またもや長い一週間が始まりました。
3週間続けて年休を取っていないので、今週あたりそろそろ取りたいという欲求が湧いてきます。
生まれついての怠け者に出来ているようです。
もう何年も前に、「働くことがイヤな人のための本―仕事とは何だろうか」という本を読んだことがあります。
著者は哲学を研究する大学教員です。
著者自身が、働くことに何の意味があるのかを考え抜いた結果、生まれた本です。
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働くことがイヤな人のための本―仕事とは何だろうか |
中島 義道 | |
日本経済新聞社 |
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働くことがイヤな人のための本 (新潮文庫) |
中島 義道 | |
新潮社 |
ただし、こうしたらやる気が出るとか、やり甲斐を感じられる、といったハウツー本ではありません。
働くことの意味を考える、簡単な哲学書と言ってよいでしょう。
この本を読み終わって、私は大いに不満でした。
何の解決にもなっていない、と感じたのです。
働くこと、動くことで自分とは何か、を見つけるきっかけになる、なんてなことが書いてあるのです。
最も重要な、収入を得るということに対する言及がほとんどありません。
著者は大学の先生ですから、潤沢な収入を得ているのでしょうが、世の中には非正規雇用で、働けど働けど我が暮らし楽にならざり、という人があまたいると思います。
働くことに疑問を感じ、嫌だと思うのは、そういう人が多かろうと思います。
収入の多寡は、勤労意欲に直結すると思います。
嫌な仕事でも、報酬が多ければ、自然とやる気が湧いてくるのではないでしょうか。
私自身は正規雇用で、同居人も正規雇用。
年も40代半ばなので、二人合わせればそこそこの収入を得ています。
ただし、あくまでそこそこ。
勤労意欲が泉のごとく湧き出るような高収入ではありません。
そのような状況においては、いくら理屈をこねくり回しても、働くことが楽しくなることも、やり甲斐を感じることもないんじゃないかと思っています。
好きなことで食えている人はほんの一部だと思います。
私は圧倒的多数の、いやいや働くサラリーマンの一人。
一発逆転、宝くじでも当たれば、明日にでも退職するのですが。
どうも月曜日は愚痴っぽくなっていけません。
例え嫌々でも、為すべきことに集中すれば、少しは気がまぎれるでしょう。
まずは目の前の為すべきことに手を付けて、仕事の意味などかんがえないことでしょうね。
森田療法を確立した森田正馬先生は、そのような状態を、ものそのものになる、と表現しました。
掃除にせよ布団の上げ下ろしにせよ、為すべきことを、ものそのものになって片づける、その繰り返しにしか生活の本質は無いというわけです。
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森田療法を学ぶ―最新技法と治療の進め方 |
北西 憲二 | |
金剛出版 |
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森田療法のすすめ―ノイローゼ克服法 |
高良 武久 | |
白揚社 |
理屈はわかりますが、それが難しいんですよねぇ。
つまらぬ愚痴にお付き合いいただき、ありがとうございます。