ウェネトさまの館

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ビスうさ・ウェネトと申します。
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あつまれ!どうぶつの模様(文化学園服飾博物館)

2025年01月19日 21時10分00秒 | 展覧会・美術関連

文化学園服飾博物館「あつまれ! どうぶつの模様」を観たのでございます。
https://museum.bunka.ac.jp/exhibition/exhibition5457/

動物モチーフの模様を取り入れた世界各地の衣服や装身具などを展示し、それらの持つ意味を探るという展覧会。

出品リストがないので間違いなどあるやも知れぬが、気になった作品の一部を観た順に挙げまする。

★第1室:空の動物 陸の動物 水の動物(2階)

【空の動物】
わたくしは鳥が大好きじゃからの、このコーナーは特にツボでございます。

《帯[鶴]》20世紀前期
金糸も織り込まれた空色の地に、丹頂鶴が何羽も飛んでゆく清々しい帯。

《儀礼服:補褂 ブークァ[鶴]》19世紀末-20世紀初期
黒の絹地の胸と背に、中国の官吏の階級を表す四角い補子(ブーズィー)が付いた褂。
文官用の鶴の刺繍が綺麗。

《イヴニング・ドレス[千鳥]》1969年頃
昭和時代の着物のリメイクかと思いきや、クリスチャン・ディオール(マルク・ポワン)のドレスと知ってぶっ飛んだのじゃった(ごめんなさいディオール~・逃)

《腰衣:ロンジー[孔雀]》19世紀後期
ミャンマーの身分の高い男性の儀礼用の腰衣。綺麗な薄緑の綴れ織に、金糸の孔雀と植物の刺繍がキラキラ美しい。

孔雀は毒虫や毒蛇を食べるゆえ、その模様は邪気を払う力があると色々な国で取り入れられておるのじゃ。

《ウエディング・ドレス[蝶]》1902年
イギリスのドレスで、長袖、ハイネック、細~いウエスト。
胸全体に巨大な蝶のパール刺繍。わたくしは好きじゃが、虫嫌いな人ならドン引きするやも。

《旗袍:チーパオ[蝶]》20世紀初期
清朝宮廷の女性の衣装。赤×黒の絹地の全面に、蝶や花々の緻密な刺繍が美しい。

《着物[蝶]》20世紀初期
青から緑のグラデーションで天と地。舞飛ぶ蝶と咲き乱れる牡丹が美しい友禅染。着てみたいぞよ~。

【陸の動物】
《ドレス[爬虫類風]》2009年
アレキサンダー・マックイーン。全身が爬虫類もどきなプリントで、身体にピッタリ貼り付くデザインじゃから、着たら爬虫類もどきになれる。
エイリアンも逃げ出しそうなほど恐・・・(ごめんなさい~・逃)

《祭衣装[虎]》19世紀末-20世紀初期
日本の子供用のお祭り用衣装。竹に食らいつく虎が金糸の刺繍でモリモリ盛上がり、金色の目と爪もギラギラで迫力あり。
水色のモジャモジャ眉毛(?)にクスッと笑いが。

《ヴェール[サソリ]》1960-70年代
アフガニスタンの遊牧民の大きな黒いヴェール。
抽象化したサソリ模様の刺繍とアップリケで、目の行き届かない後頭部や背中から悪霊が入り込むのを防ぐのじゃ。

【水の動物】
《女性用衣装[鯉]》1990年代
ジャン=ポール・ゴルティエ
トップスは、伸縮性と透け感ある生地全体に日本の「鯉の滝登り」がプリントされ、着たらもんもん入れたみたいになる。
下は黒いロングタイトスカート。

《靴:纏足 チャンズー[魚、金魚]》19世紀後期-20世紀初期
漢民族の纏足の靴。この小ささがたいそう痛ましいが、絹地に刺繍が綺麗。
特に小さい方の靴は、爪先が魚の顔、靴全体にウロコ模様で可愛い。

★第2室:空想の動物 動物大集合(1階)

【空想の動物】
《蠎袍:マンパオ[龍]》19世紀末-20世紀初期
中国の皇族や高官の儀礼服。ブルーグリーンの絹地に金の龍などカラフル刺繍。

《腰巻衣:ドドト[ガルーダ]》20世紀初期
ジャワ中部の王族が用いる儀礼用腰巻。たいそう大きく、木綿地に緻密なろうけつ染、手描き、アップリケ。

《袍[鳳凰]》18世紀末-20世紀初期
中国の女児用の袍。サーモンピンクの地にグリーンと黒の縁取り。
鳳凰と花の刺繍が単色のグラデーションで上品じゃ。

《ベッドカバー[ドラゴン、セイレーン(人魚)、ユニコーン、スフィンクス、グリフォン]》16世紀
フランス又はイタリアの古い刺繍の技法で、空想の動物が大集合。

【動物大集合】
《女性用衣装[象、鳥、孔雀、人]》1970-80年代
インドの衣装。ブラウスには象、鳥、人、スカートには象、孔雀、鳥、人が、刺繍でみっしりみっしり。

《敷物または壁掛け[鳥、サソリ、ラクダ、馬、人]》1970年代
イラクのマーシュ・アラブと呼ばれる人達の羊毛の刺繍布。
様々な動物模様と幾何学模様じゃが、色に統一感があるので一体感あり。

★2階ロビー(ここは写真撮影可)

【「スカジャン」と動物模様】
スカジャンの成り立ちや刺繍の技術など、分かりやすく解説されておりまする。

《龍》

《鷲》

《虎》

ちなみにスカジャン、お供のEは子供の頃「スカしたジャンパー」の略だと思うておったが(「スカした」って死語じゃw)、「横須賀ジャンパー」の略じゃよ。

様々な国の衣服や装身具、動物も動物モチーフも大好きゆえ、興味深く楽しゅうござりました。
この博物館でいつも思うのじゃが、展示室が写真撮影可だったら、あるいは出品リストがあれば良いのにのぅ(こらこら)
会期は3月5日まで。

さて、ココスでランチじゃ。
本ズワイガニと海老の濃厚ビスク風パスタと、CoCoプリンをお願いいたしまする~。

パスタはファミレス価格なのに本ズワイガニのカニ爪も入っておる。
おかわりを持ってまいれ~!

★本の話
細川博昭『インコ・オウムの心を知る本』

「愛鳥の気持ちに寄り添った、よりよい暮らしのために」の通り、インコやオウムの気持ちや意識や特質などがとてもわかりやすく書かれておりまする。
オカメ先輩を思いながら読んだのでありました。

★おまけ話
レーズンサンドは大好物じゃが、横浜かをり のものは初めて食べたのでございます。
5つのうち2つは微かにアールグレイ風味。
どちらも美味しゅうござりますが、甘さが超控え目で物足りず、5つ一気に食べてしもうたわ。ははは(汗)