わかれ雲

１９５１年、五所平之助監督。
小淵沢が舞台になっている。
いきなり小淵沢駅が登場する。

冒頭の女子大生グループの描き方、うまい。

八ヶ岳山麓の田舎の風景。
今の小淵沢からは想像きない。

主演の沢村契恵子、初めて見た。
素人みたいな雰囲気が、
かえっていい。
他にも知らない俳優が多く出ている。
中で、一際気になる脇役がいた。
中村是好、その人だ。
味の濃い蒟蒻のようなええ味を出していた。

そして、
そうなんだ、
雰囲気が似てるんだ。
あのマっつあんに。

土岐生まれで、
名古屋在住の、
八の字マックの異名を持つ、
フットワーク抜群の
あのマっつあんに。

中村是好、
この映画の中だけではなく、
脇役として、
いつもええ味を出す。

ついでに言えば、
中村は、
同じ五所平之助監督の
１９５３年の「煙突の見える場所」にも出演している。
こちらの映画は、
椎名麟三原作の映画化だが、
よく理解できなかった。

五所平之助、
「悪くはない」と「まあまあ」の中間だな。