紺と間違えて紫のダブルのブレザーを着て歩く地上げ屋みたいなオヤジは、チャライ民族衣装みたいな服のナオトだけが頼りのハッタリ営業だった。
世はカラオケ草創期、レーザーティスクから通信カラオケ ( もはやこの呼び方は死語だ ) の移行期でもあり、バブルの燃えかすで空いた土地・建物を丸ごとカラオケBOX・カラオケビルに転用する黎明期だった。
なぜかこのオヤジはクセのある物件、クセのあるオーナー専門みたいになっちゃって、月の残業150時間オーバーという今じゃ真っ黒な勤務をこなし、みんなが嫌がる現場に技術の下っ端ナオトを引き連れ、それでも夜な夜な現場現場に飲み屋ありを実践していた。
まあとりあえず売り上げはあげているから、会社じゃやりたい放題言いたい放題だったけれど、我が家はまるで母子家庭で家にいるときは寝てばかりいるグータラ亭主だった。
そんなだからナオトは彼女 ( 現 愛妻 ) と会えずに、酔っぱらうとオヤジに食ってかかったりして始末が悪いこともあった。
ある時、安手の青春ドラマみたいに二人で酔っ払って殴り合いになったことがあった。
年長者として軽くいなしたいところが、リミッター解除の狂犬と化したナオトを阻止するためには全力を出すしかなく、バカスカやり合ってしまった。
どうやって別れたかは忘れてしまったが翌朝、オヤジの左目の回りに漫画のような丸い黒い痣ができて、それを見たかあちゃんのシラーッとした視線を受けて会社に出かけた。
会社でその痣を見た者は、かかわりを恐れるように無言だったが、しばらくして右目に丸い痣を作ったナオトが出社すると、みんな陰でクスクス笑っていたようだ。
目の回りに丸く黒い痣ができる漫画みたいなことが本当にあるのですよ🙄
最近の優しい若者たちには、わかんねぇーだろうなー✌
前略ナオトくん、あの時のキミのパンチは見事であったよ。
昨夜はご来店ありがとうm(._.)m
キミの元気な様子を見て、ようやっとこうして過去の恥ずかしい話を暴露できます。
あの時のキミの目の痣を見て、愛妻はなんと思ったろう。
ひょっとしてこの話しは愛妻には内緒なんだろうか❓
話していないなら黙っていてクロサイ(^人^)愛妻に嫌われたくないジジイでございます。
まあなんにせよ、あの当時はキミの協力がなかったら仕事は立ち行かなかったので、遅まきながらこの場を借りて改めて感謝申し上げます🙏
そんなキミが老眼鏡をかける姿を見る時がこようとは・・・、それにしても相変わらず兄ちゃんみたいにトッポいファッションですな、でもそれでこそナオトかな。
昨夜はバタバタしてろくに話しもできなかったけれど、キミがこのしょうもないブログを見てくれていると知ってもう一つ過去の話しを。
覚えているだろうか❓神田の「パラッツ」のネーミングコンペで社長から賞金10万円もらったことを。
あのネーミングはオヤジが夜も寝ないで無い知恵を絞って考えたもので、ひとえにこのオヤジの努力の賜物だと思うのであります。
それをキミは、一緒に頑張って現場を納めたじゃ無いですかと、僕にも権利がありますと主張して、美味いモノを食わせろ飲ませろと駄々をこねましたよね。
仕方がないからその夜、酒池肉林でパーッと10万円ふたりで使っちまいましたよね。
キミは覚えていないかもしれませんが、その話しをウチのかあちゃんにバラしたのはキミでしょうΣ(・□・;)
このオヤジは、いまだにかあちゃんからその話しでネチネチ嫌味を言われているのですよ。
今度いらした時には、改めてその件をふたりでかあちゃんに言い訳して欲しいのですよね、オヤジひとりのバカじゃないことを😏
ま、そんなとこで。
ありがとうナオト、今年一番うれしかったよ。
もういい歳なんだから、気張らずに、テキトーにやろうぜ、またな👋
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