マスメディアは「自民党総裁選挙」一色の様相を呈し、ワイドショー化してしまった感がある。
自民党は総裁選を総選挙直前に実施すれば、テレビ・新聞などのメディアがこぞって取り上げて、「単純接触効果」が働いて支持率が上がり、選挙に勝つというストーリーを描いたのではないかと思われる。
これにマスコミが見事に嵌められているのが、今の状況。
「単純接触効果」とは、心理学の用語で別名「ザイアンスの法則」とも言われる。
誰でも初対面の相手にはいくらか警戒心を抱くものの、接触が増えることで次第に警戒心が消え、相手に好感を持つようになると言う人間の心理を表す現象。
人やものに限らず、ブランド・サービス・広告・音楽・香りなど様々なものに対して起こる効果である。
接触時間やその内容はさほど関係なく、単純な接触回数、頻度が重要である。
また長期期間よりも短期間に集中した方が効果が出やすいとされている。
そして、時事通信の世論調査(9月17日)で、今度の総選挙の比例投票先が何と自民党49.9パーセントに。
あれだけ支持率が下がっていたのに。
嵌められていると書いたが、中には手を組んでいるメディアだってないとは言えない気もする、何処とは言わないが。
さて、この「単純接触効果」、単純というのは手段を指しているのだろうが、騙される国民が単純とも受け取れてしまう。
いくら忘れっぽい日本人でも、コロナ禍で命と暮らしが脅かされ、貧困率など我が国の地盤低下が止まらないという現実は避けて通れないのである。
なぜこうなってしまったのかを考え、冷静な判断の下、貴重な選挙権を行使しなければならない。