながら「父上、お許しを。私の力が及ばず、父上の敵を討てませんでした」と言う。秦檜が小満の首を絞め、小満は秦檜を恨みながら亡くなる。
張用にも矢が刺さり、敵と一緒に湖の中へ。数本の矢が刺さった素素も、湖に沈んで行く。
岳飛の聖諭を持ってきた秦熺は、秦檜に報告する。
秦檜は聖諭を燃やしながら「証拠は消えた」とつぶやく。
高宗と会った秦檜は、岳飛が自供しないことを伝える。「罪を犯していないのだ、自供できまい」と返す高宗。秦檜は「重要なのは謀反心の有無ではなく、謀反を起こす能力の有無。ただ何の罪もないため困っております」と言う。高宗は秦檜の顔をまっすぐ見ると「何とかして罪をでっちあげろ」と告げる。「仰せのとおりに」と言うが、勅命がなければ動けないと話す秦檜。高宗は白紙の命令書を見せ「この紙に何を書くかは、秦殿の裁量に任せる」と言う。
捕らえられた孝娥たちを獄から見る岳雲。獄の前を通りかかった時「母上」と岳雲が言い、孝娥も「雲や」と言いながら獄に近づく。互いに手を離さず、岳雲と張憲は打たれてしまう。泣きながら「やめて」と孝娥たちは言うが、聞いてもらえない。
隗順は捕った岳霖だけを岳飛に会わせてくれる。「父上、会いたかった」と駆け寄る岳霖を抱き締める岳飛。
岳霖は「家族はみんな獄中に捕らえられ、聖諭も奪われました」と泣きながら話す。そして安娘が井戸に身を投げて死んだことも。
朝廷に尽くしたのに、と泣く岳霖を強く抱き締めたあと、岳飛は「父がいない時はお前が大黒柱だ。俺に万一があればお前が家族を守れ。いいな。お前は男だ。他の者が泣いても、お前は泣くな」と言ってまた抱き締める。
岳飛は岳霖の首に孝娥の玉佩をかけ「この玉佩はお前を一生守ってくれる」と言い、岳霖はひざまずき頭を下げて出て行く。
隗順は岳霖が岳飛の獄から出たあと「ご報告があります。岳家軍が一丸となって臨安の刑場を襲うつもりだとか」と岳飛に話す。
戻ってきた岳霖に岳飛の様子を聞く孝娥。岳霖は「父上も監禁されていました。体中、傷だらけです」と話す。そして父上からです、と玉佩を見せる岳霖。孝娥は涙を流し、岳霖を抱き締める。
岳飛は自分の指を傷つけ、血で文を書く。それを隗順に渡し「頼んだぞ」と言う岳飛。隗順は「一刻を争うゆえ、若い甥を使いに立てます」と言う。
白紙の命令書を前に「岳飛に罪を着せれば私は奸臣として後世に汚名を残すことになる」と王氏に話す秦檜。王氏は「岳飛に謀反を起こす気がないなら、罪状を適当にでっちあげるのよ」と言う。私なら無駄に苦痛を与えず、さっさと岳飛を殺す、嫌疑があるならそれで十分だと。
秦檜は明日、岳飛に会うことを決める。そこに韓世忠が来たと知らせが。
韓世忠は秦檜に「岳飛の罪状を教えてほしい。なぜ息子や部下に拷問を加え、娘を自害させ、財産を没収した?」と聞く。法に基づき裁くべきだと。秦檜は「ある種の出来事には原因と結果がある。因果応報だ。だが何の原因もなく起こる出来事もある。理不尽なことが起こる原因は、天であっても明確に答えられまい。我ら凡人には天の考えなど分かるはずもないのだ。陛下は岳飛に謀反心があったと言う。陛下がおっしゃるなら、そうかもしれない。我々が逆らうことはできぬ」と話す。
「“かもしれない”で民を納得させられると?」と返す韓世忠。聞いていた王氏が「民ではなく、韓殿が納得できないだけでは?陛下は岳飛だけでなく、韓殿も捕縛すべきだった。民への見せしめにね」と言う。それを止めるふりをしながら「韓殿は風光明媚な土地がお好きだとか。職を辞して以来、泰山や洞庭湖を愛でて暮らすと聞く。誰もが希求する仙人のような日々を送っている。岳飛と共に新年を迎えたいか?」と言う秦檜。韓世忠はそれ以上何も言えなくなる。
秦檜は筆を持ち、命令書に書き始める。
深夜。口笛を吹く岳飛。うとうとしていた孝娥や岳霖、岳雲たちが気付き、涙を流す。
ーつづくー
あぁぁぁ、小満が趙鼎の娘だと秦檜は見破っていたのね(;_;)
小満だけ毒を飲んでしまうなんて…。
さらに素素や大脚丫、独眼竜まで亡くなってしまい(;△;)
ただ、張用がよく分からなかったの。
矢は刺さっていたけど、死んだ姿は見えなかったから…もしかして生きているのかな?
烏詩瑪のためにも生きててほしい。
岳飛の血の文も気になる。
岳家軍を止める文かな?
気持ちは分かるけど、義兄弟たちを巻き込むことは岳飛も望んでいないよね。
岳飛も自分が痛めつけられるのは我慢できるけど、家族もとなるとつらいはず。
安娘のことも苦しかったよね(;д;)
とうとうあと1話になってしまいました。
つらくなりそうで、見るのが怖いぃぃぃぃぃぃヾ(・ω・`;)ノ
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その上で罠をしかける…
秦檜の方が一枚も二枚も上手…悔しくてたまりません(;△;)
高宋もどうせやるなら他人にやらせず自分で手を下せばいいものを…
素素たちも亡くなり、岳家軍も岳飛を助けにくれば無事ではすまないはず…
孝娥たちもどうなるの?
これほど見たくない最終回初めてかもしれません…
素素や張用、大脚丫、独眼竜までも、罠にはめられて一網打尽にされて命を落としてしまうとは思いませんでした。
思わず「ええっ~」と独り言に、横でゲームをしていた息子達に「何叫んどんの?」と言われました。
うささん、張用が生きていたらいいですね。
秦檜はゲコゲコがまかえるに見えたけど、小満の最期の時にあまりに憎々しくて笑えませんでした!
王氏も更に酷すぎる!
明日でラスト・・・・・