野老の里

奥武蔵をメインに日帰りの山歩きを中心としたブログです

記憶の風化

2013年03月12日 | tokoroの日常
3月11日の地震から丸2年が経ちました。

マスコミは震災の風化を心配しているなんて報道をしていたようです。
ボクは思い出したくないことが多くて、敢えて話題として触れないというところもありました。
実際に辛い思いをした人にとっては、忘れたくても忘れられないことが多いものです。
まあボクの親類のように津波の被害に遭いながら、先日起きた津波の際には逃げなかった人もいます。
正直言ってそういう人はどうしようもありません。
神様がくれた幸運を投げ捨ててしまおうとしているかのように感じます。

震災で辛い思いをしたかどうか。
津波の被害に遭ったとしてもそれが辛いと感じられなかった人にとっては、震災は風化してしまっているのでしょう。
ボクは津波の被害には遭わなかったけれども、辛い思いをしたから風化しようがありません。
震災の記憶の風化は、その辛さに鈍感な人と辛い目に遭わなかった人と、
そういった人たちに問われていることなのではないでしょうか。

ボクはつい先日まで福島にいたので、震災の記憶が風化した人と敢えて風化させようとしている人を見てきました。
福島に住んでいても立場の違う人たちをいっぱいいます。
困難に立ち向かう人たちとそれに目を背ける人たちと。
ただ震災の話題を避けようとする傾向は、所沢に居るときよりも強いことは確かでしょう。
そこに岩手や宮城の被災地との微妙な違いがあったりするのです。
この溝を埋めていくのは容易ではないなと感じている人はどのくらいいるのでしょうか。
それは単に震災の記憶が風化しているということ以上の問題になるのではないかと思っています。
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