岐阜多治見テニス練習会 Ⅱ

金額表示器

 面白い夢を見た。自分にとっては奇妙な内容だが、他人にとっては面白くも何ともないものだろう。(自分にとっても他人にとっても面白い夢ならば、笑い話として100年残す価値があるだろう。一度でいいから、そういう夢を見てみたいものだ。)

 縦横20×10cmほどの金額表示器を手で操作して書類に金額を打とうとしていた。現役時代ほぼ毎日のようにやっていた作業だ。それが今朝方の夢の中に現れた。ところが、何度指でゴム製のベルトを動かしても自分が出したい数字が出てこない。夢の中でイライラが段々と募る。癇癪玉が破裂しそうになり、アッと叫んだと同時に覚醒した。夢だったのか・・・。

 思えば、夢と言うものは、憧れの女性を口説いていよいよ抱こうとしたら目が覚めてがっくりしたり、ビルから転落するや否や覚めて命が助かってほっとしたりと、なぜか決定的な瞬間に急激に断ち切られることが多い。

 現役を退いてからもう5年以上経過したが、仕事関係の夢を見たのは今朝が初めてだ。しかも、今の生活と何の脈絡もない内容の夢だ。なぜ金額表示器が出てきたのか。なぜ使い慣れた金額表示器を手際よく使いこなせなかったのか。テキパキと事務処理すれば、何か問題でも生じるのだろうか。眠りの中で自分をもたつかせ、イライラさせることに何か意味があるのだろうか。

 自分にとっては、しかし、奇妙さは残るものの、それゆえに面白い夢だった。

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