東京23区のごみ問題を考える

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~ごみ問題のスクラップブックとして~

23区 令和5年度 清掃事業年報(リサイクル編) ~23区の資源回収量は 523,806トン(前年度比 12,140トンの減少)

2024年08月31日 11時16分13秒 | 東京23区のごみ

令和5年度の23区の資源回収量は523,806トン
23区の人口は大きく開きがある。資源回収も総量ではなく1人当たりの回収量の比較で~

 

23区の令和5年度資源回収量が清掃一組HPに掲載された~
平成26年度から、あたらに「ピックアップ回収」という項目ができた。
ごみ集積所等に出された粗大ごみ、不燃ごみから、資源物を取り出してリサイクルする事業
千代田も令和5年度からピックアップ回収で、23区すべての区でピックアップ回収実施となった~

東京二十三区清掃一部事務組合 2024年8月30日

【参考】令和5年度清掃事業年報(リサイクル編)の閲覧〈特別区清掃リサイクル主管課長会資料〉(PDF:639KB)

令和5年度 資源回収の状況(概要)
令和5年度における23区の資源回収量(ステーション(集積所)回収・拠点回収、ピックアップ回収、集団回収)は、約523,806トンでした。
また、回収実績は、前年度と比較して約12,140トン、率にして約2.3%の減少でした。




令和5年度清掃事業年報(リサイクル編)」からグラフを作ってみた~

令和5年度は、行政回収、集団回収、ともに回収量は前年度よりも減少した~
コロナ禍の影響か23区の人口は令和3年度は前年度よりも減少したものの、しかし令和4年度は前年度よりも増加、令和5年度はすべての区で人口は増加している~(ここのところ、清掃事業年報とリサイクル編の人口が若干違っていたのだが、令和5年度は同じ数字)

 

●行政回収実績 品目別内訳

例年、紙類が一番多い、、、



 
●ピックアップ回収実績

 

●集団回収実績 品目別内訳

集団回収は圧倒的に紙類が多く全体の93%




●23区の資源回収量推移

紙類の回収量がかなり落ち込んでいるものの、
ピックアップ回収でもごみにせずに資源に、、、
古着や古布,小型家電にetc.、




●資源回収実績(行政回収)品目別推移

行政回収の紙類、回収量の激減はなんとか上向きになったものの、、、
令和4年度、令和5年度と紙類は前年度よりも減少





●資源回収実績(ピックアップ回収)品目別推移

粗大ごみからのピックアップ回収は横ばい、不燃ごみからのピックアップ回収も令和3年度、令和4年度、令和5年度と減少、



●資源回収実績(集団回収)品目別推移

集団回収の紙類は、どんどん減少続く、、、
令和5年度も行政回収よりも回収量は少なくなった~




●23区 資源回収(品目別)実績(行政回収) 区別 




●23区 資源回収実績(ピックアップ回収) 区別 

各区ともがんばっていますね、すばらしい!!
練馬区が始めた頃は、そこまでするかと思ったものだが、、、
拠点回収を増やしても、ごみに出してしまう区民も多いので、、


注)※粗大ごみの「その他」は、中央区は粗大ごみ受け入れ分、港区は廃木材・羽毛布団、品川区はプラスチック・木製品・自転車・羽毛布団、大田区は羽毛布団(枚数計量のため小計・合計数値に含まれていない)、世田谷区は羽毛布団、練馬区は布団・衣装ケース、足立区は木材・布団、葛飾区は製品プラスチック、江戸川区は小型家電等です。
※不燃ごみの「その他」は 中央区は不燃ごみ受入れ分、港区はコード類・蛍光灯・小型家電9品目・陶器類・ガラス類・おもちゃ、新宿区はびん・缶・ペットボトル・スプレー缶・乾電池・蛍光灯ランプ等水銀使用製品、文京区は水銀含有物、台東区は陶器類・ガラス類・水銀含有物・コード類・電池・ライター・缶類・可燃物・その他不燃物、墨田区は蛍光管等・陶磁器、江東区は不燃ごみ受け入れ分、大田区は電池・蛍光管、世田谷区は蛍光管・スプレー缶・ライター、中野区はスプレー缶・空缶類・コード類・可燃物・蛍光灯・管球類・電池・ライター・びん・ガラス・陶磁器くず・段ボール、豊島区は缶類、段ボール、陶磁器類、びん、ガラス、可燃物、コード類、電池、ライター、スプレー缶、蛍光管等、北区はプラスチック・びん・かさ・紙資源・布くず・電池・ガラス・陶磁器・ライター・蛍光灯・電球・塗料缶・体温計・血圧計、荒川区は蛍光管・コード類・電池類・ガラス類等、板橋区は空缶類・蛍光灯等・電池・ライター・びん・ガラス・陶磁器くず・段ボール・スプレー缶等、練馬区は蛍光管、足立区はびん・ガラス・陶磁器類・紙類・繊維類・プラスチック・電池類・蛍光灯等、葛飾区は蛍光管・スプレー缶・小型二次電池・段ボール・リユース食器・乾電池等・飲料用びん・体温計・血圧計、江戸川区は小型家電等・その他金属です。


