深夜にバッチリ目が覚めてしまって、唐突にこう思ってしまった。
「沢田研二/ジュリー」が
♪ バーボンのボトルを抱いて 夜更けの窓に立つ ♬
と歌った「勝手にしやがれ」の作詞は「阿久悠」だけど、ひょっとしてこの昭和の大作詞家は「ペニーレインでバーボン」の一節をパクったんではなかろうかと。
「バーボンのボトルを抱いて」と「そんな時 僕はバーボンを抱いている」と、詞の背景は全く違ってもどっちもバーボンを抱いているじゃんか(@_@)
そんなどうでもいいことを思いついたらますます眠れなくなって、ネットで調べたら「勝手にしやがれ」は1977年で、「ペニーレインでバーボン」は1974年だから当然「阿久悠」は知っていたハズだ。
でも「吉田拓郎」も「阿久悠」もそんなことは何にも云っていないと思うし、どっちもいい歌だし、余計なお世話なんだけど・・・嗚呼、こんな夜中にたまらなくバーボンが飲みたくなってしまった、ボトルを抱っこして眠るか・・・。
遅ればせながら「吉田拓郎」本人選曲のベストアルバム「Another Side Of Takuro 25」を入手した。
これは1970年のエレックデビューからソニー、フォーライフを含めた1999年までの作品から選曲された25曲に、「阿久悠」作詞で「加藤和彦」と歌った「純情」を入れた全26曲が収録され、ライナー・ノーツも拓郎自身が書いており
「ペニーレインでバーボン」も原曲で収録されている。
吉田拓郎「Another Side Of Takuro 25」試聴ティザー動画 Vol.1
拓郎が引退宣言したからかどうか、2022年に名盤「人生を語らず」が「ペニーレインでバーボン」を収録して復刻され、音楽配信等もスタートして事実上解禁されたわけだけど、どうもスッキリしない。
このライナー・ノーツでもそのへんのところは語られていないが、
「若かった頃に解決できなかったものであるならば・・ それは、もう、それとして今さら後悔なんてしたってIt's too late さて・・これを人々は何というのか・・そうだ・・開き直り! そして、また、明日が来る」
と綴っていることで、もうこのことはジ・エンドでいいんじゃないの。
ちなみに大辞泉では、
つんぼ‐さじき
【×聾桟敷】
1、江戸時代の劇場で、正面2階桟敷の最後方の席。舞台に遠く、役者のせりふがよく通らないところからいう。
2、関係者でありながら情報や事情などを知らされないこと。
とある。
まあそんなことは、いい大人はみんな分かっているわけで、「つんぼさじき」は差別用語ではなく放送自粛用語であって、何でもかんでも忖度したり自粛したりする風潮はあの頃よりももっと醜くなっていると思われ・・・。
それに、「気持ちの悪い政治家ども」は未だに、いやあの頃以上に「勝手なことばかり言い合って」いるわけで、「時には無関心なこの僕でさえが 腹を立てたり怒ったり」なのだから、やっぱり時々バーボンを抱きたくなっちまうのだ。
「桑田佳祐」が1985年に発表した「吉田拓郎の唄」をこのポンコツも歌おう。
「長い旅が終わり 安らかに眠れよ お前の描いた詩(うた)は 俺を不良(わる)くさせた」