5月13日(土)、「ディズニー・オン・クラシック ~夢とまほうの贈り物 2023」の全国ツアーが始まった。ディズニー創立100周年という記念すべき年の最初の公演は、J:COMホール八王子にて行われた。本日は第1部の様子を紹介。
17時。今年のオンクラ(ディズニー・オン・クラシックの略称)のツアー初日の公演が開演した。オーケストラのメンバーと日本人シンガー全員が登場すると客席からは割れんばかりの拍手が起こった。続いて、コンサートマスターの青木高志さん(ヴァイオリン)が登場して音合わせを行った。その後、今ツアーで指揮者を務める辻博之さんが登場。ディズニーランドやシーのキャストさんと同じ、いやそれ以上の素敵な笑顔で登場した。この笑顔に会場の空気は、どこか和やかな雰囲気に包まれた。
1曲目は、『ズートピア』の「オリジナル組曲」。ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオのクリエイターたちが自ら編集・編曲を手掛けた同曲は、聞いているだけで劇中のどの場面の様子なのかを丁寧に伝えてくれた。
作品の世界観を音だけで作ったクリエイター陣はもちろん、それを演奏したオーケストラジャパンには脱帽した。
1曲目終了後、ナビゲーターのささきフランチェスコさんが登場。1曲目の説明をした後、2曲目の『ベイマックス』の「オリジナル組曲」を紹介。こちらも『ズートピア』同様に、ディズニーのクリエイターたちが編集・編曲を手掛けた。組曲に続き、作品の日本版エンディングソング『Story』(英語バージョン)を牧野元美さんのソロで歌われた。
曲の途中で他のシンガー全員が、ペンライトをゆっくりと降りながら登場。すると観客席からもペンライトが次々と光り、会場はきらびやかな雰囲気になった。このペンライトの演出は、演者と観客との間に一体感を生み出すものであり、シンガーと私たち観客との距離感は一気に縮まった。
続いて1942年に公開された『バンビ』から『4月の雨』など5曲が演奏された。この5曲は、普段からオペラを唄っている日本人シンガーたちの良さが存分に発揮させてくれた。『バンビ』は、第1部の歌唱部門のハイライトと言っても良いだろう。
第一部最後の曲は『ファンタジア/2000』より「火の鳥」(1919年版)だ。イーゴリ・ストラヴィンスキー作曲のバレエ音楽は、繊細さと壮大さを兼ね備えたメロディの曲であり、その世界観はステージ上のスクリーンに映し出されるアニメーションからも伝わってきた。また、笑顔が素敵な指揮者の辻さんが、鬼気迫る表情で指揮棒を降る様子から分かるように、『火の鳥』は、第1部の中では最も迫力と緊張感がある演奏となっていた。
壮大さと緊張感に包まれたまま第1部が終わった。演奏がメインだった第1部に対して、第2部はその真逆の内容となっていた。
(第2部に続く)
〈第一部演目〉
1.『ズートピア』より「オリジナル組曲」
2.『ベイマックス』より「オリジナル組曲」
3.『Story』
4.『バンビ』より「メイン・タイトル(愛のうたごえ)」
5.「4月の雨」
6.「春のしらべ」
7.「ルッキング・フォー・ロマンス(あなたに歌を)」
8.「山火事/再会/フィナーレ」
9.『ファンタジア/2000』より「火の鳥」(1919年版)
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