■半藤一利『幕末史』(新潮文庫、2012.)
新潮文庫の幕末史を読みました。やっぱり、幕末ぐらいから日本史を見ていく方が、初学者からすればとっつきやすいなぁ、としみじみ。
聞き覚えのある人たちの名前がよく出てきます。 桜田門外の変、井伊直弼とか。和宮、孝明天皇とか。伊藤博文、山形有朋、井上薫、板垣退助、大久保利通
山内容堂、吉田松陰などなど。 いろんなキャラクターがいたことが良く分かります。
読んでいて思ったことは、いまの「国難」と呼べる状況と、幕末の雰囲気が案外近いものだったのではないか? ということ。
今回のコロナと、江戸期にコレラが流行ったのは、ドラマ「仁JIN」などでも有名になり共通項を見出せる部分もあると思いますが、
中央政府を作る前の、藩の活動がまだ残っていた時代(ゆくゆく廃藩置県となりますが)を思い出せるような、昨今の地方色の強さ。
徳川幕府のもとで揺れている、倒幕運動、攘夷運動。
明治新政府をつくったことによる、文明開化、欧米化による「新しい生活様式」(・・・なんか聞き覚えのある言葉)
みたいな感じで、勝手にいまと照らし合わせながら読み進めていくと、今も昔も変わらないんだなというのが分かって面白い。
(それが良いのか悪いのか、という点はありそうですが)
ひとまず、『幕末史』を通して、歴史を読み進めていくのは面白かったです。
GWの終わりになかなか興味深いひとときが過ごせたかも。
私は今回は読んでいませんが、こういうのも出ていたんですね。
『もう一つの「幕末史」』(三笠書房、2015.)
三遊亭 歌之介 【龍馬伝】