2004年に発表された論文によると、基本的に学業成績や学校の先生からの評価が高い人は、仕事や学校外での活動においても好成績を残すのだという。
これは学業成績と仕事での成績は、どちらも基盤的な認知能力の高さと相関していることに由来する。
基盤的な認知能力は2種類の成績を築くための基礎として求められる能力となる。自分が何者で・なにが得意で・どこへ向かいたいのかを把握できるだけの能力がある人は、宿題であれ営業ノルマであれ高い成績を残せるようになるのだ。
具体的には、自身の能力に合った計画や学習方法を探ったり、惰性的に夜更かしせずきちんと睡眠をとったり、周囲から与えられた指示に条件反射的に否定しなかったり、などの行動に関わってくるのだ。もちろん、返却されたテスト用紙を見て即座に振り返りができる、といったことにも関わってくる。
基盤的な認知能力と成績との関係は、間にある無数の能力と環境変数によりとてもとても複雑なものになっているが、基本的に学校で「頭がいい」と評価される人は職場においても「頭がいい」と評価されるのだそう。
ーーー「社会で求められる能力と、学校で求められる能力は違う!」
確かに、そう言える職場もないわけではない。
だけど、その言葉はいま君が隠している赤点のテストの言い訳には使えないな。
ーーー「それがなんだ! テスト勉強が何の役に立つ!?」
自分の能力を受け入れつつ、内在化された動機を振るう1つの機会だぞ?
現代で最も必要な能力であり、落ちこぼれが一蹴できるものではないぞ。
……まぁ確かに、私も『メタ認知の教育』が抜けている教育制度に、文句がないわけではないがね。
参考文献
Kuncel, Nathan R. Hezlett, Sarah A et al. (2004) Academic Performance, Career Potential, Creativity, and Job Performance: Can One Construct Predict Them All?
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