さっとその姿を変えゆく雲は2月から3月へと変化する暦の速度を想わせるものです。
現在展示中のイベント『春小町の春告鳥』も10日まで、残り5日間となりました。
今回の作品について少しご紹介申し上げます。
タイトル「天使の梯子の上〜腹帯に見立てて〜」
2019年2月 制作
大きさ 約30cm×400cm
材料 晒し木綿、琉球藍染、布絵具
作品解説
琉球の藍甕で染まったサラシを海風で乾かし生まれた藍色
南の風に乗ってやって来た色はどこまでも明るく奥深いもの
この藍色に包まれ迎えるのはどんな命だろうか
ここに来る前にはどんな景色の中に居たのだろうか
記憶のずっと向こう側にある景色を想いながらの藍とのひと時
腹帯は産後、裁断して産着などに形を変え子どもの成長を見守るものです。
この作品ももしご希望があればお好きな部分を約 1 尺(30cm)単位でお譲りします。
「天使の梯子の上」部分
今回の作品はずっと作りたかったけれど、なかなか形にならなかったものでした。
沖縄のとある藍工房に出会い、琉球藍の色を得て初めて動き始めました。
やはりどう展示するかがこの作品も一番難しいところでした。
矢部屋許斐本家さまの所蔵品を拝見した時、
何とも魅力的な梯子が正に天から降ってでたのでした。
(天井の梁の辺りに保管されていた梯子を下ろしていただきました^^)
測ったかのように作品にぴったりの大きさ。
まるで昔からある額のようです。
今この場だからこそ。
展示もまた一期一会ですね。
八女は今お雛様のお祭りで賑わっております。
お祭りと合わせてお楽しみいただければ幸いです。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます