都政新報で紹介されていたので是非、参加(見学?)したかったのだけど急で無理だった。さっそく東京二十三区清掃一部事務組合にお願いして資料だけ戴いた。
■平成20年度 東京二十三区清掃一部事務組合職員技術発表会(第9回)
--プログラムの紹介-- 日時:2月17日(火)
第1部(灰溶融)
1 足立清掃工場灰溶融炉の安全安定稼働に向けて
2 新たな他工場灰受入枠拡大を目指した溶融の取り組み
3 スラグを配合した再々生アスファルト混合物の評価について
4 溶融処理技術検討委員会の取り組みについて
第2部(技術改善)
5 蒸気タービン排気圧力制御の変更による発電量の増加について
6 世田谷清掃工場における溶融メタル他有価物の売却について
7 直営作業による自動化弁制御盤の個別警報回路設置工事
第3部(人材育成)
8 清掃技術訓練センターの整備について
9 廃棄物処理勉強会活動報告
10 焼却プラント各種警報と即応マニュアルについて
11 DCS画面操作支援ソフトの開発
第4部(工事)
12 清掃工場の煙突アスベスト含有ライニング材対策について
13 練馬清掃工場建替事業について
14 清掃工場における構内道路の補修工事について
第5部(燃焼管理)
15 廃プラサーマル及び廃プラ埋立ゼロに向けた不燃・粗大ごみ処理に関する実証試験の実施について
16 多摩川清掃工場における廃プラサーマル可燃ごみ燃焼状況の変化と対応について
17 燃焼管理における運転操作方法の統一
●最大の関心事である
■多摩川清掃工場における廃プラサーマル可燃ごみ燃焼状況の変化と対応について
課題→対策→問題点
(1)ごみ発熱量の増加→ホッパ散水による発熱量調整→ごみ質の急激な変化:ホッパレベル系の誤作動etc
(2)二次加熱器等温度上昇→排ガス温度の低下措置→温度降下 各SAHの常温化と供給空気流量の増加
(3)集じん器差圧の増加→減温塔出口温度の設定変更→排ガス総量が低下すると 集じん器差圧の低下
(4)薬品使用量の増加→苛性ソーダ使用量の調査→年末年始等では納入時期の調整が出来ない
今後の対策
(1)ごみ発熱量の増加
・定格焼却量の約20%減→10%減達成 さらに対策を検討していく
(2)二次加熱器等温度上昇
・スートブロワの定期的な整備
・ボイラ本体清掃の実施回数を増やす
(3)集じん器差圧の増加
・パラメータチェックの維持管理の推進
・ろ布の交換の実施
(4)薬品使用量の増加
・使用量増加の原因究明
・貯槽の増設や適切な搬入調整
●正直言って資料を読むだけではさっぱりわからないけど~ もちろん職員の方は安全操業のために日夜努力をされその成果報告だということは重々承知の上で、以下は、プラスチック類の焼却に疑問を持つ一区民の戯言です。
■ホッパ散水による発熱量調整には驚いた!
【ホッパへの直接散水】
散水時間4/25~5/7:10h/日 5/8~5/22:16h/日 5/23~6/6:連続
(水噴霧量 0.4t/h)
★プラスチック類焼却を推進する人は、プラスチックが焼却炉にはいることでカロリーが上がり発電量が増加して万々歳のようなことをいう。区民の側は生ごみの水切りを一生懸命にして可燃ごみに出す!! それなのに、こんなにごみに水をかけているなど知ったら反乱が起きるのではないだろうか。
●資料だけ読んでいるといろいろ疑問がでてくる
■なぜごみ発熱量は増加したのか?
(もちろんプラスチック類が増えたから=これだけははっきりわかる)
■最大で炉内温度は何度くらいになっているのか?
■発熱量が増加するとなぜ定格焼却できないのか?
■二次過熱器等の温度上昇でどういう不具合が起きるのか?
■集じん器差圧が大きくなるとどういう不具合が起きるのか?
(集じん器差圧とはどういうことなのか?)
●資料に書いていないことでの疑問(検討委員会の質問の中にも入れている)
■発熱量増加(炉内温度上昇)は焼却炉耐火物・火格子に与える影響は?
■発熱量増加によりボイラ関連設備に与える影響は?
■発熱量増加により排ガス処理設備・汚水処理設備等に与える影響は?
●あれほど散水してまで発熱量を抑えたいということは…
プラスチック類焼却による影響が様々なところで起きているということなのだろう!
●薬品使用量に関しては、検討委員会で平成18年度、平成19年度の「薬品使用実績」が配付された。平成19年度はまだサーマルリサイクルモデル実施中であるが、顕著な薬品の増加は苛性ソーダが平成18年度より平成19年度は約2割り増し。(H18年度より焼却ごみは2%程度減少)
※資料では排水用、ボイラ用、排ガス用と分けて書いてあるが、工場によっては振り分けできていないものもあるようだ。苛性ソーダ合計でH18年度約6598トン→H19年度約8105トン(これなら納得!)
●参加して聞いてみたところでなかなか理解は出来ないだろうが、読んでみての感想はなんだかいいこと尽くめの発表会!! 現状の課題に対応できていないことや、体制に異論を唱える人は発表できないのだろうか??(そりゃそうだろうな!!)
●もっとも驚いたのは、「焼却プラント各種警報と即応マニュアルについて」警報が鳴ってのどのように対応するかマニュアルがなかったというのだからびっくり仰天。でもそのマニュアルを作ったという報告だから先ずはよかったと思うべきなのだろう。あと「清掃技術訓練センターの整備について」も、清掃が移管されて清掃一組ができて何年になるというのか、いまごろこんなことで大丈夫なのだろうか?安心・安全のごみ処理は出来ているのだろうか??とても心配である。→だから今頃になって清掃技術訓練センターを整備する?
平成21年度予算「清掃技術訓練センターの運営:約7千8百万円」
●予算書関連で~(一組平成21年度予算書から)
平成21年度の東京二十三区清掃一部事務組合一般会計の予算総額は766億400万円である。
**一方、清掃工場等の維持管理及び運営に要する経費である「清掃費」は、サーマルリサイクルによる約8億円の削減効果があるものの、工場の経年劣化に伴うオーバーホール等補修工事費の増などにより、前年度に対し7億円、1.3%の増となっています。
●一組特有のサーマルリサイクルがいかにも財政面からもメリットがあるかのような言い回しが気に入らない!!都合のいいところだけを取り出して言えばどのようにでも言えるのだろうが予算書を開いたついでに私も都合のいいところだけを取り出して20年度との比較をしてみた。
■収入(単位千円)
********平成21年度予算(平成20年度予算):比較
エネルギー売却収入:4,517,657(4,336,093):1億8千万円も売電収入増額
有価物 売払 収入:1,198,939(1,092,004):約1億7千万円も増額
(プラスチック混合焼却で不燃ごみ(鉄類)がこんなに増えると見込んでいた!)
溶融スラグの売り払い代金はたったの15万円
■清掃費(単位千円)
ごみ焼却費:34,699,122(32,614,707):約20億8400万円の増額
1.焼却作業管理 17,915,789(17,270,082):約6億4千万円増額
2.焼却技術管理 14,838,565(13,446,979):約13億9100万円増額
不燃・粗大ごみ処理費 7,674,644(8,366,273):約6億9100万円減額
清掃工場整備費:4,435,787(3,979,533):約4億5600万円増額
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