伊坂幸太郎さんの『バイバイ、ブラックバード』を読みました。
この作品は、1話を書き終えると50人だけに郵送して届けられる「ゆうびん小説」として企画されたものでした。そして50人にだけ届けられた5つの連作短編に書き下ろしの物語を加えて単行本化。文庫本では伊坂さんのインタビューも収録されています。
お金がらみの問題を起こしてしまい、何者かにとらわれて2週間後には「あのバス」でとても恐ろしい場所に連行されることになったしまった星野。連行される前に彼は同時に付き合っていた5人の恋人たちひとりひとりに別れを告げに行く。同行するのは、モンスターなキャラクターの繭美。
高校生の頃、太宰治にハマっていた私ですから、このストーリーが太宰の絶筆『グッド・バイ』と基本的に同じ設定であることがすぐに分かりました。でも『グッド・バイ』は読む方としてはモヤモヤなままで置いて行かれちゃってましたが、本作では素敵なラストが用意されていました。
その素敵なラストシーンを作っているのが、モンスターキャラの繭美です。
彼女は、身長190cm体重200キロの金髪のハーフの女性。行動も言動も凶悪・粗暴。世の中すべてに毒を撒き散らして生きている「モンスター」。
読み始めの頃はまったく不快な印象でしかなかったのに、何故かだんだん彼女の魅力(?)にハマっていき、最終的には「いいぞ繭美~!」となってしまうのです。この物語の主人公は、星野じゃなくて繭美だよって思うくらいでした。伊坂さんのキャラクター設定の巧さが、彼女に凝縮していると言っても良いかもしれません。
読んでいるうちに、頭の中では繭美はマツコ・デラックスで登場してました。絶対マツコ! 本当はモンスターなんかじゃなくて、本音で生きてる優しい女性なんです、繭美もマツコも。
ホント、伊坂作品にハズレないわぁ~。
この作品は、1話を書き終えると50人だけに郵送して届けられる「ゆうびん小説」として企画されたものでした。そして50人にだけ届けられた5つの連作短編に書き下ろしの物語を加えて単行本化。文庫本では伊坂さんのインタビューも収録されています。
お金がらみの問題を起こしてしまい、何者かにとらわれて2週間後には「あのバス」でとても恐ろしい場所に連行されることになったしまった星野。連行される前に彼は同時に付き合っていた5人の恋人たちひとりひとりに別れを告げに行く。同行するのは、モンスターなキャラクターの繭美。
高校生の頃、太宰治にハマっていた私ですから、このストーリーが太宰の絶筆『グッド・バイ』と基本的に同じ設定であることがすぐに分かりました。でも『グッド・バイ』は読む方としてはモヤモヤなままで置いて行かれちゃってましたが、本作では素敵なラストが用意されていました。
その素敵なラストシーンを作っているのが、モンスターキャラの繭美です。
彼女は、身長190cm体重200キロの金髪のハーフの女性。行動も言動も凶悪・粗暴。世の中すべてに毒を撒き散らして生きている「モンスター」。
読み始めの頃はまったく不快な印象でしかなかったのに、何故かだんだん彼女の魅力(?)にハマっていき、最終的には「いいぞ繭美~!」となってしまうのです。この物語の主人公は、星野じゃなくて繭美だよって思うくらいでした。伊坂さんのキャラクター設定の巧さが、彼女に凝縮していると言っても良いかもしれません。
読んでいるうちに、頭の中では繭美はマツコ・デラックスで登場してました。絶対マツコ! 本当はモンスターなんかじゃなくて、本音で生きてる優しい女性なんです、繭美もマツコも。
ホント、伊坂作品にハズレないわぁ~。