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クルシャの天地

クルシャドクトリン






9月を過ぎても相変わらず暑いですね。

こう暑いと、出かけた先でつい、休みたくなるのですが休みたいという
より、冷酒をひっかけてふにゃふにゃになりたい。だが、飼主はその休みたい
場所をいつも素通りしてしまうのです。今度は寄ろうかな、いや寄ったとこ
ろでどうだというのか、でも寄らない理由も無いだろう、いやいや無計画に
店に入るくらいなら、行き慣れた近所に行った方がいいではないかとか、とかく
どうでもいいことを自問自答するわけなんですよね。こんなことよくありますね。


ある意味、何も考えていなくて繰り言みたいなものに過ぎないのですが、こんな
時間が過ごせることが初秋のいつもの幸せなんじゃなかろうかと。

とかと、こうどうでもいいことだからこそ、クルシャ君に尋ねることができる。
まさにこうした答えも無い悩みこそ、クルシャ君に聞いて貰おう。









ほんとうに、猫もまたぐような悩みですよね。


まあまあ、つまらないこと甚だしいのですが、クルシャ君ならどうしますか?

出先に気になる店がある。入る時間もある、でもなぜだか入れない。
次にまた近くに行ったらどうしようかな、なんていうね。











欲しいものがあれば、すぐに手を出しなさい。なぜ飼主は
躊躇するのですか?




猫的にはそれが正しいんだよね。
為すべき事には躊躇しないんだが、己の為したいことには距離を置くという癖が
あるんだよね、この国の飼主の仲間には。吐血して死にそうになっても、救急車
呼ばずに病院に行って、受付で倒れそうになる(実話)とかね。為したいことの中には、
それを行うことが他者を制限するのではないかという懼れが潜んでいるかのように何か
すり込まれている。妙な物だね。







クルシャ君に諭してもらってから、例の寄りたかった店に入ってみました。









目的の竹酒にもありつけました。
そうか、欲しいものには手を出しなさいか。何事もそう単純ではないにしても、
クルシャ君に尋ねたおかげで何かできるということもあるんだよね。
この単純な理屈を「クルシャドクトリン」と名付けます。













クルシャドクトリンのおかげで食べられた天ぷらセットです。






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