こんにちは、足場荷揚げ
高速ウインチの
ユニパー株式会社営業部二藤です。
「安全はユニパーの願い」。これを合言葉を胸に、日々モノづくりに励んでおります。
「ワイヤーロープを制す者がウインチを制す」そんな言葉を社内で聞いたことがあります。今回は荷揚げ用
ウインチのワイヤーロープのお話しです。
ウインチの構造は大きく分けて、「モーター」「ギア」「電装」そして「ワイヤー」の4つに分けられます。ワイヤーロープはウインチにとって非常に重量な部品となります。安全に現場作業をして頂く為に、ワイヤーロープの破損・損傷の原因についてお話しします。
ワイヤーロープの破損・損傷の原因のひとつに「乱巻き」が挙げられます。「乱巻き」とはその名の通り、
ウインチの巻取りドラム内でワイヤーロープが乱雑に巻かれてしまうことです。
この乱巻きを防ぐ為には、幾つかのポイントがあります。
1つ目は、ドラムの1列目を整列巻きにする事。
ドラムの1列目を端から端まで隙間なくキツメに巻いてください。お持ちのシノやマイナスドライバーで寄せると皆様の予想より1列多く巻けます。1列目をキチンと巻くとその後は綺麗に巻かれていきます。
2つ目は、「フリートアングル」と言いまして、滑車とドラムの中心を垂直に結ぶ距離をドラム幅の15倍以上の距離にセットする事。
UP787A疾風(はやて)の場合は必要距離2.5m以上となります。距離が短いと整列巻きが出来なくなります。※滑車とウインチを垂直の位置にセットも必須作業です。
3つ目は、常にワイヤーロープにテンションを掛けること。
吊荷下降の際、吊り具が地面に着きテンションが緩むとワイヤーロープがドラム内で一瞬で緩み、隙間が生じます。隙間が生じたり、盛替え作業の後は、必ず整列巻きに直してからご使用ください。
安全に
UP787A疾風(はやて)を使用する為に、
UP787A疾風(はやて)のワイヤーロープの規定破断力は14.5kNとなります。14.5kNとはワイヤーロープが1.45tの引っ張り荷重で破断するということです。
UP787A疾風(はやて)の荷揚げ重量は130kgとなりますので、10倍以上で安全率の高い規格設定となっています。但し、乱巻きや滑車での摩耗等、様々な原因が基でワイヤー寿命は著しく低下していきますので注意が必要となります。
【キンク画像】
【ワイヤーロープ概要】
※画像は著作権者から承諾を得て使用しています。
次の1~5の事項に該当した場合は、使用せずに速やかに交換してください。
1.ワイヤーを構成する細いワイヤーの素線数が10%以上減少した場合 2.直径の減少が7%を超えた場合(直径5mmの場合) 3.キンクしたもの 4.著しい形崩れや腐食 5.端末留め部の異常。
ワイヤーロープは消耗品です。毎回点検を欠かさず、問題が発生したら速やかに交換をお薦めします。
「ワイヤーロープを制す者が
ウインチを制す」
ワイヤーロープを正しく使用して頂く事が、より一層の安全性と作業効率の向上へと繋がります。
「安全はユニパーの願い」
この言葉を胸に、これからも社員一同モノづくりに励みます。