明日は明日の風が吹いたら私が儲かる

作詞、短歌、川柳、俳句などに目覚めたユリシーズのたわいない日記。
主に言葉のことに関して書き連ねてみます。

作詞107 『手のひらの白昼夢』

2012年05月01日 16時15分26秒 | 作詞(旧作)
『手のひらの白昼夢』



「頭が痛いのはお天気のせいだよ」と
笑いながら 君は窓を開ける

布団に潜って 悪戯な目をして
不意に髪に触れて 優しくなでる

こいつが夢ならそれで構わない
苦しみに悶えた日々が僕を狂わせていく

知っているよ ちゃんと知っているよ
これは夢のひととき ありえない幻
本当の事は 忘れてる
でも 今はそれがすべて



針のように尖った カケラが突き刺さり
わずかに血がにじむ 指を舐めた

傷なんてどうせ すぐに癒されて
痛かったことすら忘れてくのに

何度も何度も繰り返して
目覚めることのない『幸せ』から逃れられない

知っていても ちゃんと知っていても
それに目を閉ざして 心はふさぐ
本当の事は 忘れてく
そう 今はそれがすべて


美しい空も 甘い香りも
歌うように囁く愛も恋も 嘘に塗れて


知らないで 僕を知らないで
欲深くて 惨めで 残酷で 卑怯で
知りたい 君を知りたい
冷たくて 意地悪で 悔しいほど 綺麗で


知っているよ もう分かってるよ
もう いつかそれもすべて…


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