 
●23区 資源回収実績(集団回収) 区別

集団回収は古紙が中心





 

23区の紙類の回収状況

紙類の生産と消費の減少や、古紙回収の多様化などあれど、それでも、国内の古紙の回収量は、消費量を上回っている。中国以外の国への古紙輸出も増えてきてるが、古紙価格の下落などで、古紙回収事業者は採算割れ、集団回収が停止する地域も、古紙回収業界も「集団回収事業非常事態」も、、、

集めた古紙が、製紙会社で使われずにだぶついては困る、、
集団回収の停滞で、古紙がみすみす可燃ごみになるのも困る、、、、
ということで、なんとか、古紙が焼却されずに再生資源として活かされることを願うのだが、、


●紙類回収実績の推移

回収量の激減は、なんとか持ち直していたが、、、
令和2年度以降
、行政回収の回収量が集団回収を上回る、
どちらも前年度よりも減少、、


●【紙類】行政回収分類 

「ダンボール」が55パーセント、、、




●【紙類】集団回収分類 

集団回収も「新聞」よりも「ダンボール」が上回る、、、




●区別 【紙類】 行政回収・集団回収実績

☆中野、荒川、目黒は行政回収を止めて集団回収に一元化
世田谷、杉並の紙類回収は、行政回収が8割を超えている、、
多くの区では、集団回収に力を入れているが、その割合も集団回収の回収量減少で、、、、、、





●行政回収実績推移

令和5年度、中央、目黒、荒川は前年度よりも若干回収量が増えている。そのほかの区は減少続く、、




●集団回収実績推移


令和5年度、千代田は前年度よりも若干増えている、
大田区は、令和4年度9,803,297Kgから、令和5年度 15,334,519Kgと 回収量が増加、それ以上に行政回収は減少しているので、、、トータルでは減少、、





 

☆23区 プラスチックなどの回収状況

全ての区で古紙、缶、びん、ペットボトルの回収は行っている。

プラスチックに関しては、容器包装プラスチックの回収を行っていない区も、食品トレイや一部のプラスチック類の回収はしているが、、、


● 行政によるペットボトル回収

赤枠のある区は指定法人ルート、しかし、各区の回収総量と、容リ協会上期、下期の申込とかなりの差がある区は、独自ルートでも売却しているのだろう。葛飾区は2021年度から葛飾区・全国清涼飲料連合会『ボトルtoボトル取り組み』 、、墨田区も2024年度から「『ボトルtoボトル』アサヒ飲料のPET商品に再利用」、、独自ルートとの併用の区もある~
関連(本ブログ)
容器包装リサイクル協会 令和5年度下期 PETボトルリサイクルの落札結果 ~23区の再商品化事業者は~2023年09月05日





● 集団回収によるその他回収

荒川区は、基本的に、資源は集団回収なので、ペットボトルも集団回収で集める。
たぶん、集団回収分ペットボトルも、指定法人ルート。荒川区の集団回収はかなり特殊なので、民民というより、かなりの行政関与型。集団回収にかなりの報奨金を出しても、行政回収よりもコストはかからないのだろう?


