またまた「In Deep」の記事ですが、
NASA フェルミ望遠鏡が提示した事実: ガンマ線バーストの発生源の3分の1は「完全に不明」
ガンマ線バーストというのは、「天文学の分野で知られている中で最も光度の明るい物理現象」だそうですが、その「約3分の1の発生源はまったくわからない」ということのようです。
近年言われ始めている「ダークマター」の問題も同様で、ちょっとうろ覚えですが、
「現在仮説として計算されている宇宙の全質量のうち、われわれの観察できている部分は全宇宙の7%ほど、ダークマターが13%ほど、あとの80%ほどは不明」
ということだったと思います。
こういう「わからない」ことを正直にそう認める科学はいいですね。
たぶん宇宙などは人間の知性ではわからないだろうし、また生命の不思議、物質の不思議も。
「すべてわかっている」などという傲慢は、愚か者が言うことでしょう。
まあ、そもそもこの可視宇宙が「閉鎖系」であるという想定自体が、実は間違いなんでしょうけどね――こんなことを言うと××扱いされますけど(笑い)。
この可視宇宙にはその十数倍のエネルギー(+情報?)が常に「他界」から働きかけている。そう考えるとちょっと少ない感じもします。いや、そうでもないかな、よくわからない(笑い)。
私は小学生の頃、天文学者になる夢を持っていた時期があります。当時学校を通して頒布していた(?そんなことが可能だった?)『科学』とかいう小学生向けの雑誌が大好きで(ああ、そう言えばいろいろ実験セットも付録としてついていて、面白かったなあ)、特にその中の「宇宙の姿」についての記事を読むのは好きでした。太陽の何百倍もある恒星とか、二連星とか、そういうイラストを見るとわくわくしました。
まあ、そのうち、天文学は算数ができないとだめらしいということがわかったので(私は科学的な主題は好きでしたが算数が大の苦手でした)あっさりと夢は捨てました。
いや、天文学にがっかりした記憶があります。それは、「北斗七星の未来」というような記事で、北斗七星は、あれはああいうふうに星がかたまっているのではなく、それぞれかなり違う場所にあって、それがわれわれの目に柄杓型に見えているだけである。そして宇宙の膨張に伴って、それぞれの星の位置はずれていくので、数億年後には、柄杓はひん曲がり、何の形だかわからないようなものになってしまう、という説明でした。
今の頭で考えれば「そりゃそうだ」でしょうけど、小さい子供の頭には、衝撃的な事実でした。
なんだろう。いわば、超越的な存在と思われていた宇宙の星々が、自分たちと同じく(時間スケールは全然違うけど)、やがて過ぎ去っていく存在なのだと知った、ということでしょうか。
ひょっとすると、偉大な存在として崇められていた「天部の神々」も「五衰」に抗えずまた輪廻世界に沈むと言われたインド人たちは、こんな感じを味わったのかもしれません(嘘だろwww)。
「うつろっていく」ものでない「絶対のもの」を求めたいという願いは、人間の心の中にあるのでしょう。科学も哲学も宗教も、その底にはそういう同じ情熱があるのでしょう。
天文学に挫折した児童は、数十年後に、「マイヤーズ通信」などの霊信という奇妙な望遠鏡を通して、まったく別の仕方で宇宙の姿を見ているのかもしれません(笑い)。
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