快読日記

日々の読書記録

「第2図書係補佐」又吉直樹

2012年02月24日 | 言語・文芸評論・古典・詩歌
《2/22読了 幻冬舎よしもと文庫 2011年刊 【日本のエッセイ 書評】 またよし・なおき(1980~)》

吉本興業の劇場で配られるフリーペーパーに連載されたものに書き下ろしを加えたエッセイで、47冊くらいの本が紹介されています。
筆者自身が「好きな本ばかりを選んだ」と言う“テッパン”ぞろいの選書。
わたしも読んだことがある本が半分くらいあった--ってことは、好みが似ているのかもしれません。
そう思うと、ここに登場する町田康「告白」、中村文則「銃」あたりを読んでみたくなります。
太宰治をお笑い目線で読むというのは西加奈子なども言っていることですが、安部公房もかなりお笑い度が高いよ、しかもシュールだよ、と付け加えたい。
そう、この本の魅力は“自分もその話に参加したくなる”ってことです。
「読書芸人」またやってほしいなあ。

お笑いの劇場に通う若い人をターゲットに書かれたようですが、むしろ肥大する自我と闘ってたり、自分の居場所がなくてつらい思いをしたりして、鬱々としてる中高生におすすめしたい1冊です。

それはともかく、又吉直樹って伊勢谷友介に似てますよね。

/「第2図書係補佐」又吉直樹
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