YOUTH

青春とは人生のある期間ではなく 心の持ちかたを言う
by Samuel Ullman

宇江佐真理著 「恋いちもんめ」

2008年06月15日 | 
前回の宇江佐真理作品は、生地函館にかかわるお話をまとめたものでした。

今回の「恋いちもんめ」は、侍が全く顔を見せないお話です。
解説で菊池仁氏は「よそ者感覚で描いた幻の江戸の場を借りて男たちや女たちの生きる姿勢を描いた」と分析しています。

訳あって3年前に親元に戻ってきた17才のお初。
「根はまじめだけれど、とことんの意地っ張り。いやとなったら、誰がなんといおうといや」という性格の水茶屋の娘が、心を痛めながら大人になっていく様が楽しい物語です。

「水茶屋」と言えば「春風ぞ吹く」で村椿五郎太が代書をする店も「水茶屋」でした。「春風ぞ吹く」では主役であった五郎太の息子が主役になる、続編の「無事、これ名馬」も上梓されています。

恋いちもんめ  幻冬舎文庫 ISBN978-4-344-41135-7 600円
春風ぞ吹く   新潮文庫  ISBN4-10-119921-3 540円
無事、これ名馬 新潮社文庫 ISBN978-4-10-119923-8 500円




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