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「レディース・アンド・ジェントルメン」廃止について考える

「レディース・アンド・ジェントルメン」
飛行機での英語のアナウンスなどでよく聞かれる言葉。あと、ショーの始まりのせりふとしてもおなじみですね。
しかし最近、性別を前提としたこの言葉の使用をやめ、すべての人が包括されたニュアンスを持つジェンダーニュートラルな表現に言い換える動きがある。LGBT(性的少数者)に配慮するためでもある。

JALやJTAでは「レディース・アンド・ジェントルメン」を廃止し、「パッセンジャーズ」、「エブリワン」などに言い換えている。
子供も大勢いる場所では「レディース・アンド・ジェントルメン」に続けて「ボーイズ・アンド・ガールズ」と言うことが多い。
東京ディズニーランドでは「レディース・アンド・ジェントルメン、ボーイズ・アンド・ガールズ」を「ハロー、エブリワン」に変更した。

アメリカやイギリスでは、「レディース・アンド・ジェントルメン」を使用をやめる動きは日本より早く始まっていて、鉄道のアナウンスで「レディース・アンド・ジェントルメン」の使用を廃止した事例が多い。

言語によってはもともとジェンダーニュートラルな表現が用いられているが、英語では「レディース・アンド・ジェントルメン」と男女別の敬称を用いた表現が慣例として広く用いられてきた。これが「エブリワン」や「パッセンジャーズ」といった短く特に敬称ではない表現に変わったことで、丁寧さに欠けると感じる人も中にはいるでしょうね。

「レディー(淑女)」、「ジェントルマン(紳士)」は本来それぞれ「礼儀正しい女性」、「礼儀正しい男性」を意味する言葉で、転じて女性の敬称、男性の敬称として用いられるようになった。
「礼儀正しい」と言えば、時に男性または女性特有のマナーがあったりする。例えば、男性はネクタイをしないといけないとか、女性は化粧をしないといけないとか。「レディー」、「ジェントルマン」という言葉はそれぞれ女性としてのマナー、男性としてのマナーを身につけた人という意味を暗示している、言い換えれば男らしさや女らしさ、性別による役割分担にもつながるような、性別ごとに求められた行動規範に従う人という意味合いを含むように感じるので、「レディー」、「ジェントルマン」という言葉、私はあまり好きじゃない。

外交の場におけるマナーとして定められたプロトコール(国際儀礼)にも男女別に規定されたマナーも見られ、ジェンダー平等の観点からすると決してすべての人にとって気持ち良いマナーとは言えない。

欧米の多くの国でマナーとして定着しているレディーファーストは言ってみれば男性に特定の行動を強要するものなので、できればなくなっていくのが望ましい。
エレベーターの乗り降りの際女性を優先する。ドアの出入りをする際後に続く人がすぐ近くにいる場合ドアを押さえておいて、女性であれば先に通す(ただし、女性を先に通すことは昔と比べると減っている)。レディーファーストが行われる主な場面だが、コロナ禍では避けられるものが多い。エレベーターは密閉空間だから。後に続く人のためにドアを押さえるのも人と人が近づくのを避けるためむしろやるべきではないと考えられるはずだし、接触しないですむ自動ドアの導入も進むだろう。
これらの点で、レディーファーストが行われる場面が減り、もしかしたらレディーファーストの慣習が下火になってくるんじゃないかなとも思う。コロナの影響に期待するのは不謹慎だが、もしそうなったらそれは良いことだと思う。

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