あ可よろし

「あきらかによきこと」は自分で見つける・おもしろがる
好奇心全開日記(不定期)

「悲愴」と四字熟語

2012-08-14 | スポーツ・エンタメ
前々回に予告をしておきながら、7月31日にアークヒルズで夕刻散歩をした理由を記していませんでしたが、今回は遅くなった日記を書きます(夏休みの宿題の日記を、何日か分をまとめて書いたことを思い出します (-_-;) 。全然成長してないわ、私…)。

この日、アークヒルズへは、サントリーホールで行われたコンサートを聴きに行くために向かいました。行われていたのはPMFのチャリティコンサートでした。
PMFとは、レナード・バーンスタインが提唱して始まった、世界の若手音楽家を育成することを目的とした国際教育音楽祭。パシフィック・ミュージック・フェスティバルの略で「PMF」です。毎年夏に札幌を主会場をして行われている音楽祭ですが、この日はチャリティ公演としてサントリーホールで、ストラヴィンスキーの「ペトルーシュカ」と、チャイコフスキーの交響曲第6番「悲愴」が演奏されました。
何だかここのところチャイコフスキーが続いている…。



チャイコフスキーの「悲愴」。この曲は小学2年生の頃に初めて聴いて、幼い心にかなりのモヤモヤを残した、そのときの気持ちをいまだに忘れることができない楽曲です。そして「悲愴」という言葉も、その意味も、小学2年生で覚えてしまったのでした。
まあとにかく、第3楽章は別として、陰陰滅滅(いんいんめつめつ;非常にくらくて陰気な様子)。暗澹冥濛(あんたんめいもう;暗くて先が見えない、前途に希望のないことのたとえ)で、如法暗夜(にょほうあんや;完全な闇夜。まったくの暗闇)な世界が広がります。作品に引き込まれると意気阻喪(いきそそう;元気を失い、意気込みがくじける)となってしまうかも…。
どうしてこんな交響曲をチャイコフスキーは書いてしまったんでしょう。しかもこの交響曲の初演から9日後に、チャイコフスキーは急死。そんなことも併せて考えると、これが応報的面(おうほうてきめん;行為の善悪によって起こる吉凶・禍福の報いが現れること)ってことなのか、って思えてしまうのですけど…。
しかしやはりチャイコフスキーですから、美しいメロディが溢れる交響曲であることには違いなく、唯一救いの第3楽章は悲壮淋漓(ひそうりんり;悲しみのうちにも、勇ましく気概のある様子)です。

さてPMFの演奏ですが、キンキンした声の子がたくさんいる女子校のような印象でした。まだ若い演奏家たちだからそうだったのか、よく分からないのですけど「悲愴」もそんなに「悲愴」ではなかったように思います。
でもやはりちょっと納得できていなかったのでしょう、帰宅時にウォークマンで聴いていたのは、小澤征爾&サイトウ・キネン・オーケストラの「悲愴」でした。温和怜悧(おんわれいり;穏やかで優しく賢いこと)な響きに、良い感じでどんよりできました。
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