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子ども2人不登校でした

『夜が明ける』を読んだ

東京への旅のお供は、西加奈子さんの小説『夜が明ける』

貧困、虐待、ハラスメント、ブラック企業、ブラック奨学金

逆境に耐えながら必死で生きる二人の青年の姿が描かれている。

ずっしりと重い読後感。

装丁のイラストは西加奈子さん自身が描いた。歯を食いしばる若者。

この本を読んだら、東京の高級レストランで親子で食事したことに罪悪感を覚えてしまった。

ニイト君が読めばいいのに。

いかに自分が恵まれているか分かるだろうに。

しかし、読めと言っても読むはずがないので、言わないでおく。




作中にチラッとだけ『引きこもり』が出てきた。

主人公『俺』が恩人である弁護士に焼き鳥屋に呑みに連れて行ってもらう場面。

弁護士の息子が引きこもりであると聞く。

弁護士が言う。
「社会に負けちゃダメだ。引きこもりなんて、社会の敗北者がすることだ」

『俺』は引きこもっているその息子の姿を想像し、「生きながら死んでいる』と思う。

「おれは負けません」
店を出た時、『俺』は誇らしい気分になっていた。

貧しくても奨学金を借りて、必死でアルバイトをしながら大学に行き、矜持を持って生きる主人公は

立派な弁護士を親に持ち、経済的にも恵まれているのに引きこもっている息子のことを哀れに思うと同時に蔑んだのだろう。


しかし、『俺』がその後にたどる道は、大変険しい茨の道で、いつしかリストカットを繰り返すようになる。

酷いパワハラを受けているのに、本人は感覚が麻痺してそれがパワハラだと気付かない。

終盤は読むのが苦しかった。

今の日本で若者が生きるって、大変なことだ。

やっぱり、こんな本を読んだらニイト君は恐れ慄いて、ますます社会に出られなくなってしまうかも…










コメント一覧

uparin
レイさん
こんばんは(^ ^)
コメントありがとうございます♪
今はゆとり教育の反省なのでしょうか。うちの子供達が小学生の時も計算ドリルと漢字ドリルを3回ずつやらなきゃいけなくて、ヒーヒー言っていました。自分の時はそんなにやった覚えはないのだけど。
今と昔の大きな違いはSNSだと思います。
SNSを気にしないといけないなんて本当に大変!便利な面もあるけれど、苦労の方が多いと思います。

社会に出れば責任があるし、厳しいですよね。学校さえ行けなかった子が社会で生きていける気がしない…。なんだかネガティブになってきました。
ニートでも生きていればいいか…
Lei
こんばんは♪
本当に、今の若い子は、大変だなって思います。娘を見ていても、中学生、こんなに勉強勉強だったかな?ってクラスに、テストばっかりで。中3だから余計だと思うのだけど。英検や漢検も私が学生の頃は、そんなにみんな受けていたかなぁ。。私が関心なかっただけ?

snsも便利だけど、それで苦しんでる子もいるだろうな。かつての息子もそう。

息子も学校にこそ、行ける様になったけど、社会に出れるかはまた別の話。
人に使われるのは、嫌。
叱られるのも嫌。
どうするんだろう。。
まだまだ、自立までは遠そうです。

明るい未来、、、
私もそう願います。
優しい国になればいいですよね。
uparin
@1948219suisen 水仙さん
コメントありがとうございます。
私が大学生の時はバブル期で、夢がある時代でした。今は生きづらい世の中で、若者達は可哀想です。しかし、生きていればいいこともありますね。
あたたかいお言葉、ありがとうございます。
1948219suisen
おはようございます。

私など老い先が短いからいいのですが、今の若い人たちは可哀想だなと思います。ニイト君に限らず今は生きにくい世の中だと思います。が、生きていれば、また必ずいい日がありますから、ニイト君も頑張って生き伸びてほしいと思います。ウパリンさんも御身体を大切にしてくださいね。
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