トントンのつぶやき

囲碁棋士信田成仁のブログです

東日本復興祈念!仙台七夕囲碁まつり こころの碁

2011-08-09 10:33:22 | 気のままに

8月6日7日8日の3日間「東日本復興祈念!仙台七夕囲碁祭り心の碁」に行ってきました。

参加棋士は小林光一九段・山城宏九段・宋光復九段・水間俊文七段高野英樹七段(常務理事)

岡田結美子六段・一力遼初段と私(信田成仁六段)他に事務局の方も数名来られました。

6日は小林光一さん(数々のタイトルを取ったまさに超一流棋士です)と一力遼君(入段2年目

14歳)との祈念対局があり、見事一力君が金星をあげました(先番4目半勝ち)。

互先で打つことだけでも凄いことなのに、実に堂々とした打ちぶりで、

勝利したのには驚き以上に感動してしまいました。

もちろん宮城県出身の一力君ですから仙台のファンの方たちは大変喜ばれたと思います。

またこういった対局を引き受けてくださった小林光一さんにも心から感謝したいと思います。

そのあと100面打ちがあったのですが、申し込みが200人ぐらいになってしまい、

各棋士が10面打ちを2回転したのですが、時間がなくほとんどが打ちかけ状態で

終わってしまったのが多少心残りでした。その後このイベントの仕掛け人でもある

木谷正道さん率いる「心のバンド」の演奏会があり大変楽しい大会となりました。

大勢の参加があって立ち見が出るほどの大会になって地元の関係者の方たちにも

大変喜ばれたことはとてもうれしかったです。

翌日7日は僕と山城さんは多賀城支部へ行って指導碁を打ちました。

多賀城支部は海に近いほうですので、今回の震災でかなり被災されている方が多いと

聞いていたので少しでも碁を打つことによって元気づけることができたらと・・・・

その中でも家も財産もほとんど失ってしまい、今は仮設住宅に住んでいられるという方

と打つことができました。震災によってかどうかは分からないそうですが、

ひじに腫瘍ができていて明日から入院するということで、この日を大変楽しみにしていたようです。

僕のような棋士でも少しでも元気づけることができたなら、こんな嬉しいことはないです。

8日は杜の都支部へ水間さんと行きました。実は前回5月に来た時にもここに来ました。

やはり碁会所が被災されて現在の場所へ引っ越したのがちょうど前回来た時でした。

その時打った皆川君のお母さんが(今回最初の日の大会の司会をして下さいました)

このブログを書くきっかけを作って下さったのは前に書いたとおりです。

今回も多くの子供たちと打つことができました。また南アフリカから来られた方とも

対局できました。子供たちを多く育てられて来られた斉藤先生や、中野先生等また

門田さんや文沢さんをはじめとしてこの企画を応援して下さいました、多くの関係者に感謝します。

 またこれからも僕たち棋士でできることがあれば、少しでも力になれればと願っています。

 

 

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土曜木谷会

2011-07-31 05:58:02 | 気のままに

僕の師匠は木谷先生です。優秀なお弟子さんをたくさん育てられたことで有名ですが、

アマチュアとの交流も大切にされていて、土曜木谷会を毎週開催されていました。

僕も20才の時入段して指導碁を打てる立場になったわけですが・・・・

(正式入段記録は21歳、これは8月に入段試験がありそこで受かっても、翌年の

4月から入段という形になっているからです。)

その頃の僕は相当ひどい先生だったようです。そんな手はないとかこれはひどい手ですね

とか言いたい放題だったようです。入段してから5年目くらいに、日本棋院のl紹介で、

佐野さんという個人のお宅へ稽古に行きました。その時、佐野さんが日本棋院もよりによって

こんなのをよこすとはと思われたようです。今日だけは相手をして断ろうと・・・・・

ですが僕もそのころはようやくアマチュアの方たちの気持ちも少し理解できるようにというよりは

自分の弱さに気付いてきたころだったので僕の変わりように佐野さんは驚かれたようでした。

稽古が終って奥様の手料理でご馳走がふるまわれ、多少お酒も入ってから、

正直に「君が玄関に立っていたときはすぐ断ろうと思ったんだけどそれも大人げないからと」

言われたのを今でも覚えています。

その佐野さんとは20年近く、亡くなるまでかわいがってもらいました。

僕にとって本当に恩人の一人です。ただ今思うとこんな弱い僕が、入段したことで

有頂天になり、アマの方をどんなに傷つけたかと思うと・・・・・・・

やはり言葉って大事ですよね!アマの方に支えられて生きてきたのですから

恩返しする気持ちで大切にアマの方と接していきたいと思っています。

 

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本当にありがとうございました

2011-07-22 08:27:01 | 気のままに

昨日は本因坊戦挑戦手合い最終局。

山下本因坊が3連勝してもう防衛は決まったという感じでしたが羽根九段がその後素晴らしい頑張りを見せてくれて、3連勝!

