幼き日に近所で行われていたプロ野球。
豪腕から繰り出される速球を血走った目で唸りを上げ弾き返す返す怪物たち。
藤井寺やGS神戸のような住宅地に位置する球場は,
近所の少年がタダ券もらってしょっちゅう訪れたもんです。
その中の一人の少年が・・・
20年の時を経てマウンドに立つことに。
藤井寺時代のものではないにせよ,
少年時代に当たり前にあった好きだった球団のユニフォームを纏い,
チームの一身を背負って立つ日が来たわけで。
BUストレッチタイム。
BWファンだった私にとっては,2001.9.26の北川博敏が放った代打サヨナラ逆転満塁優勝決定打を見ると
古傷をえぐり返されるような気分でやや複雑な心境。その映像に沸く近鉄ファンに囲まれるアウェー感も。
2001年のBWは,葛城・福留・高見澤・小倉・加藤伸一などの活躍でイチローがチームから去ってもいけるという期待感がありました。
特に,彗星の如く現れたルーキー大久保勝信が今の平野佳寿やサトタツ以上の酷使に耐えてチームを支えていましたし。
その大久保が少し調子を落としたな,と思われた矢先のこの試合。
契約金0円で入団した先発の北川智則が,55号を放ったタフィー・ローズに真っ向勝負を挑んだことも,胸に響いたもんです。
当時タフィー・ローズにまともに挑むこと自体がタブーとされた程の中,
失うものは何もないという意気込みが伝わってきたブルーウェーブの戦いぶりも見事でした。
(現在,ヤクルトのバレンティンの活躍で,その話題がまた再燃してるようですが)
途中まで粘り強く,そして相川のホームランなどで突き放し,BWがBuを5-2でリードするも
最後の最後,北川博敏にホームランを打たれたことで,力尽き崩れ落ちた大久保。
そして,あの日以降今に至るまで,オリックスの歴史をことごとく塗り替えられるように全てが打ち砕かれたような。
そんなことを思い返しながら。
この試合も,高卒ルーキー二刀流投手の大谷から自慢の打線が機能せず,やきもきする戦いを繰り広げてますし。
しかもゲーム・スポンサーは大阪に本社を置く日本ハムですし。
放出した赤田と大引にことごとくやられてるし。
こういう全てが悪循環に陥るところがオリックスらしいといえばそうなんですけど。
それでも今日を待ち遠しく思っていた現オリックス・ファンは多いわけで。
京セラドームでは仕方ないことなんですけど,やっぱりみんな近鉄ファンだったんだなと思うわけですよ。
憧れの近鉄ユニを纏った前田は,失点数も被安打数もそこそこ纏めたものの
要所で粘られ,1-2の逆転を許した後に降板。
今年は坂口も幼い頃に通っていたグリーンスタジアム神戸で,憧れていたBWのユニフォームを着ることはできたものの,
そこで逆転を呼び込むタイムリーを打てばヒーローという場面が巡ってくるも打ち損じました。
これまでプロ野球選手になれて,好きなチームに入団できて,その中から1軍へ伸し上がって,
そして活躍しヒーローになるというのは,手が届きそうでなかなか届かないもの。
そう簡単に手が届いちゃいけないものなのかもしれないし。
ましてや,そのチームの優勝シーンの中心にいるなど,夢の中の夢。
いや,でも再び,その夢を現実にしてもらわなければ。
あの時とはチーム名,ユニフォームも本拠地も違うけれど,ここで力尽きんなよ。
地元からオリックスのファン,近鉄のファンだったという人が,チームの一員になるのは本当に嬉しいこと。
かつて有力選手にドラフトで指名しても入団を断られてきたことが何度もあっただけに。
将来は逆に他球団を断ってでもオリックスに入団したいと思われるチームへの変貌を期待しています。
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お時間とお気持ちに余裕がありましたら・・。
昔の記憶なのか,どうも応援しているチームという気持ちになれません。
年月を重ねて,昔のチームが伝説のようになってくるのも当たり前のことなんでしょうね。
ちょっと寂しい気もしますが,時代に取り残されないように,これからもバファローズを応援していきます。