2020年に発表された論文によると、陰謀論を信じている、もしくは陰謀論が妥当であると考えている医療従事者は生活満足度が低く、また不安障害にもなりやすかったという。
このことから、上記の論文では「陰謀論と幸福度には関連がある」と結論付けられた。
また2021年に発表された論文によると、若年・女性・低所得者・短大/専門学校までの学歴・神経症的傾向・反政府感情などの条件がそろう人ほどワクチンに不信感を抱きやすく、また陰謀論といった情報に誘導されやすいという結果が出たそうだ。
このことから、陰謀論に陥る1つのパターンとして「なんらかの要因により自尊心などの心のよりどころをなくした人が縋りついた」があるのではと私は推測する。
慢性的なストレスを抱えやすい体質、もしくは環境(例えば、感染症で猫の手も借りたいほどの病院、金銭的余裕のなさなど)により認知能力や自尊心などが低下したことで、『根も葉もない、聞き手にとって都合のいい情報』を精査できなく鵜呑みにした可能性もあるのではと、私は考える。
ーーー対策の1つは徹底した精神衛生の管理と治療。
柔らかく言えば、疲労困憊の人をきちんと労うことだ。
医者の不養生なんて言葉が、ジョークとして言えない情勢。
「お疲れ様」と、言える人だけでも、言える分だけ言っていこう。
リンク
参考文献
Xi Chen,Stephen X. Zhang et al.(2020) Belief in Conspiracy Theory about COVID-19 Predicts Mental Health and Well-being--A Study of Healthcare Staff in Ecuador.
Ryo Okubo, Takashi Yoshioka et al.(2021) COVID‐19 Vaccine Hesitancy and Its Associated Factors in Japan.
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