このブログの主である父が今月6日に膵臓癌の為84歳で亡くなりました。
父のブログを見て下さっていた方には感謝申し上げます。
生前の父は老年の楽しみとして、このブログに投稿する事を日課とし日々を過ごしていました。
毎日、早朝のほぼ決まった時間に散歩をし、写真を撮り、帰ってはパソコンの前に座りブログに投稿する。
ブログを始めた当初は、なかなか上手くいかず私に『ヘルプ!』の電話が架かってきました。
段々とそれも回数が減り、日々その日感動した風景や様々な想いを毎日投稿していたようです。
アクセス解析を見ては「結構見てくれている人がいるみたいだよ」と時々嬉しそうに話していたのを思い出します。
父は日頃から高血圧の薬などを飲んでいて、2カ月に1度薬を処方してもらう為に病院に行く時には途中の駅で待ち合わせて私が付き添って行きました。結婚後離れて暮らす私にとっては、貴重な父との時間でした。コロナ以前は病院の帰りに昼食を共にして、時には父が写真を撮りに行くことに付き合ったり、これからはもうそんな時間が持てないのかと思うと残念でなりません。
父が何となく胃の不調を訴えていたのは思えば昨年冬くらいだったでしょうか・・・
高血圧の薬のほかに胃薬も処方されていたので、胃薬を飲んでいるのに効かないの? 軽度認知障害(MCI)の母との生活のストレス? などと考えていました。
今思うとブログの記事にもなっている雪まつりも体調にかなり不安を持ちながら一緒に行ったようでした。実際帰宅後に「『今だから話すけれど、お前達夫婦と行くのだから札幌で何かあっても良いや!』と思っていたんだよ」と話していました。
この雪まつりを観に行く旅行は、昨年だったかそれ以前だったか覚えていないのですが「一度この目で見てみたい」と言う言葉と「死ぬまでにもう1度くらい飛行機に乗りたいなぁ」と言う言葉を覚えていて昨年末に手配しておいたものでした。
旅行先では胃の辺りを時々擦ったり押さえるような仕草を見て気になっていたものの、父は自分がここ!と思った所ではそれまでとは違ってスタスタと歩いて写真を撮る事に夢中でした。食事はあまり食べたくないと言いながらも大好きなホタテやサーモンのお鮨は「おいしいな~もう1貫ずつ食べようかな」と言って食べたり・・・
その時は命を取られるような病に侵されているなんて少しも考えていませんでした。
帰宅後、電話でやはり調子が悪く食欲もないと話すので、そんなに悪いのなら早く病院に行こうと勧めるもなかなかその気になってくれませんでした。が、「やはり病院に行こうと思う」と電話が架かって来た2月12日もこのブログを投稿していますね。
翌13日に近くのクリニックで診てもらい当日と翌日に検査をしてもらうと腹部画像だけでも厳しいもののようだと・・・そしてすべての検査結果が出た16日、腫瘍マーカーの値により総合病院を紹介して頂く事になりました。父はこの日までブログを更新し続けていました。
17日、紹介状と検査結果を持って総合病院に行き、造影剤を入れたCT検査で末期の膵臓癌の診断を受けました。腹膜播種もあり腹水もこの時には結構溜まっていました。余命を尋ねるとかなり厳しいと返答がありました。
病院はコロナの影響で面会は原則月に1回とされていました。そこで弟2人に呼びかけ、それぞれの家族と父とでライングループを作り、せめてもの『繋がり』としました。最初の10日くらいまでは父のメッセージや返答もありましたが、徐々に既読にもならず、心配で毎日病棟に電話で父の様子を確認させて頂く事に・・・父はスマホを手に持つ事自体が段々と出来なくなっていたのでした。
3月5日(日)の病院から血圧が少し下がって来ていると電話がありました。私は医療関係者ではありませんが、それが何を意味しているかは知っていたので覚悟をしなくてはと思っていました。
3月6日(月) 2:02AM やっと寝つけた私はスマホの音で飛び起きました。病院からの危篤の電話でした。父が近くのクリニックに行った前日の晩から実家に泊っていた私は母を起こし、タクシーに乗り病院へ駆けつけるとそこには間もなくこの世を去ろうとする父の姿がありました。人の死の瞬間を見るのは初めての事でどうしてよいものやら(どうにもならないのですが)・・・ただただ「お父さん」と最初は呼び掛ける事しかできませんでしたが、最後まで耳は聞こえてると言う言葉を思い出して「お父さん、ありがとう」「苦しかったよね」「頑張ってくれてありがとう」「また会おうね」と声をかけ続ける事ができました。本当に聞こえていたかは定かではありませんが、父の最期に立ち会えた事は感謝です。
父が亡くなって、父ともっともっと話す時間を作っておけば良かったと後悔はあるものの、きっと私が三途の川を渡る時には出迎えてくれるはず・・・その時にゆっくり話をしようと今は思っています。
私が知っている父の一生はその一部でしかありませんが、こうしてこのブログを続けてきた父の想いや生き方を心に留め
て、私もこれから老いていく時間・毎日をどう過ごすのか、これからどう生きていくのかを改めて考えられました。
このブログを見て下さった方々へ亡き父と共に感謝を申し上げ、ブログを閉じる前に拙い文章で申し訳ありませんがこうして私が投稿いたしました。
この記事を見て下さった方々、続く体の不調にはくれぐれも気を付けてください。
長い間本当にありがとうございました。
ブログの主の父の娘より 感謝をこめて
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