巣づくりを習おうとした山鳩 (ドイツの民話)
昔、巣作りの方法を知らない山鳩がカササギに教えてほしいとたのんだ。
カササギは「ぼくが手本を見せてあげよう。でもその代わりに何かおくれ。」と言った。
その頃、山鳩は小っちゃな牛を飼っていたので、こう言った。「ぼくの牛をあげるよ。」
カササギは承知すると、巣をつくることに決めた木のところに、小枝を次から次へと忙しく運んできた。そして小枝を置くたびに「こういうふうに置かなくちゃだめだよ」と言うのだった。
山鳩は自分が賢いとうぬぼれているものだから、そのたびにこう返事をした。「そんなこと とっくに知ってたな、…」
カササギはしばらく我慢をして聞いていたが、とうとう自慢たらたらの返事にうんざりして言った。「そうかい。きみがなにもかも知っているのなら、もうぼくには教えることはないよ。」そして牛のたづな手綱をとると、森の中に姿を消してしまった。
それで、今でも山鳩はきちんとした巣をつくることができず、なげやりに、めちゃくちゃに小枝をあっちへ向けたり、こっちへ向けたりして置く。だから、山鳩の巣のところを通りかかると、下から卵がす透けて見えたりするのさ。そしてあの時あげてしまった牛のことが忘れられないんだ。
よく耳を澄ますと、森の奥から山鳩が嘆いているのが聞こえるよ。
「ウーフ、マイネ クー(ああ、ぼくの牛)! Uch,meine Kuh!…」
昔、巣作りの方法を知らない山鳩がカササギに教えてほしいとたのんだ。
カササギは「ぼくが手本を見せてあげよう。でもその代わりに何かおくれ。」と言った。
その頃、山鳩は小っちゃな牛を飼っていたので、こう言った。「ぼくの牛をあげるよ。」
カササギは承知すると、巣をつくることに決めた木のところに、小枝を次から次へと忙しく運んできた。そして小枝を置くたびに「こういうふうに置かなくちゃだめだよ」と言うのだった。
山鳩は自分が賢いとうぬぼれているものだから、そのたびにこう返事をした。「そんなこと とっくに知ってたな、…」
カササギはしばらく我慢をして聞いていたが、とうとう自慢たらたらの返事にうんざりして言った。「そうかい。きみがなにもかも知っているのなら、もうぼくには教えることはないよ。」そして牛のたづな手綱をとると、森の中に姿を消してしまった。
それで、今でも山鳩はきちんとした巣をつくることができず、なげやりに、めちゃくちゃに小枝をあっちへ向けたり、こっちへ向けたりして置く。だから、山鳩の巣のところを通りかかると、下から卵がす透けて見えたりするのさ。そしてあの時あげてしまった牛のことが忘れられないんだ。
よく耳を澄ますと、森の奥から山鳩が嘆いているのが聞こえるよ。
「ウーフ、マイネ クー(ああ、ぼくの牛)! Uch,meine Kuh!…」
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