昨年の11月、まだ30歳になったばかりの宮下君という青年が、新京成線の薬円台という駅前に、碁会所をオープンしました。僕の沿線沿いでもあり、若い人が碁会所を開くという快挙?に僕もうれしくなり、何かお手伝いできないと考え「早朝得々特訓」を開始しました。朝6時半からの教室です。家からちょうど10キロ、僕は朝5時半前に出発して走って碁会所まで行きます。12月3日から始めたのですが、そこに3人の若者が来てくれました。(20代後半)この3人は宮下君の遊び友達でしたが、今回宮下君が碁会所をオープンするということで、碁を本当に1から始めたのです。それまでは彼が勧めても難しそうとかでやろうとしてくれなかったそうです。処が・・・この3人センスも対局態度も本当に素晴らしい。、やり始めて週1・2回程度の頻度でしたが、すぐに見る見るうちに上達、(残念ながら一人は仕事が朝早く3回か4回ぐらいで来れなくなってしまったのですが、この子のセンスも抜群でした)特に、たまたま時間が多く取れた、小貫君という子は3カ月で3級にまで上達。最初は天才君と呼んでいたのですが、途中から怪物君に変えてしまうほどの素晴らしさ。もう一人の白石君という子も負けず劣らずの上達ぶり、ここでは碁が終わって検討のときビデオを取っていますから、始めてから3カ月の上達ぶりが眼に見えるように分かります。そのうち紹介できる機会があれば良いなと思っていますが・・・(藤田さんというおじいさんも途中来てくれていて公民館でなかなか勝てなくて、少しでも勝てるようになればと言っていましたが、ここに来てから勝率もかなり上がったようです)この「早朝得々特訓」を小川誠子さん(日本棋院東京棋士会長)の紹介で取材をしてくれることになりました。梁山泊という昔から有名な関西の囲碁雑誌ですが、長谷川さんというとても精力的な魅力のある女性が大阪から(東京に娘さんがいて良く来られるそうです)わざわざ取材に来てくれました。何せ朝6時半からの教室ですから長谷川さん、初めての処でしたのに5時半過ぎにはついていたようです。僕が一汗かいて薬円台についたとき、すでに写真を撮っていたりされていました。いつものようにレベルに合わせた問題を出し、何問かといてもらってから指導碁を打ちます。問題を解くときは本当にみな真剣です。チャンと解けるまでは皆手を出さずに頭で考えます。多分これが一番上達していくのに良いのではないかなと今では思います。そんな楽しい時間は、あっという間に過ぎてしまいます。こういう教室が全国に広がって、多くの若い人たちが囲碁を楽しんでくれるのが僕の夢でもあります。梁山泊にのる記事が今は本当に待ち遠しいです。