《9/5読了 集英社新書 2012年刊 【評論 社会】 はしもと・おさむ(1948~)》
タイトル通り、この国の未来はどうなの?という話。
「この本の目指す最良のゴールは、『そうか、そのようにわからなかったのか』で、もしかしたらそこにまで辿り着けないかもしれません。なにしろ、『今の世の中というか社会というか世界というか、そういうもののあり方がよく分からない』と言っている人間の書く本ですから、『そのようにわからなかったのか』にまで辿り着ければ上出来です。(略)焦らずに問題から距離を置いて、『そうか、こう分からなかったのか』と考えることが、遠回りであっても--すごい遠回りであっても、問題解決の第一歩なんじゃないかと考えるからです」(15p)
今の日本と日本人が直面している問題を論じてくれているわけですが、
その「問題」のありようが、読んでる自分個人の現状と重なってるようでドキドキします。
決断できないとか、他人の悪意に免疫がなくて甘え癖が抜けないとか、「日本」と「日本人」はそっくり。
「日本人」が「日本国」の構成メンバーなんだから、シンクロするのは当然か。
それはともかく、
日本は、日本人は、そして自分はこれからどうなるのか、それはもちろん「分からない」けど、
どこがどう分からないのか、どこまでは分かっているのかを整理することは確かにできそうです。
福島の原発事故は第二の原爆であるとし、
「日本は、敗北を認めた方がいいと思います」(174p)
そして、それを1945年の敗戦と重ねて、
「『日本は廃墟から立ち直ったんだ』ということを理解していれば、新しい廃墟に新しい立ち向かい方をして行くことだって出来るはずです。廃墟に立つことをいやがって、自分たちのいるところが『廃墟』だと認める度胸がなかったら、その時こそ日本人は『おしまい』ということになるのではないでしょうか」(178p)と説く、そこに希望が小さいながらも確実に見える気がします。
/「その未来はどうなの?」橋本治
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タイトル通り、この国の未来はどうなの?という話。
「この本の目指す最良のゴールは、『そうか、そのようにわからなかったのか』で、もしかしたらそこにまで辿り着けないかもしれません。なにしろ、『今の世の中というか社会というか世界というか、そういうもののあり方がよく分からない』と言っている人間の書く本ですから、『そのようにわからなかったのか』にまで辿り着ければ上出来です。(略)焦らずに問題から距離を置いて、『そうか、こう分からなかったのか』と考えることが、遠回りであっても--すごい遠回りであっても、問題解決の第一歩なんじゃないかと考えるからです」(15p)
今の日本と日本人が直面している問題を論じてくれているわけですが、
その「問題」のありようが、読んでる自分個人の現状と重なってるようでドキドキします。
決断できないとか、他人の悪意に免疫がなくて甘え癖が抜けないとか、「日本」と「日本人」はそっくり。
「日本人」が「日本国」の構成メンバーなんだから、シンクロするのは当然か。
それはともかく、
日本は、日本人は、そして自分はこれからどうなるのか、それはもちろん「分からない」けど、
どこがどう分からないのか、どこまでは分かっているのかを整理することは確かにできそうです。
福島の原発事故は第二の原爆であるとし、
「日本は、敗北を認めた方がいいと思います」(174p)
そして、それを1945年の敗戦と重ねて、
「『日本は廃墟から立ち直ったんだ』ということを理解していれば、新しい廃墟に新しい立ち向かい方をして行くことだって出来るはずです。廃墟に立つことをいやがって、自分たちのいるところが『廃墟』だと認める度胸がなかったら、その時こそ日本人は『おしまい』ということになるのではないでしょうか」(178p)と説く、そこに希望が小さいながらも確実に見える気がします。
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