文庫派になる前の私は、気になる作家のものはハードカバーで、しかも初版本を買うべきだと、根拠などなく考えていました。それから「狭い部屋だから、いずれ単行本を置くスペースがなくなっちゃうな」と気づき、以降、文庫本で買うようになりました。
「本は図書館で借りて読めば良いのに…」という意見もあるかと思います。でも「読みたいときに読めなきゃイヤ!」な性質なので、順番待ちが長い図書館ではどうしてもダメなんですよね。
最後に買った単行本は、ちゃんと覚えています。村上龍の『愛と幻想のファシズム』です。
村上龍の作品は『限りなく透明に近いブルー』が最初でした。友人に薦められて読んだのですが、まったくその良さがわからず「芥川賞作品だよね?」と、首を傾げるだけでした。
その後、村上龍の小説に手を伸ばすことはなかったのですが、週刊誌の書評で絶賛されているのを見て「今度は大丈夫かも」と思って読んだのが『コインロッカー・ベイビーズ』でした。
コインロッカーから「生」を得たキクとハシは、
「閉ざされた空間」から逃れられないままに成長した。
逃れられないものから逃れるため、ふたりはすべてを破壊しようとする。
「破壊」とか「閉ざされた」というところだけを見ると『限りなく~』の退廃的な印象から出られないのだけど、コレはちょっと違いました。グイグイ引き込まれる展開で、ハードロックのリズムを感じながら読みきりました。それまでに、若い作家の作品でこれだけ気に入ってしまったものはありませんでした。
それから暫く、村上龍作品を追いかけたのですが『コインロッカー~』ほどの感動を得ることはなく「もう追いかけるのはやめよう」と疲れはじめたときに出合ったのが『愛と幻想のファシズム』でした。
鈴原冬二の中に比類無きカリスマ性を見出した相田剣介は、
冬二を新しい時代の独裁者にしようと「狩猟社」いう政治結社を結成。
そこに官僚、企業家、思想家、法律家、学者、テロリストが集まった。
“ファシスト”と呼ばれた彼らは、日本の中枢を獲ろうとするのだが…。
『愛と幻想の~』は読み始めたら止まらなくなって、読み終わったら朝を迎えてしまっていたほどの面白さでした。『コインロッカー~』でハードロックのリズムを感じたのが、この作品ではワーグナーが聴こえました。
『愛と幻想の~』の初版から20年。あんなにハードな作品は、あの年齢だったからあれだけ感動できて、一気に読むことができたのではないかと、少しだけ思ったりしています。
「本は図書館で借りて読めば良いのに…」という意見もあるかと思います。でも「読みたいときに読めなきゃイヤ!」な性質なので、順番待ちが長い図書館ではどうしてもダメなんですよね。
最後に買った単行本は、ちゃんと覚えています。村上龍の『愛と幻想のファシズム』です。
村上龍の作品は『限りなく透明に近いブルー』が最初でした。友人に薦められて読んだのですが、まったくその良さがわからず「芥川賞作品だよね?」と、首を傾げるだけでした。
その後、村上龍の小説に手を伸ばすことはなかったのですが、週刊誌の書評で絶賛されているのを見て「今度は大丈夫かも」と思って読んだのが『コインロッカー・ベイビーズ』でした。
コインロッカーから「生」を得たキクとハシは、
「閉ざされた空間」から逃れられないままに成長した。
逃れられないものから逃れるため、ふたりはすべてを破壊しようとする。
「破壊」とか「閉ざされた」というところだけを見ると『限りなく~』の退廃的な印象から出られないのだけど、コレはちょっと違いました。グイグイ引き込まれる展開で、ハードロックのリズムを感じながら読みきりました。それまでに、若い作家の作品でこれだけ気に入ってしまったものはありませんでした。
それから暫く、村上龍作品を追いかけたのですが『コインロッカー~』ほどの感動を得ることはなく「もう追いかけるのはやめよう」と疲れはじめたときに出合ったのが『愛と幻想のファシズム』でした。
鈴原冬二の中に比類無きカリスマ性を見出した相田剣介は、
冬二を新しい時代の独裁者にしようと「狩猟社」いう政治結社を結成。
そこに官僚、企業家、思想家、法律家、学者、テロリストが集まった。
“ファシスト”と呼ばれた彼らは、日本の中枢を獲ろうとするのだが…。
『愛と幻想の~』は読み始めたら止まらなくなって、読み終わったら朝を迎えてしまっていたほどの面白さでした。『コインロッカー~』でハードロックのリズムを感じたのが、この作品ではワーグナーが聴こえました。
『愛と幻想の~』の初版から20年。あんなにハードな作品は、あの年齢だったからあれだけ感動できて、一気に読むことができたのではないかと、少しだけ思ったりしています。
選定図書とはまったく違うストーリーや描き方ですから、新鮮な衝撃だったことでしょうね。
しかしまあ、ハナキャップさんとは「共通点」と言うのか、不思議なものを感じますよ。
ただし、高校生のときに読みふけっていた作家のものは違ってるみたいです。
いつかその作家の作品のことも書こうと思います
当時たしか13歳位で
「よくわからんけど、それまで読んでいた選定図書みたいのとは違う、素敵なドキドキ」
を感じた覚えがあります。
以来、私もしばらく龍さまにハマリました。
一番好きなのは、食いしん坊なので「料理小説集」かなぁ
同じ頃、森瑤子にもハマッてました。
こう言うと、ずいぶんアンニュイな中高生みたいだけど、実際はかなり違ったけどね。
いけなくはないけど、本はたくさん読んでおいた方が、人生楽しくなると思われます。
今から本を読み始めても全然遅くないと思うよ
浅田次郎作品とは対極にあるような村上作品ですけど、
またいつか読み直してみたいと思っています。
『壬生義士伝』は、人がたくさんいるところ及び公共交通機関内では、決してお読みになりませんようご注意を。人目を気にせず泣ける場所をお選びくださいませ
これだけ本を読まずにオトナになったっのは、いけないことのように思えて来ました
ハードボイルド読みつくし!
でも、まるで内容覚えてない!
題名すらも覚えてない・・・1冊だけ「逃れの街」覚えてるから、これが一番好きだった、印象に残ったんでしょう。
とみさま、よく覚えてるよね!感心しちゃうわ!
次は「きんぴか」って思ってたけど「壬生義士伝」いきますよ!
ハナキャップさんも泣いてるみたいだし、
よし明日は本屋だ!
そうそう、給料日がきたら私も南魚沼産こしひかりを買おうと思ってます