●23区プラスチック製容器包装(ペットボトルを除く)
令和4年度からは大田区、渋谷区、北区、荒川区も指定法人ルートの契約開始、、
台東区は令和5年度から契約開始、、、ほぼすべての区で容器包装プラスチックの分別回収、併せて製品プラスチックの回収が始まる予定、、、

関連(本ブログ)

【再】23区のプラスチック資源化状況、「容リプラ」「製品プラ」一括回収 実施中は13区(モデル実施含む)、2024年4月から開始は5区(モデル実施・検討中含む)、2025年4月から開始予定は1区2024年04月01日
令和6年度 容リ法指定法人ルート「プラスチック製容器包装」「分別収集物」落札結果、23区の再商品化事業者は~ 2024年04月08日
令和5年度 容リ法指定法人ルートの「プラスチック製容器包装」「分別収集物」落札結果、23区の再商品化事業者は~ 2023年04月07日



 




●23区 蛍光管、乾電池、布類、廃食油、使用済小型家電の回収(行政回収)  
※紙類、びん、缶、ペットボトル、容器包装プラスチック類を除く品目

2020年以降は廃蛍光管等は埋立処理はできなくなる、、

気になるのは23区は「有害ごみ」の区分がないので、水銀含む廃棄物も区によってさまざまである。拠点回収やピックアップ回収は増えたけど、今も、「不燃ごみ」の扱いの区はある。しかし、東京都は、平成32年までのできるだけ早い時期に、廃蛍光管等の埋立を終了する」とした。各区とも、廃蛍光管等の分別回収が必要になるのだが、、ステーション回収、拠点回収、ピックアップ回収で、蛍光管の回収実績のない江戸川区はどうなっているのか?

また、23区清掃一組では、不燃ごみの可燃分は清掃工場で焼却しているので、、、水銀廃棄物が不燃ごみに入ると相応のリスクもある、、、

国内で製造される乾電池も、水銀ゼロとはなっていても、廃棄される乾電池はまだまだ水銀を相当含んでいる製品もある。(参考:中防不燃・粗大ごみ処理施設整備事業計画(素案) 不燃ごみ中の総水銀・含有重金属など

●23区行政回収(令和5年度)
(紙類、びん、缶、ペットボトル、容器包装プラスチック類を除く品目)
陶磁器の回収も、墨田区や中野区でニュースになっていたので、増えるかと思ったが、ステーションや拠点での回収は港区、渋谷区のみ。不燃ごみからのピックアップ回収で多くの区で取り出しているようだ~


 

●23区 蛍光管・水銀使用製品・乾電池 回収状況(令和5年度)

江戸川区は蛍光管の回収実績がない、、、

●23区 布類、古着回収の状況 

古着回収も定着してきた、
江東区は、区民まつりでの回収、区内施設での定期的に巡回回収を実施している。

 

とりあえず~


関連(本ブログ) ごみ量等は↓↓
23区清掃一組 「清掃事業年報(令和5年度)」-23区のごみ量は区収集ごみと持込ごみを合わせて2,485,559.30トン-<区収集ごみ1人1日当たりの最少は北区の426g>2024年08月30日 

23区清掃一組 令和4年度「清掃工場等作業年報」、稼働実績、故障件数、電力使用量、CO2排出量など~2023年09月16日

 


 

長年、江東区民だったので、、、(残念ながら、一昨年引っ越しで江東区民でなくなったが、、、)
江東区のごみ量とリサイクル量で年度推移をみてみると、、、

●江東区のごみ量推移(区収集ごみ)

区収ごみ、1人当たりのごみ量は令和4年度は23区のなかでは杉並、中野、練馬に次いでに次いで少なく464g/人/日となった~
しかし、令和5年度は445g/人日で23区で5番目、、

 

●江東区 リサイクル量推移

資源回収は、容器包装プラスチックはじめ、各種品目の行政回収を推進しているが、、、
やはり、紙類の回収量減少で全体の回収量、1人あたりの回収量に大きな変動も、、、
集団回収のほとんどは古紙回収である


●江東区 リサイクル実績(行政回収)種類別推移

 

●江東区 電池・蛍光管回収実績推移

なにが言いたいかというと、、、
水銀含む廃棄物の回収、拠点回収や店頭回収だけでは回収量はあまり期待できない、、、
やはり、、可能な限り、集積所、ステーション回収が望ましい、、
とはいえ、蛍光管などは日常的にでてくるものではないので、この先はどうなるか?
平成30年度以降、ずいぶん減少傾向が続いたが、令和5年度は増加、、、、、

 

とりあえず~
自分のための覚え書き、、、
 
 
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