【申告】
いただき物なのですが、動くようになりますか?
【診断】
三輪車ハンドル部に付くおもちゃです。おしゃべりボタン、歌ボタン、ベルや鏡が付いています。1箇所破損していますが、何が付いていたかは不明です。
外観で電池ボックスの端子が激しく腐食しているのが分かります。
内部を開けて行きます。
プーさん回転軸にギヤが付いています。どうやらプーさんを回すとカタカタ音が鳴る仕組みだったようですが、部品が破損しています。
さらに分解していきます。
電極がひどく腐食しています。古いおもちゃなので電極はハトメで止められています。キリを通してハトメを外します。
腐食を落としましたが、特にひどい腐食をしている負電極Aはメッキが剥がれ下地の金属もやせており、弾性が失われています。このまま戻しても折損や電池との接触不良が考えられますので、0.5mm厚の燐青銅で作成することにしました。
再びハトメで電極を止めます。
電池ボックスから制御基板へ繋がる配線を伝わり制御基板も腐食が進んでいました。
基板表面を清掃して、配線を交換して接続しました。
カタカタ音の治療です。ギヤに当たるベロが破損しているようです。
ベロには、靭性と弾性が必要なのですが接着剤がつきにくい素材なので残っている部品に切り目を入れ接合しました。
全体を確認して、歌ボタンが時々引っかかって戻らないことがあり、摺動面にシリコーンを塗布して治療しました。
電源スイッチには接点復活剤を塗布して動きをなめらかにしました。
歌ボタン、おしゃべりボタンの櫛歯パターンと導電ラバーを清掃しました。
【治療後記】
電極腐食の治療を主にオーバーホールを実施しました。
プーさんは、元気になりました。また遊ぼうね。