(羽根さん凄い)将棋の名人戦でも同じような展開で、最終局に森内挑戦者が勝って名人奪取されたのはつい昨日のことのようでした。

(森内さんが3連勝の後羽生名人が3連勝ですから展開的には逆でしたね)

はたして勢いのある羽根九段が勝って本因坊復位なるか(何しろ羽根さんは最終局に負けたことのない人なんです)

或いはここで最後の力を振り絞って山下本因坊が防衛を果たすか、囲碁ファンならずとも大いに注目されました。

ただ僕の心は・・・・・・・実は第六局が一週間前で、そこから例によってチャリティ解説会を開くことを決めたのですが、

メインとなる解説の棋士の先生が決まらず、手合い日ですので有力な先生がほとんど手合いということもあり、

また時間的な余裕も無く、当日が来てしまいました。

小川会長もいざとなれば二人でやりましょうとは言ってくれましたが、

お客様にも会長にもまた僕自身申し訳ない気持ちでいっぱいで日本棋院に来ました。

20分前になっても決まらずいよいよともかく自分がやるしかないのかと覚悟を決めたのですが、

僕の困った様子を見て、自分が手合いでしかも負けたばかりの小松秀樹さんが「いいよ僕がやりましょう」と言ってくれたのです。

そこにいた若手にも「後で君たちも解説しなさいよ」と声をかけてくれて、涙が出そうになる位嬉しかったです。

本当にそれまで真っ暗だった僕の心がサーと晴れてこんなうれしいことはなかった小松さん本当にありがとう。

そこからは去年リーグ入り一歩手前までいった鈴木君、安定した成績を収めている寺山君、

14歳でこれからいつタイトル取るかを期待されている一力君、また超早見えの安達君、

あの趙治勲さんに惜しくも半目負けした関君らが応援解説、そこに大竹理事長も見えて挨拶してくださり、

碁の内容も最終局にふさわしい起伏にとんだ碁で大いに盛り上がりました。

また手合いを終えたばかりの井山名人!石田芳夫先生、金秀俊さんらが応援解説をして下さいました。

聞き手は小川会長と万波佳奈さんも来てくださり、始まる前の僕の杞憂はなんだったんだろうと思えるほど凄い解説会となりました。

(またいつも解説会に来て下さっている海老原さんという方がお客様であるにも関わらず受付をして下さいました。本当に助かりました)

お役様も五〇人近く来てくださり会場いっぱいとなり、いすが足りなくなるほどでした。

碁は羽根九段が押し気味の展開でしたが、山下本因坊の反撃もすごく、もつれにもつれ、

途中羽根九段つぶれたかとも思われたのですがかかとでしのぐというスリリングな展開。

最後は寄せ勝負と思われたのですが、山下本因坊が4目半勝ちとなって、本因坊防衛となりました。

両方に勝たせたいねとお客様も言っていましたが僕も本当にそう思いました。こればかりは仕方ありませんが・・・

七番まで死力を尽くして戦ってくれた両者に拍手をしたいと思います。

またこのチャリティ解説会をボランティアにも関わらず盛り上げてくださいました、

棋士の先生方にこの場を借りて感謝申し上げたいと思います。

本当にありがとうございました。

 

 

 

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棋士総会

2011-07-20 06:17:35 | 気のままに

昨日は東京棋士総会でした。棋士総会とは年に4,5回ほど棋士が集まって

日本棋院の現状や、棋士の置かれている立場、また理事が現在どんな

仕事をしているんだろうかなどを知る上で、棋士にとってもとても大事な

時間となります。日本棋院はずっと免状、会員、棋戦(新聞社)に大きく頼って

成り立っています。しかし残念ながらどこも苦しい状況です。碁会所も支部も

減り企業も囲碁部がなくなっていく、ちょっと暗い話が多く残念です。でも

囲碁は素晴らしいゲームですから、あきらめず一生懸命頑張っていれば

必ず道は開けていくと信じています。今度僕自身が考えていることや

やってきたことを少しずつ書いてみたいと思います。苦しいときこそ

チャンスがあるそう信じたいものですね!

 

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ついに第7局

2011-07-17 08:16:44 | 気のままに

本因坊戦はついに第7局を迎えることになりました。羽根さんすごいですね!

第6局を日本棋院でチャリティ解説会を開催しましたが、大激戦となり、6時までの予定を

形勢がはっきりした、8時近くまで延長しました。とくに最後まで解説していただいた

三村さん本当にご苦労様でした。途中応援解説してくれてやはり最後まで検討していた

大垣さん、その検討に加わっていた大渕浩太郎さん、聞き手を務めてもらった大沢さん、

三村芳織さん奥田さん長嶋さん等大勢の棋士が解説会を盛り上げてくれました。小川会長も

自分の対局のあと応援に駆け付けてくれました。この場を借りて皆様に感謝申し上げます。

最初から新型が打たれ、途中白が大石を捨てる大胆な展開、やや非勢とみた山下本因坊が

コウに仕掛ける等波乱万丈の1局で、難しい変化を分かり易く解説してもらい、来ていただいた

ファンの方は本当に生の棋士の解説を聞けて大喜びの様子でした。ただ少し残念なのはお客様が

少ないことです。もっと多くの皆様にこんな楽しい解説会を見てもらいたい。それにはどうしたらいい

のか、それがこれからの課題と心に刻みました。さて泣いても笑っても本因坊戦は最後の1局になり

ました。その解説会を第6局と同様にチャリティとして7月21日(木)午後4時から日本棋院1階Aホ

ールにて行います。又例によって多くの棋士が楽しく分かり易く解説してくれます。こんなチャンスは

そうはありません。一人でも多くの方が来てくれたらそう願ってやみません。

 

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