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黒髪至上主義という病理

今日10月20日は「頭髪の日」ということで、髪の毛をめぐって起こった社会問題について取り上げたい。

校則で髪色は黒でなければならないと規定し、自然な髪色が赤茶けている生徒が、その髪色は違反だとして髪を黒く染めることを強要されたり、学校で髪に黒いスプレーをかけられたりした事例があります。それで繰り返し染めることによって髪の毛が傷んでしまうこともあります。
せめて地毛証明書の提出を求めて地毛であることが証明されれば認めるという対応を取ってほしいものです。地毛証明書を提出させることに対する批判もありますが、自然な髪色に対して「校則違反だから」の一点張りで全否定されることよりはましでしょう。
そもそも校則で髪色を規定するのは、髪染めを禁止することから来ているはずなので、自然な髪色が規定外だった場合に校則に適合するように染めろと言うのは矛盾していて、本末転倒だと思います。

こういった事例は日本以外の特に大陸の国ではありえないでしょう。他国と陸続きになっている大陸では同じ国の人でも髪色が違うというのはよくあることです。陸続きのため国境をまたいだ人の移動や移住は古くからよくあったことでしょう。さまざまなルーツを持った人が入り混じり、髪色などの違いにも表れていると言えます。英語圏の人は金髪だと思われているけど、金髪でない人(黒髪など)もよく見られます。
日本は四方が海に囲まれた島国なので外部からの人の流入は極めて少なかった(その結果、黒髪の人ばかりになった)が、それでも全くなかったわけではなく、外国から日本に漂着してきて日本に定住した(そして日本人と結婚し、混血した)人も中にはいるでしょう。日本人で自然な髪色が普通の黒髪と違うという人は先祖に外国から漂着してきた人がいる可能性もあると思います。
ハーフやクォーターなどといった混血の人の場合、髪色が普通の日本人とは違うということはよくあることで、校則で黒髪以外は認めないような学校はそういった人にとって不利です。実際に混血児が学校で髪色をめぐってトラブルになった事例もあり、こういった校則は人種差別につながります。

日本では髪は黒いのが当たり前だと思い込む「黒髪至上主義」がはびこっているようですが、それは悪しき慣習で、改善しなければならないですね。

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