日々雑感

冊封体制の歴史と現在の各国のふるまい

2020/6/1の韓国中央日報の記事にて、韓国がTHAAD(防衛ミサイル)の装備搬入について中国へ事前説明したとのことが報じられた。随分中国には低姿勢なのだなと感じると同時にその国の行く方向を予測するにはやはりその歴史をよく知っておくべきなのだなと感じた。中国冊封体制の中での優等生として小中国のようにふるまってきた韓国はやはり、中国へさからうのは心理的に困難なのだ。(冊封体制下の外へ出てしまった野蛮な日本への優越感というものも継続しているように感じる。)ベトナムも同じ冊封体制下にはあったが、その歴史をみれば軍事的にどうしようもなければ冊封体制を受け入れてきたが、軍事的に可能なときは中国に逆らうことを繰り返してきた。今のベトナムもその歴史をなぞりながら中国へ対している。アメリカとあれだけの戦争をしたにも拘わらず、アメリカと仲直りをしてでも中国には簡単に従おうとはしない。

トランプ大統領が韓国をG7+アルファに招待し、韓国の大統領はそれに応じると回答したとの報道もあった。韓国の大統領は本心ではこのG7+アルファに出席したくはないのだろう。出席すれば反中国連合の一員であることが明確になってしまうからだ。それは冊封体制心理には真逆の状態だ。(そんな連合を作ろうとするアメリカ大統領もどうかとは思うが。)
日本だって明確には反中国連合の一員にならないで、可能な限りややこしい話からは逃れて中国ともアメリカともビジネスだけをやっていきたいだろうが、今の日米安保体制下ではそんなことは不可能でどちらに行くのかと言われればアメリカサイドへ行くしかない。これは冊封体制心理には関係なく、安保体制のせいだ。
冊封体制心理と第二次大戦後体制の要請のふたつに引き裂かれた韓国が今後どちらに行くかは注目すべきところだが、私は冊封体制心理の方が強いと思う。
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