原作、夏目漱石。
これも画面が荒れていて、見辛い。
聞き慣れた「真面目」という言葉が、
改めて、その本来の強い光を輝かせる場面があった。
新しいものを創り出すのは立派なことだが、
どこにでもあるような言葉や物に、
あるいは、
どこにでもいるような人間に、
その本来の輝きを見出そうと努めることも立派なことだ。
出演者について。
月田一郎(小野清三役)、まあまあ。
私生活では、あの山田五十鈴と結婚・離婚。
嵯峨三智子は実の娘。
35歳で没。
藤尾役の三宅邦子、
この配役がこの映画の価値を低めてしまった。
彼女は小津監督の作品に多く出ているが、
この「虞美人草」の藤尾役だけは似合わない。
浅井役の根岸東一郎、上出来。
座布団からはみ出しそうな巨体を縮こめて謝るシーン、
笑う場面ではないが、おかしみを感じた。
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