快読日記

読書とともにある日々のはなし

「はたらくわたし」岸本葉子

2008年04月12日 | エッセイ・自叙伝・手記・紀行
《かなり本音。》





エッセイストって、企画、うちあわせ、スケジュール管理、ギャラ交渉まで、「書く」以外の仕事がこんなにあるんですね。
それを一人でこなすなんて大変だ~!

特に自著に対する周囲の評価やお金のことなど、結構言いにくいことを、よくここまで書いたと思います。
仕事相手の対応に腹を立てながらも、そういう自分の中に"私はこれだけ礼を尽くしているのに"といった傲慢さがなかったかと自省するところなんか、「まあまあ、そんなのお互いさまなんだから気にするなよ~」と肩のひとつも叩いてあげたくなります。
万事ちゃらんぽらんなわたしはこの生真面目さが大好きで、一方的に親しみを感じているだけに、どこかで息抜きしながらやってもらいたいなあとお節介にも思います。
このエッセイは「仕事」がテーマなので、休んでるところには触れていないんだろう、そう思いたい愛読者なのでした。

■4/12読了 sasaeru文庫(成美堂出版) 【日本のエッセイ】